14インチのアーケードモニタについて | Arcade Cabinet

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自作したゲームコントローラを紹介します


アーケード用のブラウン管モニタ(特に14インチ)が最近お気に入りなのですが、日本国内のメーカーはもう製造していないし、欲しくてもなかなか手に入らないのが現状だと思います。ネット上に14インチのブラウン管の情報はほとんどなく自分で入手してみるしか確認する方法がありませんでした。この1年間でテーブル筐体と一緒に購入したものも含めると6種類の14インチのブラウン管を入手したので、報告したいと思います。

入手したときの状態です。
1、任天堂スペースフィーバーテーブル筐体に付属の任天堂純正モニタ
 画質は良いがRGB信号が反転している(初期の任天堂基板用)ため、汎用性が無い。
2、セガ・スペシャルデュアル筐体付属のセガ純正モニタ
 部品の経年劣化が激しいせいかギャラクシアンやパックマンのようなバックグラウンドが黒の場合はなんとか使えるが、ゼビウスのような背景のあるゲームは画像が乱れて使用できない
3、古いタイトー製のテーブル筐体の東芝製モニタ(もとはカラーのインベーダーか?)
 色がにじんでいる。どんなに調整しても画面がひずんでいる。
4、オークションで購入したモニタ(SANWA PM-1723I)
 発色・フォーカス・ひずみなど問題ないが、画面に焼けがあり気になる。
5、オークションで購入したモニタ(TOEI TC-HV141)
 発色・ひずみ・焼けは問題ないが、フォーカスがあまく、調整しても若干ドットがぼやけている。
6、株式会社アールエスさんから購入した新品モニタ
 購入時、画面が若干傾いていた。偏向ヨークを微調整したら改善した。ドットピッチはやや大きいが、発色・ひずみ・フォーカスは問題ない。

上記の2と3は使えない。4と5は細かい事を気にしなければ使える。6は問題なく使えるとの結果でした。
14インチのテーブル筐体は1970年後半の物がほとんどなので部品の経年劣化が激しいのだと思われます。ネットで調べると比較的新しいSANWAやTOEI製のモニタは修理に対応してくれる可能性もあるかと思われますが、今後満足できるブラウン管の入手はどんどん困難になってくると思われます。ブラウン管は個体差があり当たり外れがあるかもしれませんが、買えるうちにアールエスさんから新品を購入するのが一番だと思いました。先日製作したゼビウスミニ卓上筐体はアールエスさんから購入したブラウン管を使っています。


株式会社アールエスさんから購入した15kHzの14インチブラウン管モニタです。きれいな段ボールできちんとした包装でした。


左が購入したブラウン管モニタです。右は15kHz入力に対応した芝商事さんの液晶モニタM-15です。
購入価格は¥27,800と¥36,000(税別)でした。


こんなフレームが付いています。


基板の背面いある調節用のツマミです。結構細かく調節できます。


RGBの色の調節用のツマミです。


ブラウン管にスキャンダルマンの基板を映してみました。
ブラウン管は写真で撮影するのが難しいのできれいに写っていませんが、きれいな映像です。


芝商事さんのM-15に映してみました。液晶の方が発色がよく、ドットもはっきりしています。反応速度は良い方だと思いますが、ブラウン管にはかないません。


ブラウン管は横から見てもはっきり見えます。画面の湾曲がいいです。


この液晶はあまり視野角が広くなく横から見ると暗くなります。水平面の視野角は広いです。最近のIPS液晶なら問題ないのかもしれません。


大魔界村を映してみました。ドットはつぶれていますが、アンチエイリアスがかかった感じでまろやかな映像です。


液晶に映してみました。ドットははっきりしています。立体感はブラウン管の方が感じられます。

私の完全な好みですが、やはり解像度の低い(特に320x240以下の)レトロゲームはブラウン管がベストだと思います。14インチのブラウン管をこれから購入しようと考える方はほとんどいないと思われますが、参考になればと思い報告しました。