あらやす日(本)誌 -53ページ目

アベノミクス、第一の矢の第二矢は放たれるか?

じわじわと1ドル=107円と円安が進み、
日経平均も15900円を超えて昨年2013年12月の高値16291円に迫りつつある。

主要な外国為替に肩を並べようと円の市場投入が2013年から始まり、
日本は2年に渡って金融緩和政策を続けている。

当初の予定では金融緩和は2年間で、
アベノミクスの第一の矢=金融緩和政策は、
今年2014年12月で終了する予定だ。

今年2014年12月で円の供給は約270兆円となるが、
まだアメリカのドルや中国の元の半分程度の量だ。

決して異次元金融緩和と大げさにいうほどのことではない。

来年2015年にさらなる消費税の増税をひかえ、
アベノミクス「第一の矢」をもう一度放つという、
第一の矢の第二矢を安倍首相のブレーン、元財務官僚の高橋洋一氏等が主張しだしている。

確かに、
まだドルや元に比べれば円の供給量は圧倒的に少ないが、
円の供給量はユーロ、ポンドの供給量を凌駕しているから、
第一の矢の第二矢はそれほど大きく飛翔することはないだろう。

金融緩和政策が限界に来ていることから、
来年2015年以降は現状維持プラスアルファ程度の金融緩和を続け、
他の政策、特に民間活力の増大を目指した第三の矢を注視することになるのだろう。


デング熱騒動〜感染症対策のズサンさが発覚

先週9月12日時点で、
デング熱ウイルスの感染者は関東圏を中心に112名にのぼっている。

風邪のような軽度の症状の人もいるようなので、
実際の感染者はもっと多いだろう。

感染症対策で政府・自治体がまず行うことは、
感染経路と感染源の特定であり、
そのために感染者の行動等を綿密に調査することから始まる。

この調査には集中的に人海戦術的に多くの人員を投入する必要があり、
早く感染経路を特定して食い止めないと感染が広がってしまう。

感染経路の調査は警察の犯人捜査によく似ている。

今回のデング熱騒動で明確にわかったことは、
日本の感染症対策部門にはこの調査ができる専門的な人材が少なく、
初歩的な聞き取り調査さえまともにできなかったことだ。

今回、最初に代々木公園で感染した患者への聞き取り調査のズサンさから、
代々木公園の媒介蚊の調査、駆除が一部の区域に限定されてしまい、
代々木公園全域での調査、駆除を当初からできなかった。

【参考】
最初の感染者への聞き取り調査がいい加減だったため、東京都は代々木公園・南側の渋谷門周辺のみを調査して媒介蚊を発見できなかった。その後、感染者らが代々木公園の複数の箇所で蚊に刺されていることがわかり、代々木公園全域の調査をし、渋谷門周辺以外(主に代々木公園・北側)からデング熱媒介蚊を発見している。


デング熱感染者は8月中旬から8月下旬のお盆休みの時期、
代々木公園に多くの人が集まる、この限定された時期だけに、
デング熱媒介蚊が発生して多くの感染者を出している。

このお盆の時期までデング熱媒介蚊が日本には存在せず、
またこれ以降も媒介蚊が繁殖していない可能性があり、
これが幸いして、
初動の調査の失敗によって感染者が多く出たとはいえない状況だろう。

しかし、
媒介蚊の繁殖が広範囲で、
また、デング熱よりも重篤で空気感染するような感染症だったら、
初動の失敗はそれだけ多くの感染者を出すことになっただろう。

これは、
人間の感染症だけでなく、
牛、豚、鶏などの感染症対策でも同じことがいえ、
初動の失敗で多くの動物の命を奪ってしまう。
実際、今まで多くの家畜が感染症蔓延を恐れて屠殺処分にされている。

人間の感染症対策もこれだけズサンなのだから、
家畜の感染症対策は…もっとズサンなのだろう。

家畜に対する日本の感染症対策は、
屠殺すれば良いというような残酷さがあるように思える。

感染症対策が日本の安全保障の一部であることを明確に認識して、
根本的に体制を見直す必要がある。

現場の医療関係者や研究者、厚労省等の数少ない役人だけでは、
感染症への迅速な対処は不可能だ。

感染源・感染経路を特定するための聞き取り能力、捜査・調査能力を持つ人材を、
警視庁・警察庁、消防庁、自衛隊組織などから抜擢して專門的な人材として養成する必要がある。

デング熱のような感染症が出たら、
関係部門から即座に多数の人員を緊急招集できる体制が必要だろう。


今回、デング熱は複数の箇所で100名以上の感染者を出しているが、
すべての感染者についてデング熱ウイルスのDNA(遺伝子配列)は、
多くの感染者を出した代々木公園のデング熱ウイルスのものと一致しているようだ。

