鳥を見に、六甲山に登ってきました。
今日は短時間で山頂まで登りたいので有馬温泉から。
有馬温泉へは、いつもなら電車・バスで来るところですが、人を避けるため車で。
ロープウェイの有馬温泉駅の下にある駐車場に車を止め、ロープウェイの駅の脇を上がって行きます。
この道を歩くのは何年ぶりでしょうか。
そう。長い間崩落のため通行止めになっていたここから炭屋道分岐までの区間が、つい最近、通行できるようになったそうなのです。
ということで、早速利用させていただきました。
ここが崩落個所。
斜面をコンクリートでがっちり固めて、ロックボルトを打ち込んであります。
これだけしっかりと保護してくれれば安心ですね。
景観は損ないますが、登山口に近いところですし、通行する人の安全を考えれば致し方ないところですかね。
こういうのは、どこまで自然に手を加えるか、難しいところです。
ロープウェイの駅からわずか10分ちょっとで、炭屋道分岐に到着。
このまま真っすぐ行けば、紅葉谷を登って極楽茶屋に出ますが、今日はまず最高峰に行きたいので、ここから炭屋道を登り、魚屋道に合流します。
魚屋道までは距離は短いですが標高差約140mとなかなかきつい登り。
ロープウェイ有馬温泉駅から炭屋道の区間が通行止めになっていた間は、紅葉谷を歩くときにこの道を迂回路として使っていたわけですが、この無益な140mの上り下りがなんとも堪えたものです。
これからそれをしなくて済むのは本当にありがたいことです。
12月に入り、山は晩秋から冬に向かう時期ですが、途中鮮やかに紅葉した木がまだ残っていました。
これはウリハダカエデのようです。
魚屋道は普段はほぼ下りでしか利用しない道ですが、とても歩きやすい道なので、登るのも楽ですね。
ロープウェイ有馬温泉駅から1時間ちょっとで一軒茶屋に到着しました。
一軒茶屋には新しいトイレが完成していました。
旧トイレは子供の頃から変わってないんじゃないかというくらい古いトイレでしたので、これもありがたい。
さて、鳥ですが、お目当てはまだ見たことのなかったハギマシコ。
関西には稀にしか飛来しない珍しい鳥なのだそうです。
ネットにいくつも情報が上がっていたのですが、六甲山というだけで具体的な場所が示されておらず、場所の特定に苦労しましたが、いくつかの匂わせから多分この辺だろうと行ってみると、特に何もなさそうなところに車がたくさん止まっていたのですぐにわかりました。
バーダーさんが群がっているところに行ってみると、ちょうどタイミングよく、近くの木にハギマシコの群れが止まって採餌中でした。
全体に地味な色の鳥ですが、腹が薄紅色なのが一番の特徴。
見る角度、光の具合によって、薄紅色が鮮やかに見えたり、くすんで見えたり。
食べているのはオオバヤシャブシの実でしょうか?
私が着いてから10分くらい、こうして採餌したあと、ハギマシコの群れはどこかに飛び去って行きました。
また戻って来るのかなと思いきや、なかなか戻って来ず、周囲をウロウロしていると、茂みからカヤクグリが出てきました。
冬の六甲山ではよく見られる鳥ゆえに、今日はまったく相手にされていませんでした。
そして、カヤクグリに混じって、ほんの一時でしたが、ミヤマホオジロ♀が出てきました。
そして、シロハラホオジロ♀も出てきました。
これもハギマシコとともにネットに情報が上がっていましたが、ハギマシコよりもさらに珍しく、日本では主に日本海側で稀に見られる数少ない旅鳥だそうです。
普通のホオジロよりも少し黄みがかっていて、頬は白くありません。
そして確かにお腹が白いです。
これも出てきたのはほんの一時で、あまりいいポジションで写真は撮れませんでしたが、見れたこと自体がラッキーでした。
ハギマシコの群れは飛び去ってから1時間ほどして戻ってきました。
そして今度は地上に降りてきて採餌を始めました。
全部で30~40羽くらいはいたでしょうか。こんなに群れて行動する鳥なんですね。
人の気配なのか、何か危険を感じると一斉に近くの木に退避。
これを何度か繰り返していました。
1時間30分ほど鳥を見た後は、最高峰へ。
今日はとても暖かくいい天気、まさに小春日和です。
電波塔のそばに鳥が舞い降りたので何かなと見てみると、はぐれハギマシコでした。
単独で行動する子もいるんですね。
最高峰からは全山縦走路をガーデンテラスまで歩き、極楽茶屋から紅葉谷を下りました。
今日は天気はいいもののだいぶ霞んでますね。
全山縦走路では、鳥を探しながらゆっくり歩きましたが、マヒワやウソを一瞬見たものの、枝かぶりなどで写真は撮れませんでした。
有馬温泉近くまで下ってくると、朝は日が差し込まず目立たなかった名残りの紅葉が輝いていました。
まだけっこうきれいなもみじもあったので、ちょっと鼓ヶ滝公園にも寄ってみました。
このところ、暖かく好天も続いていたので、今年の紅葉はけっこう長持ちしているようですね。
いやあ、なかなかですよ。
スローシャッターで鼓ヶ滝。
かつては上下二段の滝で、鼓を打つような音がしたそうですが、岩が崩れて形が変わったため、今はその音を聞くことはできません。
有馬温泉からの六甲山は近くていいですね。上りは1時間ちょっと、下山も1時間足らず。
有馬温泉から登って有馬温泉に下りるということは、今までなかったように思いますが、エリアにもよりますが、鳥見目的の六甲山なら、これがいいかも。
また登ってみたいと思います。