京都一周トレイル(その1) | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録



この春から何回かに分けて京都市街を取り囲む山々をぐるりと一周する全長約70kmのハイキングコース「京都一周トレイル」を歩いてみようと思っています。

まずは書店で公式マップを入手し、東山コースのオプション(?)伏見・深草ルートからスタート。




伏見・深草ルートの起点は京阪伏見桃山駅ですが、電車の連絡の都合で1つ手前の中書島駅で降りたため、勝手に寺田屋を起点にさせていただきました。




酒蔵の立ち並ぶ通りを抜けるとほどなく本来の起点の伏見桃山駅。

「F1」の標識が控えめに立っていました。




伏見桃山駅から伏見桃山城へと向けて東へ進むと左手に御香宮神社があります。

御香宮神社には名水百選に選ばれた「御香水」が湧き出ており、朝から水を汲みに来ている人が何人かいらっしゃいました。

事前に空の水筒かペットボトルを用意しておけばここでおいしいお水を手に入れられたのですが...次からはそうしよう。




さらに東へ進むと森の中へと入っていきます。

このあたりには桓武天皇陵や明治天皇陵などがあり、明治天皇陵の近くには、明治天皇の崩御の際に殉死した乃木希典陸軍大将が祀られた乃木神社がありました。




ここには「勝水」という銘水。

さすが酒処の伏見。銘水がたくさんあります。




乃木神社の前を北へ折れしばらく丘を登っていくと伏見桃山城です。

昔ここは伏見桃山城キャッスルランドという遊園地だったのですが、今は復元された模擬天守だけが寂しく残され、あとは運動公園として再整備されているようです。




天守の傍らには桃の花が咲いていました。

ここが桃山と呼ばれるのは、江戸時代、伏見城の跡地に桃の木が植えられるようになってからだそうですが、それもまた失われ、今、再びこの地を名実ともに桃山にしようと桃の木の植樹活動が行われているそうです。

(ということは、安土桃山時代という呼び方は本当はおかしいわけですね...)




伏見桃山城を過ぎると一旦住宅街へ出て、大岩山へと登っていきます。

大岩山の展望所からは伏見桃山城、そしてその向こうに伏見の町並みが一望できます。

山腹には太陽光発電施設が建設されていました。




大岩山を下りるとまた住宅街に入り、名神高速道路を超えて再び山の中へ。

大岩山もそうでしたが、このあたりは竹林が多いんですね。

ちょうど筍の季節ということもあり、よく手入れされた竹林の地面からはひょこひょこと筍が顔を出していました。




竹林を抜け、山を少し登って、また下りてくると、伏見稲荷大社の奥社に出てきます。

ただいまの時刻は9時半。

参拝客や観光客とバッティングしないよう早く出発したつもりだったのですが、すでに多くの人で賑わっていました。




最近は外国人観光客に人気のようで、この日も半分くらいは外国の方々でした。

確かに他にはない景色ですから、惹かれるのはわかりますが...




奥社からは千本鳥居を逆戻りして一旦本殿でお参りし、再び奥社へ。

ここから京都一周トレイルは比叡山へと続く東山コースに入ります。




奥社から稲荷山を登り、四つ辻へ。

ここからは京都市街が望めます。

京都一周トレイルコースは四つ辻を左に折れて稲荷山を北へ向かって下りますが、伏見稲荷のこんな上まで登ってくるのは初めてだったので、稲荷山をぐるりと一周してからコースに戻りました。




稲荷山の頂上にある一ノ峰。

ここまで来ると参拝客もぐっと減り、落ち着いてお参りできる雰囲気です。

しかし、頂上とはいえ、眺望はないのですね。




稲荷山を下ると泉涌寺に出ます。




そして、今熊野観音寺の脇を通り抜けます。

このあたりは紅葉の隠れた名所ですが、もう新緑が鮮やかさを増してきています。




国道1号線を超えると、いよいよ東山へと入ります。

最初のピークの清水山は森の中でしたが、




東山山頂公園には展望台があり、京都駅方面がよく見えました。

ただ、少しずつ角度が変わっていくだけの眺望にはそろそろ飽きてきました...




東山山頂公園から将軍塚を回り込むようにして北に向かうと、山を下り、粟田神社に出ます。




三条通を右に折れ、蹴上に出ると、インクラインを登っていきます。

1週前なら桜が満開で人もすごかったでしょうが、すっかり散ってしまっています。




ここで「ブラタモリ京都編」でタモさんがやっていたレール観察。

犬の頭の形をした本物の「犬釘」と、




バーロウ社1887年製造のレールの刻印。

歴史を感じますね。

叩いてみると文明開化の音がしそうです。




インクラインの最上部、橋を渡って疎水を超えると、大文字山への道。




ここまでのコースは少し山に登ってはすぐ下りるという感じでしたが、日向大神宮を過ぎると、本格的な山歩きになってきます。




ところどころ、ミツバツツジがきれいに咲いていました。

街中の桜は終わってしまいましたが、山のツツジもいいですね。




大文字山の山頂。

この日の最高到達点(465.4m)です。




眺望には飽きてきていましたが、ここからは、ここまで歩いてきた東山の山並みが一望できます。

伏見は遥か遠く。よく歩いたものです。




大文字山の山頂からは、大文字の火床を経て銀閣寺に下りる道もありますが、鹿ケ谷を下りて哲学の道に出る方が正式なコースになっています。

鹿ケ谷の道は谷筋をほぼまっすぐに下る急な坂道でしたが、途中、楼門の滝というけっこう立派な滝がありました。



鹿ケ谷を下りるとお寺が点在する道を通り、法然院の前で哲学の道に入ります。

安楽寺の門前の新緑がとてもきれいでした。




哲学の道にはまた観光客がいっぱい。

名残りの桜を楽しんでおりました。

しかし、ここも外国人が多いですね。

哲学の道の名前の由来になった哲学者西田幾太郎も今のこの道を歩いたらびっくりすることでしょう。


今回のトレイルは時間的にも交通アクセスの面でちょうど区切りのいいこのあたりで終了。

コースマップ上では9.5km+17.4kmの26.9km、寄り道などを加味すると30kmを超える距離を歩いたかと思います。

次回は東山コースから北山コース、比叡山を経て大原、あわよくば鞍馬あたりまでのトレイルになるかと思います。

できれば、新緑の季節のうちに歩きたいところですね。