ArchitecTrip -17ページ目

ArchitecTrip

世界建築巡礼


ArchitecTrip-sl

朝になって、再びエンジンをかける。



・・・かからない。ものすっごい音がするだけ。



ごうすけくんに交代。


何度かやってみた結果、、、ものすっごい音さえしなくなった。





終わった。完全に終わった。





こんなとこでかー。
出発前に点検に出さなかったことを今更悔やむ。


悔やんでもしょうがない。


とりあえず、ヒッチハイクで車を止め、もとくんとごうすけくんは近くの町まで乗せてってもらうことに。


私とコビッチは車で待機。





何もないハイウェイ上。


毎日の朝の日課である「放尿」がしたくなる。




でもここは何もないハイウェイ上。


今年で27歳になるのに、まさか、野ションなんて、できない!!


でも、いつトイレのある所にいけるか、わからない。




悩んだあげく、カナダという先進国で野ション決行。熊におびえながら。




開放感でいっぱいになったころ、レッカー車登場。


手際よくレッカーされていくフォードちゃんが寂しげ。


ArchitecTrip-sl

フォードちゃんと私達二人も、近くの町、キャッスルガーにレッカーされる。




「OKタイヤ」さんに無事到着。


レッカー代、一人65ドル。痛い。痛すぎる。




OKタイヤさんの診断結果は・・・
「エンジンが完全にイカレてる。原因はエンジンオイルをちゃんと入れてなかったこと。修理も無理。





・・・よって、まさかの、廃車!!!!





ここでかー。こんな何もない街でまさかの廃車。


車だから、と連日の買い物で増えていった荷物はもう一人では抱えきれない状態。



みんなで相談の結果。





「新しい車を買う。」





という、まさかというか、やっぱりというか、そんな結果に。
だって、今更車なし生活なんて無理。


公共の交通機関が整ってないカナダ。
移動手段はもっぱらヒッチハイク。


車無いとキツイんです。



という事で、OKタイヤさんと車探し。


OKタイヤさんオススメの車のオーナーは火曜まで連絡つかず。
今日は土曜日。


とりあえず、火曜までOKタイヤさんの駐車場で過ごさせてもらうことに。




しかし、OKタイヤさんオススメの車はキャンピングカーでは無い様子。

キャンピングカーが欲しい。
フォードちゃんぐらい荷物が積み込めるキャンピングカーが。




ということで、車を探す為に、近くのもっと大きな街、そして、私達が行ってみたかった街、ネルソンへ行くことに。


同じ距離で近くの街、サルモではカナダで最も大きな野外パーティである、「シャンバラ」も只今、開催中だし。
あわよくば、そちらも行きたい。


「俺は車に残る。」


という、ごうすけくんを残し、もとしくん・コビッチ・私の3人でヒッチハイク開始。




親切なドライバー達に助けられ、割と簡単にネルソンに到着。


ArchitecTrip-ne

最後に乗せてもらったドライバーに、車を探してるんだと、伝えると、スーパーに連れてってくれて、掲示板や地元の新聞紙を見せてくれて、これで情報を探すと良い、と教えてもらう。


何から何まですみません。感謝です。




手渡されたローカル新聞の中にある、「車、売ります!」のページをチェックすると、
「hippie van!! 1200$!!」

の記事が目に止まる。


ArchitecTrip-ne

ヒッピーバン!!
まさに私達の為にあるような肩書き。


だけど、記事だけじゃ情報が少なすぎて、どんな車か分からない。


値段は安いし、理想的。
運命感じるので、明日、さっそく電話することに。




今夜の寝床を探すけど、町の唯一のキャンプ場はフル。


節約したい貧乏パッカーの私達は、安宿に泊まる。




という選択はもちろん選ばず、川の近くの空き地でキャンプすることに。


なんだか、どんどんたくましくなってくなぁ。自分。



かなり、濃い一日やったわ。疲れた。

今日は最後のチェリーピッキング。


というか、ほんとは後4日ぐらいかかるらしいんだけど、マシューやセバスチャンも家に帰るということで、このタイミングで私達も次の畑に移動することに。


ぐずぐずしてると他の街のピッキングに乗り遅れて、仕事が繋がらなくなるので。


ジャックには本当に申し訳ないけど、中途半端にファームを去ることに。



ジャック、来年はもっとハシゴとバケツを用意して、働きやすい環境を整えて欲しいです。



今日のチェリーは良くなくて、途中で終わった。
白い粉まみれだから、取らずに、木に残しておくんだって。


洗えば取れそうなのに。


なんだかもったいない。




仕事の後は、パッキングして、テントたたんで、キッチンの掃除して、ランチして、、、出発!!


