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前田紀貞建築塾 第5期 14回目!!

3月5日、第5期14回目の授業です。

前回に引き続き、今回も建築塾の新しい側面にスポットを当ててみたいと思います。

その前に少しおさらいしてみましょう。
「設計演習コース」の第2課題は、「自然のルール」を用いた建築です。
「自然のルール」を用いるとは、その「ルール」が作り出す最終的なカタチをトレースすることではありません。
もっと言えば「自然っぽい形を創る」ということではない、ということです。そうではなくて、あくまで、「システム」(生成の方法)を用いて建築をつくろう、と言うのが主旨なのです。


前田紀貞建築塾 第5期生ブログ


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ですから、往々にしてその分野への専門的な知識が要求されることとなります。
ここが、この課題の難しいところで、塾生の前に最初の壁となって立ちはだかるようです。

とりわけ、戸村陽、遠藤美波の両者は「自然のルール」として、「結晶の成長」に着目しており、なかなか前に進めませんでした。
そんな彼ら、彼女らを何とかしてあげたいっ、と言うのが親心。
僕らも色々アドバイスできますが、それはあくまでアドバイス。
限界があります。

となると、やはり、その道のプロにお伺いするのが良いのでは?、ということになりますね。

そこで、アトリエが主宰するバー「典座」の常連さんでいらっしゃる明治大学 准教授の長島先生にご相談させて頂くことになりました。

そうです。建築塾課外授業です。

長島先生は、主に「結晶成長」を専門とするその道のエキスパートです。
余談ですが、「典座」の最初のお客さんでもあります。

塾生を引率するのは、頼れる兄貴こと前田紀貞アトリエ設計長、白石隆治。

下は、長島先生の研究室訪問の写真です。


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実際に長島先生 御指導の元、顕微鏡等の道具を用いて、「結晶成長」を観察しいています。
彼らは「自然のルール」を単なる借物ではなく、もっともっと根にある部分から見つめ、そのシステムを解析し、何とかして建築に利用しようと試みました。

私たちは彼らの作品を通じて、建築に限らず、様々な表現の分野にとって大切なことを学びました。

それは、何かを観察するときに、一番邪魔なものは自分の「先入観」だということです。
「先入観」にまみれた眼では、対象を正確に捉える事はできません。
それどころか、本当に大切なものを見逃してしまいます。
「先入観」を脱ぎ捨て、世界をより「純粋な目線」で観察する事は、何より大切な事なのだと思います。

2人の実験の内容は、塾生のmixi リポートされておりますので、是非是非ご覧下さい。

戸村陽のmixi
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=57884189&comment_count=46&comm_id=3558992

遠藤美波のmixi
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=57837398&comment_count=64&comm_id=3558992

こうして「建築塾」も、少しずつではありますが変わりつつあります。
今後も、色々な人を巻き込んで盛り上がっていきたいと思います。

最後になりましたが、長島先生、ご指導ありがとうございました。


                                  前田紀貞アトリエ 黒瀬直也