美ヶ原避暑散策(2) | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

王ヶ頭から王ヶ鼻へと向かいます。

 

またガスが出てきましたが、この辺りの斜面には高山植物がたくさん咲いています。

 

 

いろいろな色、形の花が散りばめられ、百花繚乱。

 

一種類の花が密集して咲いているのもいいですが、こういうのもいいですね。

 

 

ここでも多かったのはマツムシソウ。

 

花後のネギボウズみたいなのとペアで。

 

 

そしてハクサンフウロ。

 

雄しべ、雌しべがきれいなものを探すのが意外に難しかったりもします。

 

 

その他では、ヒメシャジン。

 

 

ヤマホタルブクロ。

 

朝露に濡れて、瑞々しい。

 

 

ヤマオダマキ。

 

この花、色といい、形といい、気品があってとても好きです。

 

でも、この花はキバナになるのかな? 微妙でよくわかりません。

 

 

アキノキリンソウ。

 

 

キオン。

 

 

オトギリソウ。

 

 

ウメバチソウ。

 

 

コウリンカ。

 

道端に何気に咲いていますが、絶滅危惧種だそうです。

 

 

マルバダケブキ。

 

途中の林道の両側に群生していました。

 

と、目に付いたものを適当に撮っただけなので写真ではこれくらいですが、もっと血眼になって探せば倍以上の種類の花を見つけられたかもしれません。

 

美ヶ原は牧草地のイメージが強く、花のイメージはあまりなかったのですが、こんなに花があるとは驚きでした。

 

 

王ヶ鼻(2008m)に到着。

 

王ヶ頭、王ヶ鼻の名の由来は、麓の松本から見ると王ヶ頭が冠を戴いた王の顔、王ヶ鼻がその鼻に見えるからだそうです。

 

ここは王ヶ頭以上の展望スポットなのですが、南アルプスや八ヶ岳は見えていたものの、周囲に雲が多くなり、王ヶ頭からは見えていた中央アルプスから北アルプスは見えなくなっていました。

 

 

この王ヶ鼻、けっこうな断崖になっています。

 

 

特徴的なのはこのミルフィーユ状になった石。

 

板状節理と呼ばれるもので、柱状節理などと同じく、マグマが冷えて固まる過程で板状になるように割れ目が入るのだそう。

 

辺りにははがれ落ちた薄い板状の石も散らばっていますが、これらの石は鉄平石と呼ばれ、昔から道の敷石や建物の外装・内装など、石材としても利用されてきたのだそうです。

 

確かにあまり加工せずに使えそうですね。

 

 

この岩間にはミヤマダイモンジソウが咲いていました。

 

 

王ヶ鼻では、しばらく晴れてこないか待ってみましたが、状況は改善せず。

 

あきらめて引き返します。

 

帰りはアルプス展望コースという道を歩こうかと思っていましたが、ますますガスってきたため、行きと同じ、牧草地を通る道を歩いて帰ることにしました。

 

 

それにしても、この標高2000mという山の上に広大な草原が広がる風景は不思議ですが、この美ヶ原は古い火山が浸食を受けて準平原化したメサという地形なのだそうです。

 

 

のんびり歩いて時刻は既に9時過ぎ。

 

牧草地で草を食んでいた牛さんたちも、ほとんどが座って休んでいました。

 

この写真の一番手前の牛などは、いびきをかいて爆睡していました。

 

いくら標高2000mの高原とはいえ、日陰のない牧草地。

 

昼間は暑いでしょうね。

 

 

牧草地にはポニーも居ました。

 

 

草を食んでいるかと思うと、背中が痒いんでしょうか、いきなり寝転んで転げまわるパフォーマンス。

 

 

こちらは草には目もくれず、ニンジンくれよと待ち構えるポニーたち。

 

朝も草を食べずに固形のエサを食べていましたし、完全に人に依存しています。

 

 

美ヶ原を散策した後は、道の駅に併設されている美ヶ原高原美術館も見学してみました。

 

 

広大な敷地内には数々の芸術作品が配置されており、高原の爽やかな風が吹き抜ける開放的な雰囲気の中、作品を観て回る美術館です。

 

 

美ヶ原高原の一部ですから、高山植物なども楽しめます。

 

美術館の敷地内に入ると、ヒラヒラと舞うアサギマダラを発見。

 

台湾や南西諸島から飛来してくる個体もあるというこの蝶。

 

蝶の中でも特別に愛おしく思えます。

 

 

敷地内に張られたロープに縦列駐車するトンボ。

 

これもある意味、芸術的ですね。

 

 

で、芸術作品の方ですが、あまりにも広い敷地にあまりにも多くの作品が展示されているため、こうした巨大でインパクトのある作品は目を引きますが、小さくて地味な作品は気づかずに通り過ぎてしまう、あるいは前を通ることすらないことも。

 

瀬戸内や越後妻有の芸術祭のように、1ヶ所に1作品から数作品が展示されているのであれば、1つ1つの作品とじっくり向き合うことができますが、こうも多いと集中できず、見方が雑になってしまいます。

 

もっと気楽に見てくださいということなのかもしれませんが、1つ1つの作品の魅力が希釈されているような気がして、個人的にはこの展示はないなと思いました。

 

 

あと、気になったのは作品や建物の傷み。

 

作品にひびが入ったり、錆びたり、建物の壁が剥げ落ちていたり...

 

 

この美術館、フジサンケイグループ傘下のようですが、もう少しまめに修繕をされた方がよいのではないでしょうか...

 

お盆前の三連休ということで、多くの人で賑わっていましたが、ちょっとした綻びが将来を暗示しているようで、気になりました。

 

それはさておき、美ヶ原は、避暑にも最適ですし、手軽にハイキングを楽しめて、アルプスの絶景や高山植物も楽しめるとてもいい場所だと思います。

 

今回は楽して山頂の高原を往復しただけですが、今度は麓から登ってみたいですね。