伊豆・箱根方面への旅の帰り、静岡の駿府城跡に立ち寄りました。
駿府城は徳川家康が秀忠に将軍職を譲った後、移り住むために築城したもので、輪郭式で三重の堀と石垣に囲まれ、五層七階建ての天守を持つ城だったそうです。
こちらは三ノ丸掘(外堀)。
石垣にへばりつくように止まっている不思議な鳩たちを横目に見ながら、入口を探します。
大手門跡から三ノ丸に入ります。
三ノ丸には、官庁や学校など公共施設が立ち並んでいます。
多くの城跡で見られる廃城後の典型的な利用法ですが、駿府城跡は一部外堀が埋められているところや、住宅が入り込んでいるところもあるものの、三ノ丸の縄張りがはっきりとわかるような形で、特にきれいに再利用されている印象があります。
二ノ丸掘(中堀)沿いには、静岡らしくわさび漬発祥の地の石像や、
弥次喜多像がありました。
ここ駿府の府中宿が「東海道中膝栗毛」に登場するからということもありますが、さらに駿府は弥次郎兵衛の出身地であり、「東海道中膝栗毛」の作者、十返舎一九の出身地でもあるからなんですね。
二ノ丸の南東角には復元された東御門・巽櫓があります。
東御門橋を渡ると高麗門があり、
内側には櫓門があり、多門櫓で囲まれた枡形になっています。
二ノ丸の南西角にはこれも復元された坤櫓があります。
ですが、北西の一角では、天守台の復元に向けて、天守台の発掘調査が行われていました。
天守は詳細が不明で復元は難しいようですが、天守台だけでも復元できると往時をしのぶことができていいですね。
城の真ん中には晩年の家康公像や、
家康公お手植えのみかんがあり、
葵の御紋を形どった芝生(?)もありました。
