『赤ずきん、アラビアンナイトで死体と出会う。』
青柳碧人 著
(双葉社・2024年10月・図書館)
赤ずきんが向かったアラビアで、こんな事件がありました。
4編の短編集。
「アラジンと魔法のアリバイ」
お母さんが市場で買ったコーヒーを飲んでいた赤ずきん。
指輪の魔人に連れられて、あるアラビアの国にやって来ました。
国の大臣がヤギの乳で殺されたというのですが・・・
「アリババと首吊り盗賊」
空飛ぶ絨毯に乗せられた赤ずきん。森の中で墜落し、アリババに助けてもらいました。
アリババはお兄さんを捜しに洞窟に向かい「開け、ゴマ」と叫びます。
そこにあったのは・・・。
「シンドバッドと三つ子の事件」
不思議な布で小さくなってしまった赤ずきん。海で出会ったシンドバッドから、
アラジンの事件で知り合った大臣の3人の甥が不審な死を遂げたことを聞き、
推理を展開しますが・・・。
「アラビアの夜にミステリは尽きず」
王妃が話す、赤ずきんの活躍を楽しんでいたペルシャの王様。
ですが王様はまだ「赤ずきんの本当の物語」を知らずにいたのです・・・。
青柳碧人さんの最新刊は、赤ずきんちゃんが推理するシリーズの第3弾です。
今回はアラビアンナイトの世界。
魔法のランプに空飛ぶ絨毯に「開け、ゴマ」
そういえば、子供の頃、アラビアンナイトの絵本好きやったなー
(何十年前の話や^^;)
というわけで、魔法がふんだんに出てきますので、何でもありの世界になり
ミステリとしての楽しみは半減するかもしれません、
が、
これはこういうものだと思って楽しんだほうがいいですね。
ペルシャの国の王様が女性を信じられなくなり、
国中の女性を妃にしては斬っていましたが、
400人目の王妃が王様に夜な夜な赤ずきんちゃんの話をして
命を引き延ばす、という
いわゆる入れ子式の形をとっています。
ちょっと話があちこととんでややこしいですが、面白かったです。