ゴールデンウィークの5月5日、大分県と宮崎県にまたがる祖母山に登ってきました。
祖母山には大分県側、宮崎県側、いくつかのコースがありますが、大分県側、豊後大野市の尾平登山口からアプローチします。
尾平登山口から歩き出すと、正面に壁のように突き立つ岩峰が目に飛び込んできます。
鋸刃のようなギザギザとした稜線の右から二番目のトンガリが祖母山の山頂だそうです。
かなり険しい道のりが待っていそうです。
登山口から川沿いに下りて、川上渓谷という渓谷沿いに歩いて行くと、分岐点があります。
そのまままっすぐ進むと、黒金山尾根コース。
一旦、左の道を上がって、吊り橋を渡って行くと宮原コース。
道標の下にそれぞれのコースの説明があり、黒金山尾根コースはややハード、宮原コースは一般向きとあります。
周回するつもりだったので、どちらから登るかという選択ですが、迷わず黒金山尾根コースを行きます。
数回、橋を渡ったり、渡渉したりして、しばらく、渓谷沿いを歩きます。
登山口から40分ほどで、黒金山尾根の取付まできました。
ここから尾根を上がっていきます。
見るからにきつそうです。
シコクスミレ?
ハイノキ
ん?なんでしょう、この白くて半透明な卵か繭かといったものは?
ギンリョウソウのようです。早くも咲いているものもありました。
黒金山尾根はほとんど緩むところなく、このような岩と木の根が張り出した急登が続きます。
前日に由布岳・鶴見岳を登って軽く筋肉痛だったので、息が上がらない程度のペースで、ゆっくり登って行きます。
標高1200mを超えると、シャクナゲが咲いていました。
きれいに咲いています。
標高1300mあたりからは背丈を超えるようなスズタケをかき分けながら進みます。
見上げるとこの時期の祖母山の主役、アケボノツツジがようやく現れました。
標高1400mを超え、稜線までもう少しというところにある天狗の水場。
ここで水を補給できるのはありがたいですね。
生き返ります。
稜線に出る手前、岩がゴロゴロと転がる急登を登っていくと、ワチガイソウが固まって咲いていました。
そして、尾根の取付から2時間20分、標高差800m以上を一気に登ってようやく稜線に出ると、たわわに花をつけたアケボノツツジが出迎えてくれました。
なんと見事な咲きっぷりでしょう。
青い空に陽の光をたっぷりと浴びて輝くピンクの花が眩しいです。
このアケボノツツジ、前の週に、鈴鹿の国見岳で見たアカヤシオととてもよく似ています。というか同じに見えます。
それもそのはず、アカヤシオはこのアケボノツツジの変種で、花柄や雄しべに毛があるとかないとか、素人目にはほとんど区別がつかないほどの違いしかないそうです。
しかし見た目はほぼ同じでも、祖母山で見るアケボノツツジには、鈴鹿で見たアカヤシオとはまた違った感慨がありますね。
(2)へつづく...