御嶽山に登ったあと、麓で車中泊し、帰路につくため翌朝早くに立ち寄った「道の駅 木曽福島」。
朝ごはんは途中のコンビニにでも寄って済まそうと思っていたのですが、御嶽山を望むテラスの横の建物に”朝食”という文字が...
よく見るとここで7時から朝食バイキングが楽しめるとのこと。
時刻は6時50分...朝食はここに決定です(笑)
700円で魚(鮭の切り身)付き、800円でそば・うどん付きの和朝食バイキング。
地元ならではのお惣菜もあり、何より野菜を沢山食べられるのが、旅のご飯としてはうれしいですね。
ちょっと取りすぎかなと思いつつ、その分昼食を軽めにすればいいやと、お腹いっぱいいただきました。
朝食を食べた後は、この時期、御嶽山に登るなら帰りに是非立ち寄りたいと思っていた中津川の「すや」で、今だけの旬の味覚、名物の栗きんとんを購入しました。
中津川の栗きんとんは、さつまいもの中に栗が入った栗きんとんではなく、栗100%の栗きんとん。
栗と砂糖のみを炊き上げ、練りこまれ、再び栗の形に整えられたこのフォルム。
栗の美味しさがこの一粒にぎゅっと凝縮されていて、ひとかじりすれば、口の中に栗の風味が広がり、幸福感に満たされます。
何というか、”栗以上に栗”ですね。
中津川の次は、高速を少し走って、こちらの風変わりな建物に。
少し横から見ると煙突も突き出していて、ジブリ作品に出てきそうなかわいらしさ。
大きな建物なのに入口は小さな山小屋のよう。
塗り壁に散りばめられた色とりどりの小さな欠片が、この建物がなんであるかを控えめに主張しています。
入り口を入って長い階段を登って、最上階、左手の扉から中に入ると...
壁や床が白いタイルで覆われ、タイルでできた作品が飾られた空間が現れます。
ここは日本のモザイクタイル発祥の地、多治見市笠原町にある「多治見市モザイクタイルミュージアム」です。
風変わりな建物の外観は、タイルの原料を掘り出す粘土山をイメージした形なのだそうです。
大正末期に始まり、昭和に隆盛を極めたタイル産業。
こんな流し台や、
お風呂、
トイレ、
おくどさんなど、昭和時代には、水回りを中心に家庭にもタイル製品がよく使われていました。
その後、樹脂やステンレスなどに置き換えられ、今となっては懐かしいこれらのタイル製品ですが、今こうしてあらためて見てみると、涼しげで清潔感もあって、いいものですね。
こういう色とりどりの四角く小さいタイルを敷き詰めたものもいいですが、
こういう、小石や木の葉を散りばめたようなものもいいですねぇ。
子供のころ住んでいた家のお風呂の床が、色は違えど、こういう感じのタイルだったので、特に懐かしく感じました。
温泉や銭湯の壁の装飾にもタイルが使われていましたよね。
この部屋は建物の4Fにあり、3Fには多治見のモザイクタイルの歴史や製造工程などを紹介する常設展示と企画展示、2Fには現在のタイルのインテリアでの活用事例を紹介するショールーム的な展示、1Fにはタイルを使った作品作りを体験できる工房やショップなどがあり、多くの人で賑わっていました。
1Fにはこんなタイルで覆われた自動車も展示されていました。
2Fの展示を見て思いましたが、タイルのある生活もいいですね。タイルの良さを再認識しました。
インスタ映えしそうな建物の外観のためか、意外に若い人が多く訪れていましたが、ここを訪れることをきっかけにタイルの魅力を知り、家を建てる時、リフォームする時にタイルを使ってみようと思ってくれるかもしれませんね。
モザイクタイルミュージアムを見た後は、虎渓山永保寺へ。
中央道に虎渓山PAというパーキングエリアがあり、名前はよく耳にしていたのですが、山と言っても、お寺の方の山なのですね。
鎌倉時代末期に夢窓疎石が開いた禅宗の古刹で、この観音堂は鎌倉時代末期の唐様建築の代表的な建物で、国宝に指定されています。
また、こちらの開山堂も室町時代前期の建築で国宝に指定されています。
ただ、上記国宝2建築の他では、庭園はきれいでしたが、それ以外に見るところがなく、拝観料はいらなかったものの、ちょっと拍子抜けしました。
ただ、本来、お寺というのはこういうもので、私が観光のお寺に慣れ過ぎてしまっているだけなのかもしれませんね。
最後は、ちょっと焼き物も見て帰りたいなと、永保寺の近くにあった「とうしん美濃陶芸美術館」へ。
こちらは東濃信用金庫が運営する美濃焼を展示する施設で、少ないながらも現代の美濃焼の作品を観ることができます。
入場無料ですし、ちょっと陶芸作品を観たいなという時にはちょうどいい施設です。
と、今回は多治見の気になるところを3時間程度でさらっと回りましたが、この辺りは何と言っても美濃焼の郷。
また窯元やギャラリーをのんびり巡って器探しもしてみたいですね。