2日目の朝も快晴。
改めて坊ガツルのキャンプ場ですが、九重の主要な山々の真ん中というベースキャンプとしてこの上ない立地で、広々とした草原の好きな場所にテントを張れて、必要最小限ではありますが、炊事棟もトイレも備えられていてとても便利で快適なキャンプ場です。
連泊して日替わりで色々な山に登るもよし、ただただキャンプを楽しむもよしの素晴らしいキャンプ場ですね。
2日目は、とりあえず早朝、坊ガツルがまだ山影に隠れている頃に起き、朝露に濡れたテントはそのまま置いておいて、大船山に登ります。
大船山への道は、前日歩いた久住山とはずいぶん趣が異なり、両サイドから木々が張り出し、トンネル状になった狭い道を縫うように進みます。
足元も大小さまざまな岩や石がゴロゴロと転がっており、下を見ながら歩いていると、ストックを枝に引っかけたり、木に頭を打ち付けたりと、なかなか歩きづらい道です。
また、窪みになっていて水が流れそうなところも多いので、雨の後などはかなりぬかるみそうです。
そんな道を1時間半ほど登り、大船山と北大船山の間、段原と呼ばれる鞍部に出ると、視界が開け、九重連山が一望できるようになります。
眼下には坊ガツルの草原が広がり、テントや法華院温泉山荘などが豆粒のように見えました。
目指す大船山は目の前。
なだらかな道を進んだ後、最後、岩場を急登すれば頂上です。
大船山(1786.2m)
久住山とほぼ同じ標高ですが、眺望はこちらの方がよいのではないでしょうか。
九重連山はもちろん、
その左奥には阿蘇五岳、
さらにその左には祖母傾山、
北を見れば、由布岳や鶴見岳と、天候に恵まれたこともあり、周辺の名の知れた山々がきれいに見えました。
また、頂上直下には御池、
段原の方向には米窪と呼ばれる旧火口の全景とその向こうに平治岳が間近に見えます。
この大船山から平治岳にかけては、今はほぼ緑一色ですが、6月にはミヤマキリシマで山肌がピンク色に染まるのだとか。
いつかはその光景を見てみたいものです。
大船山からは元の道を引き返します。
坊ガツルに着いた頃には日もかなり高くなっており、すっかり乾ききったテントを畳んで撤収。
玖珠川の源流、鳴子川にかかる橋を渡り、雨ケ池越を経由して長者原に戻ります。
見納めの坊ガツル。
雨ケ池越への登りが思った以上にきつく、再び重装備を背負った身にはこたえましたが、
雨ケ池まで来るとあとはひたすら下り坂。
名残りを惜しみつつ、ゆっくり歩いて長者原のタデ原湿原に到着。
お昼過ぎの長者原は、静かな山の中とは対照的に観光客で賑わっていました。
今回は、想像以上の暑さの中、普段よりも重い荷物を背負って歩いたため、かなり疲れましたが、天候にも恵まれて充実した山行になりました。
特に2日目の大船山はよかったです。
次回は6月のミヤマキリシマの頃にぜひ訪れてみたいと思います。