円山応挙+京都紅葉散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

京都国立近代美術館に「円山応挙から近代京都画壇へ」を観に行ってきました。

 

 

と、その前にまだ紅葉しているとのことで、少し散策。

 

まずは地下鉄丸太町駅から京都御苑へ。

 

相変わらず広いです。

 

 

京都御苑は、紅葉が見られる場所が散らばっていて、”ここがすごい!”という場所はこれといってない印象ですが、歩き回っていると、スポットでとてもきれいな紅葉に出会えます。

 

 

このもみじなどは、グラデーションがとてもきれいです。

 

 

もみじもいいですが、

 

 

桜など他の木々の紅葉もきれいです。

 

 

特に見ごたえがあるのがイチョウの巨樹。

 

こちらは凝華洞跡のイチョウ。

 

日当たりの良いこんもりとした小高い丘状になった場所に立ち、ひときわ目立つ木です。

 

上に向かって広がる樹形と、樹下にこれだけ葉を積もらせても、まだたっぷりと葉を茂らせている姿が、とても力強く、見ていると元気になる木です。

 

 

こちらは一條邸跡のイチョウ。

 

こちらも道の角にあり、目立つ木です。

 

道の方に少し傾いでいるところに、ちょっと色気を感じます。

 

 

そして、学習院発祥の地のイチョウ。

 

横にも大きく枝を伸ばしていて包容力を感じる木です。

 

松林の奥にあってちょっとわかりにくいのですが、その分、静かにその美しさを味わうことができて、とても好きな木です。

 

この季節、あちこち散策せず、この木のそばで、一日読書に耽るのもいいかも。

 

 

京都御苑を通り抜けたあとは今出川通を東進して吉田山へ。

 

 

紅葉スポットというわけではないですが、まだ来たことがなかった吉田神社に寄ってみました。

 

吉田神社といえば、毎年、節分の前後の3日間に行われる節分祭が有名で、多くの参詣客で賑わうそうです。

 

節分祭の時にも一度訪れてみたいですね。

 

 

そして吉田神社で面白いのは大元宮。

 

 

虚無大元尊神という始まりの神を中心に天神地祇八百萬神を祀り、

 

 

周囲には全国の延喜式内社三千百三十二座を祀っています。

 

 

奥には外宮、内宮の伊勢二宮も祀られています。

 

つまり、ここにお参りすれば、全国の神社を詣でるのと同じ効験があるというとてもありがたい神社です。

 

 

吉田神社にお参りした後は、吉田山を越えて、紅葉の名所、真如堂へ。

 

 

総門をくぐって左側のもみじの赤がとても鮮やか。

 

 

そして真如堂といえば、三重塔と紅葉。

 

定番の構図です。

 

 

三重塔の周りのもみじはだいぶ散っていましたが、少し離れたところから手前のもみじを入れて...

 

京都らしい紅葉風景です。

 

塔の後ろに見えるイチョウもいいアクセントになっています。

 

 

ここのもみじもかなりきれいに色づいていました。

 

裏側から太陽に透かしてみれば、葉脈が浮かび上がりこれもまたきれいです。

 

 

本堂裏の紅葉。

 

 

真如堂は紅葉の名所とはいえ、他の名所からは少し離れているためか、比較的静かに紅葉を楽しめるのがいいですね。

 

 

三重塔の裏側の紅葉。

 

 

12月に入ったこともあり、どうかなと思いつつ見て回った紅葉ですが、なかなかきれいな紅葉が観れて十分に満足しました。

 

 

さて、「円山応挙から近代京都画壇へ」ですが、これもとてもよかったです。

 

伊藤若冲、与謝蕪村、池大雅らと同じく18世紀の京都で活躍した円山応挙。

 

応挙の絵は、伝統的な画題を取り上げながらも、写生を重視した画風で、何も知らずに観ると、もっと現代に近い時代の人なのかなと思うほどに、近代日本画に近い印象を抱きます。

 

それもそのはず、応挙と、応挙と与謝蕪村に学んだ呉春から起こった円山・四条派は、近世から近代へとその系譜が受け継がれていて、長沢芦雪、竹内栖鳳、上村松園など、その系譜に連なる画家の作品を目にする機会が多いからそういう印象を受けるというわけなのですね。

 

円山・四条派の特徴と、近代日本画へとつながるその系譜がよくわかる展覧会でした。

 

 

余談ですが、私は美術館に展覧会を観に行くと、気に入った絵の絵はがきを何枚か買って帰りますが、今回、円山応挙の「牡丹孔雀図」の絵はがきを買って帰ると、家に既に同じような絵はがきがありました。

 

「奇想の系譜 江戸絵画ミラクルワールド」を観に行ったときに買った、応挙の弟子の長沢芦雪の「牡丹孔雀図」です。

 

左が円山応挙の「牡丹孔雀図」。右が長沢芦雪の「牡丹孔雀図」。

 

弟子の芦雪が、師匠の絵に倣って模写したということですが、その比較をまさか家に帰ってからすることになるとは...

 

たまにまったく同じ絵の絵はがきを買ってしまうこともありますが、こういうのは珍しいですね。