セバスチャンとマシューも隣街のケローナに行くそうで一緒に出発。


ArchitecTrip-sl



マシューは男前なのに、靴がなくなったといって後半ずっと裸足やった。


ファストフードだって道路だって裸足で歩く。
最後も裸足で去っていった。
おもしろすぎ。


ArchitecTrip-sl

日本のアニメの「ナルト」が好きらしく、ずっと「DATTEBAYO---------!!!!!!」
って言ってるし。


面白い子やったわ。みんな元気でね。
ケベック行ったらまた遊んでね。





そして、私達はここから東にあるクレストンという街を目指す。


ここのチェリーピッキングはお金が良くて有名。


とても人気なので上手く仕事にありつけるかは運しだい。
とにかく行ってみるしかないので、クレストンに向けて出発。


2日程車を走らせれば着く予定。


2時間ぐらい走った所でごうすけくんと運転交代。




初の長距離運転にドキドキ。


なんか車から変な音するし。
全然スピード出ないし。


あたりはもう真っ暗。


途中、鹿が出てきたりして焦る。





いろんな不安を抱えながら幾つか街を通り過ぎ、何もない森のなかのハイウェイ上で事件は起きた!!





少し登り坂に差し掛かり、速度が落ちるフォードちゃん。


もう、しょうがないなぁ。


と、アクセルを踏む。


踏んでいるのに、落ちる速度。





・・・嫌な予感。





道の脇に車を停車させる。


エンジンをかけ直す。


すんごい音がする。


もう1度かける。


すんごい音がするだけで、エンジンがかからない。





泣きそう。




こんな何もないとこで。



とりあえず、エンジンを冷まそうってことで、朝までその場で寝て過ごすことに。


不安な一夜を過ごした。

今日はニールの畑が終わってお給料をもらえた。


まだ全部が終わった訳ではないけど、800ドルちょいもらえた。


もとしくんはいつも私の倍のバケツを取ってるから、お給料も私の倍。



お金が入ったので、今夜はみんなで寿司屋へ行ってぱーっといくことに。
実は寿司屋へ行くのはサマーランドに来て2回目。


メンバーは日本人4人と、ケベック出身のマシューとセバスチャン。


実はこの数日で、ほとんどの人がこのファームから去っていってしまい、残ったメンバーはこの6人だけ。


ジャックは非常に焦ってます。



6人で行ったのは隣町のペンティクトンにあるお寿司屋さん。


中に入ると日本人の店員さんに、日本人の板前さん。


これは期待できそう。



前回行った寿司屋は店員が全部韓国人で、少し期待はずれなお料理だった。





とりあえず、アサヒビール!!


それに、餃子!!枝豆!!揚げ出し豆腐!!日本酒!!


全部うまーーーーーーーーーい。




みんなでわいわいやって、日本の居酒屋に来たみたいで楽しかったー。


マシューもセバスチャンもそれは何だ?これは何だ?と興味深々。


マシューは寿司大好き、らしくいっぱい食べてた。




お寿司も文句なくおいしかったー。


イクラ!!マグロ!!トロ!!おいなり!!甘エビ!!ウナギ!!サーモン!!


全部うまい!!


マグロは赤身もトロも同じ値段やった。


だいたい、一貫で1.5~3ドルくらい。


安くはない。むしろ高い。



でも、幸せ。
やっぱ日本食はおいしい。


そして、日本酒もたまらなく旨い。


ほろ酔い気分で帰宅。


残りのピッキングも頑張れそう。


ArchitecTrip-sl

残り少ないこのメンバーで。

チェリーピッキングがしんどくなってきた。


暑いんです。


そんな中、今日も元気にピッキングしていると、ファームのオーナーの息子、ニール(30代)が声を掛けてきた。



「ヒトミ、トゥナイト ヤキニク!」


は!?やきにく!?焼肉!!


どうやら、ニールの親友のカナダ人男性が、以前、日本に住んでいたらしく、私達に焼肉をご馳走したいと言ってくれてるらしい!!


嬉しすぎる申し出に二つ返事で行く!と約束。




夜、約束の時間に教えてもらった住所の家を訪ねると、こんな看板が!


