奥の平から見る御池岳山頂方面。
一旦、山頂に戻って、今度はその向こう側、鈴北岳に向かいます。
奥の平の周囲には、いくつかこうした鹿よけのネットに囲われた場所がありました。
近年、シカによる食害が深刻で、植生の回復を図っているそうです。
ここで保護されている植物は笹。
御池岳のテーブルランドはかつては笹原だったそうですが、今は笹がまったく見られません。
そんな経緯を知らずにこの景観を見ると、独特な”いい”景色と思ってしまいますが、これは荒れ果てた山の姿なんですね。
笹のほかには、樹皮の保護にも取り組まれていましたが、最近騒がれているクマも怖いけれど、シカもなんとかならんもんですかね。
御池岳山頂から鈴北岳に向かう登山道は、しばらく樹林帯の中を行きます。
御池岳と鈴北岳の間の緩い谷間に下りてきました。
対面の木々は少し紅葉が残っています。
幹の一部がべろんとめくれて垂れ下がったおもしろい木。
何が起こってこんなふうになったのでしょうか?
濁った小さな池、真ノ池。
この日の登山道はほぼドライコンディションで、わずかに湿ったところがあった程度ですが、このあたり日陰には霜が降りた名残が。
朝はけっこう冷え込んでましたからねぇ。
苔の海の先に鈴北岳が見えてきました。
東山魁夷作、「道」...違うか。
苔の海を割る細いトレースをたどって元池へ。
むむむ、ここも真ノ池同様、濁った池でした。
本日最後、鈴北岳への一登り。
鈴北岳(1182m)に到着。
前方に人がいたため、上向きアングルで。
鈴北岳は御池岳のテーブルランドの北の端にあたり、霊仙山と伊吹山がさらに近くに見えました。
琵琶湖もよく見えます。
鈴北岳から鞍掛峠に向けて下山します。
鞍掛峠近くまで、開放感のある稜線歩き。
これも気持ちのいい道です。
向かいの山の紅葉がちょっときれい。
峠を越える送電線。
最後は鞍掛峠を右に折れて、鞍掛トンネル東口に下山。
下山は12時半。
ゆっくり登って、テーブルランドをのんびり周遊しても5時間半。
思っていたよりも手軽なコースでした。
帰りは阿下喜温泉で汗を流し、物販コーナーで御池岳と、未入手だった藤原岳のバッジを購入。
これらのバッジはわりと最近新たに作られたものだそうですが、なかなかいいデザイン、いい質感です。
御池岳は以前から気になっていた山ですが、テーブルランドの独特な景観と、天候にも恵まれたこともありますが、鈴鹿山脈最高峰の名に恥じぬ最高の眺望に大満足の山行になりました。
今回登った御在所岳、鎌ヶ岳、御池岳。
これまで春から初夏にかけてしか登りに来たことがなかった鈴鹿の山々ですが、秋の紅葉シーズンもいいですね。
鈴鹿の山々はそれぞれに個性が強くてほんと面白いです。
また登りに行きたいと思います。