開聞岳散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

南九州遠征2日目の10月20日。

 

この日は本州最南端の百名山、開聞岳に登ります。

 

(こちらは、下山後に立ち寄ったJR日本最南端の駅、西大山駅から見た開聞岳。)

 

 

登山口近くにある、かいもん山麓ふれあい公園に6時20分頃に到着。

 

朝食を取り、準備をして、6時50分に登山開始。

 

 

公園の中を通り、車道に出て10分ほど歩くと、登山口(二合目)に到着。

 

ここから本格的な登山道に入ります。

 

 

序盤は、火山礫のザレ場、ガレ場が続きます。

 

登りはそれほどきつくはありませんが、やや滑りやすいので特に下りで注意が必要です。

 

周囲は明るい森からやがて密度が濃く深い森へと入って行きます。

 

 

登山口から40分ほど登ると、五合目に到着。

 

ここまで眺望はありませんでしたが、ここはちょっとした展望台になっており、東側の景色が望めます。

 

目の前に広がる海に突き出し、朝日に照らされている半島は長崎鼻です。

 

ちょっと霞んでいますが、奥にはうっすらと大隅半島も見えています。

 

 

六合目あたりからは登山道の様子がガラリと変わり、大きな岩石がゴロゴロと転がる道を登って行きます。

 

 

このあたり、ちらほらと花も見られました。

 

中でも多く咲いていたのはツワブキ。

 

 

ヤマホトトギスも咲いていました。

 

相変わらず、気持ち悪い模様、形。

 

 

赤いきのこ。

 

 

七合目を過ぎると、溶岩がせり上がってできた洞窟、仙人洞がありました。

 

かつては山伏がここに籠って修行をしたそうです。

 

 

このあたりからは、時折、急な岩場の登りが現れます。

 

 

開聞岳の登山道は山頂まで螺旋状の一本道で、登って行くと、見える景色が少しずつ変わってきます。

 

一本道でこそありませんでしたが、讃岐富士もそんな感じでした。

 

山頂まで歩くと、ちょうどぐるっと一周するような感じで、九合目過ぎまで来ると、右手に池田湖が見えてきます。

 

 

そして、枕崎方面を見れば、手前に影開聞岳。

 

影もきれいな円錐形なのでわかりやすい。

 

 

山頂に近づくにつれ、さらに険しさを増してくる道。

 

こんな長いハシゴもあります。

 

 

山頂まであと52m。

 

刻みますねぇ。

 

 

山頂のすぐ下には、御嶽神社という小さな神社がありました。

 

麓にある枚聞神社の奥宮だそうです。

 

 

そして、開聞岳山頂(924m)に到着。

 

登山口から2時間5分。かいもん山麓ふれあい公園から2時間15分でした。

 

 

山頂からは池田湖がよく見えます。

 

 

かなり霞んでいましたが、そのずっと先には、桜島も辛うじて見えました。

 

 

東の方に目を向けると、長崎鼻と、その先に大隅半島。

 

開聞岳からは条件がよければ種子島や屋久島が見えることもあるそうですが、この日の眺望はこれが精一杯。

 

 

また、開聞岳は円錐形の山なので、360度の眺望が楽しめると勝手に思い込んでいたのですが、南側は灌木が生い茂っているのですね。

 

こんなに山頂部が広々としているのは意外でした。

 

 

山頂にあった皇太子殿下(現天皇陛下)が登山されたことを示す記念碑。

 

トロコニーデという文字がありますが、これは開聞岳が円錐形の成層火山(コニーデ)とその上にできた溶岩円頂丘(トロイデ)からなる二段式の火山であることを示しているそうです。

 

この意外に広い山頂部は溶岩ドームということなのですね。

 

 

山頂で20分ほど休んだ後は、同じ道を下山。

 

下山は1時間30分ほど。往復で4時間かからないお手軽登山でした。

 

開聞岳は日本百名山の中では、筑波山に次いで二番目に低い山で、標高1,000mにも満たない山ですが、この美しい円錐形と、その裾野の半分がそのまま海へと続いている山容は、他にないユニークなもので、一度見たら忘れられません。

 

2000m、3000m級の高峰にも劣らぬこの存在感は、標高の基準を満たしていなくとも、十分に百名山に値する山だと思います。