桃山時代の狩野派 | Archive Redo Blog

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京都国立博物館で特別展「桃山時代の狩野派~永徳の後継者たち」を観てきました。




信長、秀吉という天下人に認められ、狩野派一門を率いて、安土城、大阪城、聚楽第などをはじめ、多くの城、御殿、寺社などを飾る絵を描いた稀代の天才絵師、狩野永徳。

その永徳が急死した後、揺れ動く天下の情勢やライバル長谷川等伯の台頭などによって、存亡の危機に瀕した狩野派がとった戦略は、豊臣、徳川、朝廷の三勢力にそれぞれ対して永徳の子や兄弟、そして有能な弟子を配して生き残りを図るというもの。

そんな永徳の後継者たちの絵を一堂に集めたのが今回の展覧会です。

先日、米沢で狩野永徳が描いた「洛中洛外図屏風」を観てきましたが、ああした都の風俗を凝縮して描く細画から、花鳥図、山水図、肖像画、「唐獅子図屏風」や「檜図屏風」のような豪快な大画まで、狩野派の画風でありながら、それぞれの個性、時代や注文主の要求を反映しており、とても興味深いものでした。

平成知新館では、シアターで展覧会の解説映像を放映していたり、絵画展示室では、永徳の作品とそのライバル長谷川等伯の作品を並べて展示するなどの企画も併せて行われていて、なかなか盛りだくさんの内容でした。



今回、この展覧会を見るにあたっては、通常のチケットではなく、「京博パスポート」(3100円)というものを購入しました。

1年間有効な年間パスポートで、京都だけでなく、東京、奈良、九州の国立博物館の常設展示が見放題、特別展も各回1回ずつ、合計6回まで観れるというものです。

ミュージアムショップでの一部商品の割引販売や、他の博物館や寺社拝観料の割引など、その他特典もいろいろ。

特別展を2つ以上観に行くつもりであれば、絶対にお得です。

今年は、春は「狩野派」、秋は「琳派」。

奈良も近いですから、面白そうなものがあれば行きたいと思っています。