茶の世界史 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 
 
「コーヒーが廻り世界史が廻る」、「チョコレートの世界史」に続き、食文化から見る歴史シリーズ第三弾、「茶の世界史」です。
 
欧米においてお茶文化が広まっていった経緯や世界史との関わりを学べる本です。
 
 
ヨーロッパ社会にお茶が入っていったのは、中国や日本に来たヨーロッパ人が、お茶を飲む習慣を知り、お茶そのものにとどまらず、道具や作法にまで異常なこだわりを見せる茶の文化に驚き、そうした茶の文化に対して畏敬や憧憬を抱くようになったことを契機としているそうです。
 
そして、ヨーロッパに最初に飲茶を持ち込んだのはオランダ人で、主に緑茶を飲んでいたそうですが、その後、お茶はイギリスで大衆に広まり、紅茶が中心になっていったそうです。
 
そうした歴史的な変遷には、様々な国と国、コーヒー、チョコレート、砂糖、そして銀にアヘンといった資源、そして植民地支配、産業革命などのトピックが関わっているのですが、そうした歴史の因果関係を知ることができるのがこういった本の面白いところです。
 
さて、こうしてヨーロッパに定着していったお茶ですが、日本のお茶は世界に対してどうだったのか。
 
終盤にはそういった話にも触れられていますが、そこには日本が世界市場に対してお茶を売り込んでいく過程で、手痛い失敗を繰り返してきたことが綴られており、これもまた新鮮な驚きでした。
 
今でこそ日本の緑茶や抹茶は世界の人々に注目されていますが、昔は相当ひどいことをやらかしていたのですね。