ArchitecTrip-sl

YAKINIKU→


大きな大きな家の裏庭に案内される。



ニールの親友のマイクは日本の北海道に住んでたらしい。

アイスホッケーの選手しながら、英会話の先生もしてたらしく、焼肉大好きらしい。

日本語もカタコトだけど、しゃべってた。でも大分忘れたらしい。



マイクには美人の奥さんもいて、彼女の名前はニッキー。

ニッキーも三重県に住んでたらしく、小学校で英語の先生してたって。

悪がきに「カンチョー」されたーって話してた。笑



あと、マイクの友達のご夫婦も参加。

彼らもまた、長い間日本に住んでたらしく、マイク達より流暢に日本語話してた。



このご夫婦に連れられてきたのが、日本人のまさくんという男の子。

彼は今高校生で、夏休みに学校の援助?かよく分からないけど、何週間かカナダに来てて、今、このご夫婦の家にホームステイしてるんだとか。

英語力は私達よりあるようだった。


良い経験してるなー。うらやましい。



そして、マイクの両親も加わって、大人数で焼肉大会開始!


ArchitecTrip-sl

お庭が超広くて、ぶどう畑が広がってた。


けど、畑は違う人の所有地らしい。


でもでも、ロケーションは最高。



肉、めちゃうまい。



しかも、焼肉のタレはちゃんと「わが家は焼肉屋さん」だったし。


ニッキーに聞くと、隣の街に日本食スーパーがあるとおしえてくれた。絶対いく。




しかし、肉、めちゃくちゃ旨かったー。



お腹ぱんぱんになって幸せな一日。

ニール、マイク、ニッキー、みなさんありがとう。ごちそうさま!


ArchitecTrip-sl

夢のピッキング生活。


ArchitecTrip-sl

ここで働いてる人や、町にも馴染んできて、楽しく過ごす日々。



仕事は朝の6時から昼の12時で終わる。


昼からはフリー。


みんなでビーチに行ってまったりしたり、フリスビーしたり、湖で泳いだり。


このサマーランドのビーチは芝生が気持ち良い。


日陰は涼しくて、昼寝にぴったり。


ArchitecTrip-sl

ここに来ると、みんな陽気に話しかけてくれる。


同じようにピッキングで稼ぎに来てる人が話しかけてきたり。


隣にいたグループのお姉さん達に、ホットドッグご馳走になったり。


子供と遊びに来てたお母さんにサラダとパンもらったり。


人が人を呼んで、4人で遊びに来てたはずなのに、いつの間にか大人数の輪になってたり。


何度かここに通ううちに顔見知りもできてきて。



ビーチ遊び。おもしろい。





後、最近みんなでハマってるのが、セカンドハンズでのお買い物。


セカンドハンズは、古着屋のようなものでみんなのいらなくなった服とかを買い取って売ってるところ。


結構、どの街にもあって、見つけるとついつい入ってしまう。


しかも安い!!


Tシャツが2ドルだったり、サンダルが1ドルだったり。


デニムのパンツも5ドルぐらいで見つけられる。


ここで大分、物欲爆発して買ってしまった。


キャミソール、Tシャツ、スパッツ、ショルダーバッグ、楽チンジャージ、ワンピ、カーディガン、サンダル。。。


車だからいっかー!


荷物増えても大丈夫さ♪


と調子に乗って荷物増えまくった。



そんな調子で、午後も楽しく過ごして充実した毎日を送ってる。



でも、今日、仕事中に事件が!!


いつも温和で私達によく話しかけてくれるケベック出身の男性、オリビエが仕事中に、キレた!!


取ったバケツの数を数えてる人が、オリビエのバケツのカウントを間違ったらしい。


8バケツも!!


8バケツで20ドルなので結構な大金だ。


それをオリビエが言うと、向こうも逆ギレで言い合いになって、


帰れ!帰るわ!


と言ってバケツを投げつけて帰るオリビエ。


それを見てた他のみんなも次々と仕事放棄。


みんな、いろいろストレスが溜まってたみたい。


残ったのはお金が必要な日本人と僅かな人だけ。



オリビエと、仲の良かったメキシコ人カップル、スンとファブリーナも出てってしまった。


寂しくなるなぁ。




それに、農薬にやられてる人も多い。


フランス人のニーナは熱が出て寝込んだらしい。


いつも元気なケベック人のマシューも顔が腫れてダウン。


日本人4人も顔が痒い。


日焼けかと思ったら「それは、ケミカルよ!」とニーナに言われた。


ケミカルのせいか分からないけど、コビッチも体中が酷い痒みに襲われてるし。



そのせいで、ファームを離れる人も多い。


やっぱケミカルは嫌だね。


これからどうなるのかなぁ。