7月20日。
尾瀬2日目の朝。
例年、この時期の混雑具合がどの程度なのかわかりませんが、今年は各山小屋とも宿泊人数をかなり絞っているようで、山小屋では食事にせよ入浴にせよ、密になるような場面は全くなく、部屋も通常は相部屋となるところが個室対応だったので、快適に過ごすことができました。
宿泊客のみなさんも、あまりはしゃがず、静かに尾瀬の一夜を楽しんでいる印象で、安心・安全という観点からはいい環境でしたが、基本的に静かな山の方が好きな私でも、夏の賑わいが感じられないことには少し寂しさを感じました。
来年は、賑わいが戻るといいですね。
今日は、尾瀬ヶ原を縦断し、山ノ鼻から至仏山に登って鳩待峠に下山する予定。
6時過ぎ、小屋の前にある弥四郎清水でおいしいお水を2リットル補充して出発します。
昨日見たニュウナイスズメが、お見送りのため木道に下りてきました。
ニュウナイスズメはスズメと見分けがつくのだろうかと思っていたのですが、実際に見てみると一目で区別がつきますね。
木道の両側にはキンコウカが目立ちます。
この時期の尾瀬ヶ原はキンコウカが主役のようですね。
朝霧に覆われた尾瀬ヶ原。
この日の天気予報は晴れのち雨。
この霧は日が高くなるにつれ晴れてくると思いますが、雨は昨日よりも早く昼過ぎには降り出す予報なので、できれば13時頃までには至仏山から下山したいところ。
ということで、尾瀬ヶ原はあまりのんびりと散策せず、少し急ぎ気味に歩きます。
尾瀬ヶ原はだだっ広い湿原ですが、ところどころ、木が密集し、森や林になっているところがあります。
湿原を形成している泥炭層には木が育たないそうですが、尾瀬ヶ原を流れる川の周りには、川が運んでくる土砂が堆積するため、木が育つのだとか。
そんな森の中にある竜宮小屋。
竜宮小屋から少し歩くと、竜宮現象が見られる場所があります。
湿原の中を流れる水が一旦、湿原の下に吸い込まれ、
少し離れた場所からまた湧き出してくる。
写真に撮っても伝わりませんが...
このあたりから池塘が増えてきます。
植生保護ネットに止まって、全力でさえずるホオアカ。
こっちはつがいでしょうか?
手前が♂、奥が♀。
カキツバタ。
トキソウ。
すこしずつ霧が晴れているのか、明るくなってきました。
いい景色です。
「逆さ燧の池塘」と書かれていた場所。
池塘に燧ヶ岳が映り込む撮影スポットですが、燧ヶ岳があると思われる方向を見ても、まだ燧ヶ岳は見えません。
もう少し待てば見えてくると思われますが、多分、見えても逆光でキレイに映り込まないであろうし、今日は先を急いだ方がいいので諦めます。
さらに歩くと、正面に至仏山が見え始めました。
さらに歩いて振り返ると燧ケ岳も見えてきました。
さらにさらに歩くと、霧が完全に晴れ、至仏山がきれいに見えるようになりました。
眺望は最高ですが、今日も暑い中の登山になりそうです。
7時45分頃、山ノ鼻に到着。
ほとんど朝霧の中を、少し急ぎ足で歩いてきた尾瀬ヶ原。
十分に満喫したとは言い難いですが、今度来るときには、もう少しゆっくり散策を楽しみ、東電小屋の方にも行ってみたいですね。
水芭蕉も見てみたいですしね。