国家の成熟 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録


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日本はすでに成長の時代が終わり、成熟した国家である。

ゆえに、成長幻想と決別し、従来の成長戦略ではなく、成熟国家としての戦略が求められる。

というような指摘は決して新しいものではありません。

ただ、識者らによって語られる成熟国家のビジョンや、採るべき戦略は様々で、まだまだ政府から国民に至るまで、意識の共有ができていないというのが実情かと思います。


かつて「ミスター円」と呼ばれた榊原さんの場合、

・円安より円高
・TPPより東アジアの経済統合
・小さな政府より大きな政府
・高福祉・高負担の社会保障

というところを志向しているようで、その他、成熟国家にふさわしいリーダーを育てるための教育のあり方や、自然環境・健康・安全といった日本の良さを再認識し、それらを活かすべきであるといったことも主張しています。

数字を交えて具体的にわかりやすく説明されている現状に比べると、将来についてのビジョンはどうしても漠然とした印象になってしまいますが、榊原さんの個性が出ていて面白いです。


しかし、まぁ、もうそろそろ、こういう話を正面切って堂々と国民に話せるリーダーが出てきてもいいと思うんですがねぇ...