外部専門家
中小再生GLの手続利用に際して、弁護士や公認会計士等の専門家に依頼することが中小再生GL利用の必須の要件とはなっていません。
第三者支援専門家の他に専門家を付けずとも、中小再生GL を利用することは可能と考えられます。
例えば、中小企業者がメインバンクと協議の上、中小企業者とメインバンクが二人三脚で手続を進めるような場合は、外部専門家として弁護士等の専門家に依頼せずに手続を遂行するということも制度上は許容されていると考えられます。
しかし、中小再生GLの手続を進めるに際しては、経営・財務及び事業の状況に関する調査分析 (いわゆるデューデリジェンス (DD)) や事業再生計画案の策定等、手続の遂行に際して法律・会計・税務等の知識が必要となるものが多くあります。
そのため、メインバンク等による積極的なサポートが得らない場合に、専門家の助けを得ずに、中小企業者のみで中小再生GLの手続を進めることは、困難です。
したがって、中小再生GLを利用しようとする場合は、中小企業者が弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士等の専門家に相談した上で、 それらの専門家と協力して手続を進めていくことが望ましいです。
特に、債務減免等 (債権放棄)の金融支援要請を伴うような事業再生計画案を策定しようとする場合は、綿密な財務デューデリジェンスや事業再生計画案の策定が必要不可欠であることから、外部専門家を選任することとなります。
なお、金融機関に債権放棄やリスケジュール(元本の返済猶子)等の一定の金融支援を求める場合においては、金融機関との交渉(金融調整)も必要となりますが、金融支援に関する協議・交渉については一般的に法律事務に関する事項と考えられ、これらの法律事務を弁護士以外の専門家に依頼する場合、非弁行為(弁護士法72条)に該当する可能性があるため注意が必要です。
中小企業者の代表者が自ら金融機関と協議・交渉を行い、顧問税理士等が数字等の説明について代表者のサポートを行う等、限定的な関与に留まる場合は、弁護士以外の専門家が金融機関との協議に同席すること自体が直ちに否定されるものではないと考えられます。
特に債権放棄を伴う事業再生計画案の策定が必要となる場合は、顧問弁護士あるいは事業再生の実務に精通した弁護士を外部専門家として選任することが望ましいといえます。
もし、誰に相談すべきか分からないという場合は、顧問税理士や顧問弁護士に相談して事業再生に精通した専門家を紹介してもらったり、あるいは中小企業者が所在する都道府県の弁護士会に相談したりする方法も考えられます。
資金繰り 事業再生
アーク司法書士法人
李永鍋(リヨンファ)