銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)/幻冬舎- ¥630
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「Osaka Book One Project」という”大阪の本屋と問屋が選んだほんまに読んでほしい本”を選ぶプロジェクトの第1回受賞作となった作品です。
大阪・天満を舞台にした作品であり、「みをつくし料理帖」シリーズの高田郁さんの作品ということで、もちろん読んじゃいました。
大火で焼失した大阪天満宮再建資金として寄進するために用立てた銀二貫を、偶然出くわした仇討ちの現場で父を亡くした鶴之輔を救うために使ってしまった大阪・天満の寒天問屋井川屋の主・和助。
その銀二貫の使い方が果たして正しかったのか間違っていたのか...
彼らと、彼らを取り巻く人々の人情、寒天という食材に対する愛情と情熱、そして大阪商人の心意気。
商人と料理人の違いこそあれ、描かれているテーマにはみをつくし料理帖と共通するものがあります。
この本、ちょうど週末にそろそろ読み終わろうかというところに差し掛かったので、終章は大阪天満宮近くのお気に入りの喫茶店で読み、天神橋を渡り、天満宮にお参りして帰りました。
なんとなく、そういう気分にさせる、ほんまにええ話だす。
そして、練羊羹がたまらなくいとおしくなる一冊です。