Arcade Cabinet

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自作したゲームコントローラを紹介します

 

Opaline FM v1.0.14(Windows/Mac版)ダウンロード

 

1980年代、ゲームセンターに入ると、たくさんのゲームの音が混ざり合って聞こえてきました。

『ファンタジーゾーン』の明るく弾むような音楽。
『アウトラン』の、流れていく風景と一体になった爽快な音楽。
そして『ダライアス』の、巨大な筐体とボディソニックから響いてくる、重厚で独特な音楽。

当時のアーケードゲームの音は、単にゲームの背景で流れるBGMではありませんでした。筐体のデザイン、画面、操作感、そしてゲームセンターの雑音まで含めて、一つの体験として記憶に残っています。

その音楽を支えていたものの一つが、4オペレーター方式のFM音源です。

現在のように大容量の録音データを自由に再生できる時代ではなく、限られた数のオペレーターとパラメーターを組み合わせて音を作っていました。それにもかかわらず、ブラス、ベース、ベル、エレクトリックピアノ、金属音など、ゲームごとにまったく異なる音色が生み出されていました。

※メガドライブにも、YM2612という4オペレーター方式のFM音源チップが搭載されていました。

 

■ 「あの音は、どのように作られていたのか」

FM音源では、複数のサイン波を組み合わせ、一方の波で別の波を変調することによって音色を作ります。

4オペレーターFM音源では、4つのオペレーターを直列や並列に接続することで、単純なサイン波から複雑な倍音を含んだ音まで生み出します。

仕組みだけを説明すると簡単に見えますが、実際の音色は、オペレーターの接続方法、周波数比、出力レベル、エンベロープ、フィードバック、LFOなど、多数の要素が組み合わさって生まれます。

数値を少し変えただけで、柔らかい音が急に金属的になったり、細い音が太いブラスのように変化したりします。

 

■ すでに多くのソフトシンセがある中で

現在は、かつてのFM音源チップを精密にエミュレートした優れたソフト音源が、すでに数多く存在します。

それらを使えば、昔の音源に近い音を手軽に鳴らすことができます。しかし、完成されたエミュレーターを使うだけではなく、FM音源が発音する仕組みそのものを調べ、自分でモデリングして、最初から音を鳴らしてみたいと思いました。

そこで制作を始めたのが、4オペレーターFMシンセサイザー「Opaline FM」です。

ただし、Opaline FMは、特定の音源チップを完全に複製するチップエミュレーターではありません。また、昔のゲーム音楽をそのまま再生することを目的としたアプリでもありません。

4オペレーターFM音源が、各パラメーターによってどのように音を変化させていたのか。その動作を実機の録音や波形から調べ、現代のパソコンやiPhoneで使えるFMシンセサイザーとして再構成することが目的です。

 

■ Opaline FMとは

Opaline FMは、C++とJUCEを中心に開発した、無料の4オペレーターFMシンセサイザーです。

4つのオペレーター、8種類のアルゴリズム、フィードバック、ピッチエンベロープ、LFO、ポルタメントなど、4オペレーターFM音源の基本的な機能を備えています。

1つの音色を演奏するSINGLEモードだけでなく、2つの音色を重ねるDUALモード、鍵盤の低音側と高音側に異なる音色を割り当てるSPLITモードにも対応しています。

さらに、リバーブ、ディレイ、コーラスなどのエフェクトも搭載しました。

WindowsとMacでは、単体で起動するスタンドアロン版に加えて、VST3やAudio UnitとしてDAWから使用できます。

iPhone版についても、デスクトップ版と同じFM音源エンジンを利用したアプリとして開発を進めています。将来的には、単体で演奏できるアプリに加えて、GarageBandなどから呼び出せるAUv3音源への対応も予定しています。

 

■ DX21実機の動作を測定しました

YAMAHA DX21のFM音源測定

FM音源は、基本的な数式を実装するだけでは、実機と同じような変化にはなりませんでした。

例えば、音量を時間的に変化させるエンベロープには、アタック、ディケイ、サステイン、リリースがあります。しかし、画面上の数値が0から99まで変化したとき、実際の変化時間も単純な比例関係になるとは限りません。

ピッチエンベロープやLFOについても同様です。

そこでYAMAHA DX21の音を録音し、波形を確認しながら、エンベロープの変化時間、ピッチの変化量、オペレーターLEVELと実際の音量の関係、LFO速度、モジュレーションの深さなどを測定しました。

そして、その測定結果から近似式や変換テーブルを作り、少しずつプログラムへ組み込んでいきました。

耳で聴いて似せるだけでなく、録音した波形や変化時間を確認しながら調整したことが、このアプリ開発の大きな特徴です。

 

■ 現在のOpaline FM

Windows版は、単体で演奏できるスタンドアロン版と、DAWで使用するVST3版を公開しています。

Mac版は、スタンドアロン、VST3、Audio Unitに対応しています。Mac用インストーラーはコード署名とAppleによる公証を行っているため、通常のアプリと同じようにインストールできます。

Windows用インストーラーは現在コード署名を行っていないため、インストール時に発行元に関する警告が表示される場合があります。GitHubの公式リリースページからダウンロードしたファイルであることを確認して使用してください。

DX21形式と互換性のある32音色SysExバンクの読み込みと保存に加え、YM2151/YM2612系の音色データで使用されるOPM、TFI、VGI、DMP形式から、単音色を読み込むこともできます。

これらの音色データは、オペレーターの並び、アルゴリズム、フィードバック、周波数倍率、デチューン、エンベロープなどをOpaline FMのパラメーターへ変換して読み込みます。

ただし、Opaline FMはYM2151やYM2612そのものを再現するチップエミュレーターではないため、一部のパラメーターは近似変換となります。

また、スタンドアロン版では、演奏をステレオWAVファイルとして録音することもできます。

 

Windows版とMac版は、現在GitHubから無料でダウンロードできます。

Opaline FM v1.0.14(Windows/Mac版)ダウンロード

 

Opaline FM GitHub・詳細情報