仙丈ヶ岳山頂に到着。
途中からペースが落ちましたが、北沢峠から休憩込みで4時間10分と、何とかコースタイム内で登ることができました。
3000m峰ですが、天候がよく、風も強くなく、とても気持ちのいい山頂です。
なんと恵まれた日に登れたことでしょう。
もちろん360度の眺望も楽しめます。
振り返れば、小仙丈ヶ岳からの稜線と、北岳、間ノ岳。
少し右を見れば、大仙丈ヶ岳からその先へと続く縦走路に、遠くには塩見岳、荒川岳、赤石岳などの南アルプスの峰々。
さらに右を見れば、天竜川流域を挟んだ向かい側に中央アルプスの木曽駒ヶ岳など。
さらにさらに右を見れば、藪沢カールと仙丈小屋、その向こうに鋸岳と甲斐駒ヶ岳、さらにその奥には八ヶ岳。
甲斐駒ヶ岳は遠目に見ると雪を冠っているような白さですが、これは花崗岩の白さだそうです。
南アルプスは海の底にあった砂岩や泥岩が地殻変動によって押し上げられてできた山々だそうですが、甲斐駒ヶ岳の周辺だけはマグマが冷えて固まった花崗岩でできているとのこと。
そしてその花崗岩質は、名水の源となり、甲斐駒ヶ岳山麓はミネラルウォーターの採水地ともなっています。
甲斐駒ヶ岳は、仙丈ケ岳と同じく、北沢峠から日帰り登山可能な山ですので、いつかは登ってみたいものです。
さて、山頂は少し窮屈なので、景色を堪能したら早々に下ります。
帰りは仙丈小屋、馬の背ヒュッテを経由するルートで。
こちらのルートではより多くの花が見られました。
ミヤマキンバイ。
イワウメ。
オヤマノエンドウ。
タカネシオガマ。
チングルマ。
コイワカガミ。
仙丈小屋と藪沢カール。
登山道の左手、緑に覆われた斜面がカールの先端、モレーンと呼ばれる部分になっています。
ちょうどお昼時だったのでここで昼食休憩。
山バッジも購入して、さらに下ります。
だいぶ下ってから顧みる仙丈ヶ岳と仙丈小屋。
仙丈小屋から下は一面鮮やかな緑に覆われていてまぶしいです。
シナノキンバイ。
モミジカラマツ。
クモマニガナ。
馬の背ヒュッテの周辺には、花が多く見られましたが、、このあたりは鹿の食害が目立つらしく、植物を保護するために道の両側にネットが張られていました。
チシマギキョウ。
ミヤマコウゾリナ。
ヒメコゴメグサ。
タカネグンナイフウロ。
ヤマブキショウマ。
馬の背ヒュッテから少し下ると藪沢重幸新道との分岐点。
藪沢を渡渉して、大滝の頭(五合目)に向かいます。
大滝の頭までは、わずかなアップダウンはあるものの、概ね緩やかな下り坂。
途中いくつかの沢を越えましたが、沢沿いに雪が残っている場所もありました。
ミヤマガラシ。
ミヤマバイケイソウ。
キバナノコマノツメ。
大滝の頭(五合目)に出ると、あとは行きと同じ道を戻るだけ。
バスの時間まで余裕があったので、ケガだけしないようゆっくり下って、北沢峠に15時過ぎと余裕のゴール。
バスは定員集まり次第順次出発しているようで、15時15分頃の便に乗って、16時頃に下山することができました。
バスの運賃は手荷物代込みで往復2,680円。
これで標高2000mまで押し上げてくれて、3000m峰でも余裕で日帰り登山ができるのですから、ありがたいことです。
今回は天候にも恵まれ、大満足の登山でした。