7/15(日)、夜明け間近の乗鞍岳。
白山に登った後、ついでに乗鞍岳か焼岳か西穂独標あたりに登って帰ろうと思っていたのですが、3,000m峰でかつほぼ頂上までバスで行けて楽ちんな乗鞍岳に登ることにしました。
乗鞍岳は、昔はマイカーで標高2,700mの畳平まで上がれたのですが、今は通年マイカー規制がかかっていて、麓からバスで畳平まで往復するというのが一般的なアプローチになっています。
岐阜県側からですと、平湯温泉か朴の木平からバスが出ているのですが、7月中旬から9月中旬まで、日の出の少し前に畳平に着き、そこから手近なピークに登ってすぐご来光を拝めるという、ご来光見学バスというのが出ているので、これに乗って乗鞍岳までやってきました。
このご来光見学バス、ものすごい人気なんですね。
朴の木平の駐車場で車中泊して、バスの出発時刻午前3時35分の1時間ほど前に起き、準備をしてバスターミナルの建物の灯りが点いたのを見計らって出ていくと、バス乗り場とチケット売り場にはすでに長蛇の列。
どう考えても、バス1台では収まらないくらいの人で溢れかえっていましたが、どうやら人数に応じてバスも増便するようで、乗りそびれることはなさそうです。
ご来光に間に合うのかどうかだけが少し心配でしたが、チケットを買うのに20分以上掛かったものの、何とか3台目のバスに乗ることができ、ほぼ定刻どおりに畳平に着くことができました。
ただ、私がバスに乗りこむ頃、まだチケット売り場に並んでいた人もたくさんいたので、その人たちが間に合ったのかどうか...
早め早めに行動するのが吉ですね。
さて、畳平に着くと、皆さん二手に分かれていきます。
一方は大黒岳(2,772m)へ。もう一方は富士見岳(2,817m)へ。
標高が低い分、大黒岳の方が少し楽ですが、標高が高い分、富士見岳の方が少し眺めがいい。
ということで、上の写真の左手のピーク、富士見岳へ。
起きて間もなく、いきなり標高2,700mの高地に降り立った体にはきついですが、ハイペースで登ります。
山頂に着くとご覧の人、人、人。
皆さん、ご来光好きですねぇ。
山頂に着いてほどなく、東の空を見ると、もう日が昇ってきそうです。
雲海の上からの日の出なので、はっきりわかりませんが、どうやら出てきたようです。
あけましておめでとうございます。
手前の山々をどんどん越えて差し込んでくる光の筋と、日に照らされて輝く雲がとても美しいです。
少し南を向くと、朝日に染まる雲海の向こうに南アルプスと中央アルプスの山々。
北を見れば手前にもう一つのご来光ポイント、大黒岳。そして奥には北アルプスの山々。
後ろを見ると、影富士見岳とモルゲンロート。
燃えるように赤いです。
この色味と影の形が刻一刻と変化していきます。
タイムラプス撮影しても面白いかもしれませんね。
ご来光を堪能したら、多くの人は列をなして反対側へ下りて行きます。
その先にあるのは、乗鞍岳の最高峰、剣ヶ峰。
お決まりのコースですね。
私も続きます。
富士見岳を下りると、一旦車道に出て、肩の小屋から再び登山道に。
歩いているうちにどんどん山肌の赤味が抜けてきました。
いやぁ、それにしてもいい天気です。
富士見岳からゆっくり歩いて1時間15分ほどで剣ヶ峰(3,026m)に到着。
登山道に危険な箇所もなく、この季節、この天候ならハイキング感覚で登れる、日本一お手軽な3,000m峰ですね。
山頂の標柱の向こうには御嶽山が見えています。
なんと美しいんでしょう。
乗鞍岳は御嶽山の全景を見るにはベストのポジションかもしれませんね。
西を見れば、白山もきれいに見えています。
北を見れば、連なる北アルプスの山々。
乗鞍岳は独立峰のようなイメージですが、こうしてみると北アルプスの一部とされていることがよくわかります。
槍、穂高。
槍から少し西に目を移すと、後立山連峰、黒部川源流部の山々、剱、立山も見えてるような。
さらに西には手前に笠ヶ岳、奥は黒部五郎岳とか薬師岳でしょうか。
東には右手前に中央アルプス、奥に南アルプスの山々。
こっちの雲海はすごいですね。
雲の上を歩いて行けそうな気がします。
ここからは富士山も見えるそうなんですが、南アルプスの北のはずれ、この写真の中央が北岳ですが、その左側に頭を出しているのが富士山だそうです。
剣ヶ峰の頂上には、乗鞍本宮があり、お守りなどを買うことができます。
ここには、乗鞍本宮限定の登拝記念山バッジもあります。
700円と他の小屋などで売っているバッジより少し高いですが、こちらの方がありがたみがあるような気がして迷わず購入です。
剣ヶ峰山頂は狭く、あとからあとからどんどん人が登って来るので、周りの景色を堪能したら下山します。
途中、蚕玉岳あたりから権現池越しに見る白山。
もう少し日が高くなると、きれいでしょうね。
蚕玉岳からの下り、行きにはあまり注意して見ていませんでしたが、登山道から少し離れた斜面にコマクサがたくさん咲いていました。
肩の小屋が近づいてきました。
時刻は7時前。
小屋の前でコーヒーを淹れて朝ごはんを食べたら、雷鳥探しでもしましょうかね。
(2)へつづく...