最初の1人の感染源からこれだけ多くのデング熱媒介蚊を生んだのか?
最初に複数の感染者がいたのか?
報道の内容からはかわからない。

ウイルスは感染者の細胞に寄生して増殖するが、
最初の感染者のDNAを固有で持っているならば、
最初の感染者=感染源のDNAが特定できるのだろうから、
最初の感染者が何人いたのかわかるだろう。

もし、
最初に蚊が刺したデング熱感染者の血液のもつDNA=感染源のDNAと、
他の感染者のDNAが一致しているならば、
1人の感染源から100名以上の感染者を出しということになるのだろう。

8月中旬から8月下旬のわずか1週間くらいの間で、
代々木公園の媒介蚊が超自然的に1キロ以上も空を飛んで、
新宿中央公園まで飛来して100名以上(主な感染者は代々木公園だが)の被害者を出した、
という特異なケースだった可能性が高い。

今回のデング熱の感染拡大について、
長崎大熱帯医学研究所の森田公一所長(ウイルス学)は、
「1カ所で短期間にこれだけ感染が広がるのは東南アジアなどの発生国でもまれで、
特異なケースだ」と述べている。

なぜ、
今回のような「特異なケース」が日本で発生したのか、
関係官庁横断で民間も入れてプロジェクト・チームをつくるべきだろう。

重篤な感染症が発生した場合のシミュレーションとして貴重なケースなので、
この機会を好機として万全の対策を政府は検討すべきだろう。

今回の特異なケースが今後も起きる可能性は否定できず、
来年も当然、今年のことが思い出されるだろう。

自然の少ない東京の都心部において、
今回のデング熱騒動は数少ない憩いの場である公園を魔界にしてしまった。
その意味で、非常に大きな騒動であり、事件だ。

デング熱の媒介蚊が多く見つかった代々木公園・北側は明治神宮に隣接しており、
明治神宮という聖域も侵されたともいえる。

明治神宮は多くの外国人観光客が訪れる東京の人気観光スポットでもあり、
原宿→明治神宮・代々木公園→渋谷は定番の散策コースになっている。

毎年、デング熱の媒介蚊が活動できる5月下旬から10月下旬まで、
猛暑に見舞われる東京にあって代々木公園などの緑地での休息を奪われることは、
非常に大きな損害だ。

来年は代々木公園、新宿中央公園だけでなく、
神宮外苑、靖国神社、皇居周辺もデング熱の悪いイメージが想起されかねない。

東京五輪の開催も控えていることから、
あらゆる可能性を想定した感染症対策を東京都と国は真剣に考えてゆかないといけない。

また、
世界のデング熱等の感染症根絶のために、
日本は本腰を入れてワクチンなどの開発に力を入れてゆくべきだろう。


★代々木公園以外でもデング熱患者~ほぼ同時期に感染か?
http://ameblo.jp/ararada/entry-11920491480.html

★デング熱ウイルス事件?~素朴な疑問
http://ameblo.jp/ararada/entry-11919988555.html

★デング熱ウイルス事件?~感染犯行説を考える
http://ameblo.jp/ararada/entry-11917360517.html

★デング熱の感染ルートは?~代々木公園で3人感染
http://ameblo.jp/ararada/entry-11916674068.html

朝日新聞が日本に与えた損害額は?〜計算し難いが…

朝日新聞が行った南京大虐殺キャンペーン、従軍慰安婦キャンペーン、
そして吉田調書のねつ造(指示を無視して所員の多くが原発から逃げ出したというウソ)、
これらは虚偽の報道によって日本はどのような損害を被ったのか?

たぶん、
一新聞社が起こした不祥事としては、
社会に与えた損害額も前代未聞の額になるだろう。

前代未聞の不祥事であるということは、
この不祥事をお金に換算する方法も既存の方法では算出できず、
裁判において損害額を計算することも困難であり、
朝日新聞も前代未聞ゆえに裁判で損害賠償されることもないとたかをくくっているだろう。

国益、歴史にかかわる虚偽報道は、
前代未聞の悪質な犯罪的な行為だ。

この悪質な虚偽報道は、
刑法において犯罪として類型化・規定していないが、
だからといって許されるものではない。

しかし、
刑法で規定していないことを逆手に取って。
たとえ最悪な事態になっても、
謝罪してすませばいいと、
朝日新聞は最初からたかをくくっているだろう。

こうした姿勢のことを、
「恥」知らずというのだろう。

★朝日新聞の大罪を検証すべき?~ミスではなく確信犯
http://ameblo.jp/ararada/entry-11923556881.html





朝日新聞の大罪を検証すべき?〜ミスではなく確信犯

朝日新聞が手がけた南京大虐殺キャンペーン、従軍慰安婦キャンペーン、
そして吉田調書のねつ造(指示を無視して所員の多くが原発から逃げ出したというウソ)、
これらはミス等による単なる「誤報」ではないだろう。

これらは、
ウソであることを前提にした意図的な報道だ。

不良食品の発覚は人の口に入るもなので、
即座に社会的制裁が行われるが、
「毒入りの情報」に対しては人命にかかわらないから、
社会の反応がのんびりしているようだ。

なぜ、
彼らは裏をしっかり取らずにウソの可能性があることを認識して、
あえて報道したのか?

