
剣山から祖谷を抜けて、高知に入り、桂浜にある坂本龍馬記念館へ。
桂浜は駐車場がそれほど広くないのか、近くまで行くと臨時駐車場に回るよう促されました。
ところが、案内表示に従って走れど走れど駐車場がなく、結局、10分くらい走って案内された臨時駐車場は高知競馬場の駐車場でした。
そこから桂浜行きの無料シャトルバスに乗り、思わぬ時間を要してようやくたどり着いた坂本龍馬記念館。

この記念館の目玉は、常設展示の龍馬直筆の数々の手紙。
地道に集められてきた手紙には、大政奉還直前に後藤象二郎に宛てた激励の手紙や海援隊約規など、維新における龍馬の足跡を知る上で貴重な資料の真物の他、家族や友人に宛てたプライベートな手紙まで、複製も含めるとかなりの数があり、見ごたえがあります。
中でも姉乙女に宛てた手紙には、勝海舟に可愛がられていることを”少しヱヘニかおしてひそかにおり申候・・・猶ヱヘンヱヘン”と自慢する通称「ヱヘンの手紙」や、”日本を今一度せんたくいたし申候・・・”と志を示す通称「日本の洗濯」など、ユーモラスな発想や砕けた表現が多くみられ、龍馬の素の表情をうかがい知ることができ、とても興味深いです。
私が特に好きなのは、新婚旅行の様子を記したこの手紙。
霧島山に登ったときの様子を図解入りで細かい字で詳しく説明しているのがとても面白いです。

記念館には、その他にも龍馬と中岡慎太郎が暗殺された現場である近江屋の一室を復元したものや、特別展など様々な展示があり、

海側の突き出た部分に行くと太平洋を一望できるスペースもあります。

でも、やっぱり手紙が一番面白いですね。
ただ、原文では読めない部分が多いので、現代語訳の解説に頼らざるをえないのは致し方ないところ。
ミュージアムショップには様々な龍馬グッズがありますが、こんな本があったので買ってみました。
家でじっくりと読みたいと思います。

坂本龍馬記念館を出るとそろそろ夕暮れという時刻。

海を見つめる龍馬像。

かなり高いところにありますが、”龍馬に大接近”という期間限定のイベントですぐ横に櫓が組まれており、登ると同じ高さで観れるようになっていました。
真横から見ると、心なしか優しげに見えます。

銅像と言えば、ちょっと気になっていたのが、若宮八幡宮というところにある「長曾我部元親公初陣の像」。
桂浜の臨時駐車場からそう遠くないところにあったので寄ってみました。
長槍を小脇にした立ち姿は堂々としていて初陣とは思えぬ威厳に満ちています。

数ある戦国武将像の中でも、傑出したカッコよさではないでしょうか。
夕暮れ時だったのでシルエットに落としてみると、さらにいい感じです。
(長曾我部元親の銅像と言えば、昨年、高知県立歴史民俗資料館にできた「長曾我部元親飛翔之像」もイケメン過ぎて話題のようですね。)

銅像の足元には元親が制覇した(とされる)四国の地図が描かれています。
この長曾我部元親は、ゲームなどでは人気の武将ですが、大河ドラマでは主役どころか、まともに取り上げられたことすらないのではないでしょうか?
大河ドラマの主役候補として待望論はあるようですが、大河とまではいかずとも、スペシャルドラマか何かで観てみたいものです。