昨日の曽爾高原から夜のうちに大台ケ原へ移動してきました。
大台ケ原ドライブウェイもそうですが、それ以外も細い道、暗い道が多く、けっこう疲れます。
約2時間。80km以上。
その間、コンビニが1件もないというのがまたすごい。
食料・飲料は十分に買い込んでいたので寄る必要はなかったのですが、奈良の東部・南部でコンビニをあてにすると痛い目にあいます。
大台ケ原の駐車場に着いたのは22時。
この時点で駐車場は1割程度の入りでしたが、朝起きてしばらくするとほぼ満車。
さすが、人気の大台ケ原です。
しかし、着いた時から時折、車が揺れるほどに強い風が吹き、朝起きた時も状況は変わらず。
ガスが出ていて、ご来光も期待できなさそうなので、しばらく車の中で様子を見て、少し青空ものぞき始めた7時30分に登山開始。
30分で日出ヶ岳(1695m)に到着。
この時点で少し日も差していたのですが、北からは風速10mを軽く超えるような寒風に乗ってガスがどんどん流れてきて眺望はイマイチ。
さすが、本日、強風で”てんくらC”の大台ケ原。
山の天気は「てんきとくらす」が一番あてになります。有料サービスも使ってみようかな...
気温は0℃までは行っていないのですが、体感は0℃くらい。
今日はライトダウンの上にレインウェアの上を着込み、ニットの帽子に手袋、ネックゲーターで首周りを覆い、防風、防寒に努めました。
人が多いこともあり、マスクも常時着用していましたが、こういう時はむしろあったかくていいですね。
20分ほどすると、だいぶ晴れてきました。
展望台から見た景色。
南東方向、眼下に広がるのは熊野灘。
海、近いです。
南側、来た方向を振り返って。
正面のピークは正木嶺。
西側の景色。
遠くに大峰山脈が見えます。
長大です。
しかし、このあとずっと晴れるのかと思いきや、10分ほどするとまた北から流れてくるガスが濃くなりました。
一応、北の方を除けばきれいな景色は見れたし、先に進んでもよかったのですが、今日は先を急ぐ必要もないので、少し待ってみることに。
せっかくなので青空の下を歩きたいですしね。
日出ヶ岳から東に延びるのは大杉谷への道。
間違えて入ってしまう人がいるみたいですね。
コーヒーを淹れたりして、待つことさらに1時間弱。
ようやく北側の景色がスカッと見えるようになってきました。
上空の雲もまばらになり、もうこれから先は大丈夫そうですね。
東から北東にかけて。
南アルプスや中央アルプスなど、遠くの山々までクリアに見えるというほどではないですが、よく見えます。
さて、そろそろ先へ進みますか。
顧みる日出ヶ岳山頂。
正木嶺の斜面。
まあまあ紅葉していますが、強風でだいぶ散らされているのかなぁ、といった感じ。
ナナカマド。
葉はまだ青いですね。
シロヤシオの紅葉と日出ヶ岳。
太陽に向かって進む。
このあたりは立派な木道が付けられていて、一般の観光客にも歩きやすい道です。
正木嶺からは笹原に立ち枯れした木々が立ち並ぶ独特な世界。
伊勢湾台風による風倒木をきっかけにした環境変化や、シカの食害なども相まってこのような風景になったということです。
それ以前の植生に戻そうという活動も行われているようですが、
これ以上広がる懸念さえなければ、これはこれでいいような気もします。
ビフォーアフターと言いますか、豊かな森の姿と変わり果てた森の姿の対比が見られるというのは貴重な自然の学びの場のように思います。
神武天皇。
最後に大台ケ原のシンボルの一つ、大蛇嵓へ。
下向きに傾斜した一枚岩の先まで行って見られるこの絶景ですが、今日は強烈な北風に煽られて普段以上にスリリングでした。
写真からはみじんも感じられないですが...
大台ケ原(東大台)は全体的に緩やかであまり登山感がないのですが、最後に少しだけ登山っぽく、シオカラ谷を下って登って駐車場に戻りました。
吊り橋から見上げた景色。
この辺りの紅葉はまだですね。
ブナの葉もまだ青々としています。
登山口の紅葉した木。オオイタヤメイゲツかな?
山頂部の紅葉はピークかピーク過ぎかという感じでしたが、シオカラ谷や西大台なんかの紅葉はまだこれから楽しめそうですね。
下山は12時30分。
日出ヶ岳山頂に2時間滞在しても5時間のお手軽山行でした。
駐車場はまだまだほぼ満車。
このあとの帰り道、朝、駐車場に止めれなかった人たちの車なんでしょうね、かなり下の方まで路肩に駐車する車の列が続いていました。
モンベルクラブ会員の方は、物産店の食堂でコーヒーをいただくのをお忘れなく。
50円引きではなく、350円→50円と破格です!
食堂ではモンベルプロデュースのスパイスカレーも食べれるみたいです。
ですが、カレーは我慢して、帰りに169号線沿いにある徳岡の柿の葉すしと草もちを買って、つまみながら帰りました。
こちらもモンベルクラブ会員割引があります。
柿の葉すしはほぼ大手のものしか食べたことがありませんでしたが、ここのはいかにも手作りといった感じの素朴で飽きのこない味わいでなかなかおいしかったです。
今回、20年以上ぶりの大台ケ原で、ベーシックな東大台周回を復習しましたが、終始吹き付ける寒風は辛かったものの、好天に恵まれ、いい景色が見れてよい山行になりました。
次回は、西大台に行ってみたいと思います。