その過程をおおざっぱに想像すると…

記者A:記事Aができました。
上司C:記事Aは事実か?
記者A:はい、事実です。裏も取ってます。
上司C:重大な影響を及ぼす記事なので、
念のため記者Bにも裏を取らせよう。

これが普通の流れだろう。

この流れでも重大な記事でない場合は、
記者Aのいうことだけ信じてしまうので、
小さなウソ・誇張が混じってしまう。

しかし、
実際はそうではなくこんな感じだろう。

記者A:おもしろい記事Aができました。
上司B:記事Aはおもしろいね。うまく書けてる。
記者A:はい、おもしろいです。おもしろく書くの好きですから。
上司B:おもしろいだけでは出せないので上にお伺いをたてることにする。
上司Bの上司C;おもしろい! よし、それで行こう!
上司B:ただおもしろいだけで裏はまったく取ってませんが…
上司C:朝日新聞が出すことはすべて事実になるんだよ。

朝日新聞社はこのようにA・B・Cそろっていい加減で、
いい加減な組織風土を持っている可能性が高い。

こうした記事作成過程を調査しないと改善は不可能だろう。

しかし、
ボトムアップではなく、
トップダウンだったら…

上司A;事実はどうでもいいからおもしろい記事を書け。
 朝日新聞が出すことはすべて事実になるのが日本だ。
上司Aの部下B:はい、わかりました。記者Cに書かせます。
記者C:(書きたくないがこれも仕事…)はい。おもしろく書きます。
   しかし…裏は取らなくて良いですか?
上司A・B:(口をそろえて)裏なんてどうでもいい。おもしろく書けばいいんだ。
  当社が出せば裏の有る無しに関係なく既成事実になるんだよ。

たぶん、
朝日新聞の虚偽・ねつ造報道はトップダウンによるものだろうから、
この場合、わざわざ検証しなくても経営層は自ずと実態をわかっているはずだ。


やることないので外遊三昧〜暇つぶし三昧の都知事

韓国、ロシアと外遊して批判を浴びている都知事の舛添氏。
外遊したい気持ちも少しはわかる。

都知事職は実際、本当にヒマなのだ。

石原・前都知事も外遊好きで、
20回くらい豪華な外遊をして総額で2億4000万円以上を使ったという。
外遊1回当たり2千万円強。

ある意味で、
外遊は都庁の官僚らの合法的なワイロともいえなくもない。

世界でもトップレベルの豊かな財政を誇る東京都にあって、
日常業務で大きな問題もない(問題を作らないようにしているとも見えるが)。

都知事はいなくても都政は回る。

口うるさく、不都合なちょっかいを出しかねない権力のある知事は、
日本にいない方が官僚や議員にとっては非常にありがたいのだ。

現状維持に徹する知事ならば、
都政に問題意識がない知事ならば、
給与を大幅に減額して名誉職的に知事になってくれる人物がベストなのだろう。

パーティや祝典などのイベントは多いだろうから、
そういう公の場で無難に振る舞う第一印象の良い知事を安く雇うのがベストなのだろう。

たぶん、
献金問題でやめた前知事の猪瀬氏は、
何か大胆な都政改革をしようとして官僚などの既得権層に潰されたのではないかと思う。




今年は実りの秋になるか?〜課題解決に向けて

今年2014年の秋は近年になく重大な話題が多く、
来年2015年以降のビジョンを垣間見ることができる秋だ。

北朝鮮による日本人拉致問題の調査報告の発表、
ロシアのプーチン大統領の来日(まだ調製中)、
中国の習近平主席と安部首相との北京会談(まだ調製中)、
2015年の消費税増税の可否、
など。

