ジオン軍の失敗 (アフタヌーン新書)/岡嶋 裕史- ￥870
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１年戦争時におけるジオン軍のモビルスール開発史を考察し、技術開発において失敗作と呼ばれる製品が生み出されるアンチパターンを学ぼうという趣旨の本です。
おそらく、まずテーマありきでその素材としてガンダムを選んだというよりも、ガンダムという素材ありきでそこにリアルなテーマを当てはめてみた、というのが本当のところかと思います。
読者がどう読むかにもよるかとは思いますが、個人的にはテーマそのものよりも、こういう考察にも耐えうるガンダムという作品の緻密な設定というものにあらためて驚かされました。
軍事ネタであるがゆえに、太平洋戦争で日本軍はなぜ敗北したのかを考察しているかのような感覚を抱かせます。
もう少し図解が多いほうがより幅広い層のガンダムファンに楽しんでもらえるとは思いますが、なかなか面白い本です。