高谷池から15分ほど歩くと、天狗の庭と呼ばれる場所に出ます。
ここも池塘が点在する湿原ですが、背後にどっしりと構える火打山が秀麗です。
池塘に山が映り込むと、美しさ倍増。
風が吹いていて水面がわずかに波立っていますが、まずまずきれいに映り込んでいます。
いやぁ、いいですねぇ。
このあたりでのんびりくつろいで帰ってもいいくらいです。
高谷池から天狗の庭まではほとんど平坦でしたが、天狗の庭を過ぎると、再び登りになります。
前方の斜面には雷菱という荒々しい岩壁も見えます。
振り返ると妙高山の火口丘と外輪山も見えてきました。
上から見る天狗の庭もまた綺麗です。
なんだかミニチュアの庭っぽくも見えます。
このあたり、何度も何度も立ち止まり、振り返って景色を見ながら登ります。
が、景色を楽しんでいると見せかけて、実はけっこう疲労の色が濃くなっていたので、休み休み登っていたというのが正直なところです。
しばらく登ると一旦ライチョウ平という平らな尾根に出ます。
その名が示すように、このあたりには雷鳥が生息しているそうです。
火打山は雷鳥生息地の北限だそうですが、残念ながらその姿を見ることはできませんでした。
これだけ天気がよくて、人も多ければ、難しいでしょうね。
雷鳥平のゆるやかな道で一息入れて、最後、火打山山頂への登りを登り切ると、
火打山山頂(2461m)に到着です。
休憩も含めて登山口から4時間半でした。
道中人が多いのかなと思いきや、それほどでもなく、スムースに歩けましたが、お昼時ということもあり、山頂はさすがに人が多いですね。
火打山山頂からは360°の大展望。
まず、西側には影火打山の向こうに焼山が見えます。
その左奥に小さく頭を出しているのは百名山の雨飾山です。
焼山は活火山だそうです。
このあたりでは、妙高山と焼山は火山ですが、その間に位置する火打山は火山ではないそうです。
左に目を移すと、後立山連峰の山々があり、
さらに槍ヶ岳や穂高連峰があり、
南には南アルプス、八ヶ岳、そしてわずかに富士山も見えます。
その手前には、黒姫山、飯縄山、戸隠の山々。
北側には頚城平野、そして日本海も見えます。
山頂でゆっくり1時間近く過ごした後、下山を開始。
妙高山を見ながら降りて行きます。
雷鳥平の稜線。
上から見るととても気持ちよさそうな稜線ですが、道の左右の木が背丈ほどあるので見晴らしはそれほどでもありませんでした。
お昼を過ぎて空には薄雲がかかってきました。
美しい天狗の庭の紅葉風景も、日が当たらないと、寂しげに見えます。
天狗の庭の入口まで戻ってきました。
これで見納めです。
さようなら、火打山。
妙高山が、ウチには寄ってかないのかと問いかけてきます。
また、夏にでも来たいですね。
その時は、高谷池ヒュッテに泊まるか、テン泊してもいいですね。
下山は疲れもあったので、いつもほど飛ばさず、3時間15分ほどでした。
今回の火打山は、季節もよく、天気もよく、景色も眺望もよく、今年一番の山行でした。
しかし、体がなまっていたせいもあって、キツさでも今年一番の山行でした。
やはり、ちょっと間が空くと、パフォーマンスが落ちますね。
もう少し、マメに歩かないと。