安倍政権としては、
プーチン大統領に来てもらってダイヤモンド構想の一角にロシアが入る可能性をちらつかせて、
中国・習近平主席との会談にもってゆきたいのだろう。

★ダイヤモンド構想から五芒星に~安倍政権の国際戦略
http://ameblo.jp/ararada/entry-11921181031.html


海外では、
アメリカの中間選挙、
ウクライナ問題の和平交渉の行方、
レベルは落ちるがイギリスのスコットランド独立の可否、
など。

今進んでいるウクライナ問題の和平交渉が暗礁に乗り上げたら、
プーチン大統領の来日はご破産になるだろう。

アメリカの中間選挙ではオバマ政権を支える民主党の大敗が予想されているので、
その場合、上下院議会で野党の共和党が下半数をにぎることになり、
オバマ大統領は死に体になり、世界の各所に圧力をかける力がさらに減退する。

アメリカの力を借りている中国にとっては、
アメリカ政治の不安定さはマイナスになるかもしれない。

オバマ大統領は中間選挙前に人気取りのために、
シリア、イラク、ウクライナに本格的に軍事介入するかもしれないが、
そのときは口先三寸で先にもらってしまったノーベル平和賞を返還しないといけなくなるだろう。










拉致問題「全ての被害者を救出」〜国内捜査は手抜き?

9/7、
第2次安倍改造内閣の山谷えり子拉致問題担当相(福井市出身)は、
就任あいさつのため地元の福井新聞社を訪れた。

拉致・特定失踪者問題について、
「政府認定の有無に関わらず、全ての被害者を救出し、帰国していただくのが明確な政府方針。
北朝鮮には誠実な対応を求めていく」
と述べ、圧力と対話で解決へ取り組む決意を示した。

さて、
ここで言う「圧力」とは具体的に何のだろうか。

まさか言葉による圧力だけではないだろう。

決して思いつきではなく、
用意周到に準備された日本人の拉致・誘拐は、
北朝鮮から一時的に密航した外国人だけによって計画され実行されたものではない。

長年に渡ってこの蛮行が見逃され、繰り返された背景には、
犯罪として公にならずに秘匿するために綿密な準備があり、
日本国内で拉致・誘拐犯罪を支援し協力した多くの共犯者がいたからだ。

拉致事件によっては、
実行犯として目撃されている容疑者が事情聴取や訴追も受けずに、
被害者家族の住む町で普通に暮らしている、
という異常な事態も長年放置されているようだ。

北朝鮮によって行われた拉致事件は、
一般的な犯罪と同様に地元の共犯者の持つ地の利・人の利を利用した計画的な犯罪だった。

実行犯的な容疑者の多くは在日の外国人か、
日本に帰化した外国人ではないかと思われるが、
実際のところ、不明だ。

国内共犯者は何らかの脅迫を受けて仕方なく協力した人もいるだろうが、
積極的にこの犯罪に関わった人もいるだろうし、
すでに日本から逃亡している人もいるだろう。

拉致問題は誇大妄想だと言って、
間接的に拉致問題の隠蔽に協力した政治家やメディア関係者も少なくないだろう。
彼らも共犯の可能性がある。
刑法100条には逃走援助罪がある。

拉致問題については、
北朝鮮に捜査を丸投げするのではなく、
日本の警察当局は通常の誘拐犯罪として認識して、
粛々と国内捜査をすべきだ。

刑法関連の法律・手続きにのっとり、
国内の容疑者には通常の犯罪と同じように事情聴取して、
可能な場合は立件・訴追・逮捕し、
捜査資料や証拠を積極的に集めて北朝鮮に提出すべきだろう。

朝日新聞社・元記者・本多勝一氏はNHK受信料拒否の根拠失う

南京大虐殺誇大宣伝キャンペーンの大立者、朝日新聞・元記者の本多勝一氏は、
長い間、NHK受信料の支払いを拒否していた(過去形?)ことで有名だ。

本多氏が自著(下記)で正当化してまでNHKを拒否したのはなぜか?

それは、
NHKが政府の広報部門に成り下がり、
公共放送の中立性がなく、あまりにも体制的すぎるというのが、
受信料拒否の理由だった(過去形?)。

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しかし、
ここ10年くらい、
NHKは本多氏が好む反体制的、反日的な色をかなり濃い目に出している。

反体制的になったNHKに本多氏は受信料を倍くらい払っているのかもしれない。
本多氏の論理でゆけば、
少なくともそれくらいは払う価値が今のNHKにはあるだろう。


★安倍新内閣の閣僚会見を侮辱~NHKの悪意
http://ameblo.jp/ararada/entry-11919691556.html

新しい軍事力〜ミサイル・兵士の数ではない非軍事的手段

国家の経済力の評価には、
GDPや国民の平均年収などの経済指標がある。

国家は経済力だけではなく、総合的な評価をするべきで。
国民の幸福度(平均寿命、自殺率など)、イノベーション(特許申請数数など)などの
新しい尺度が必要になってきている。

日本の論調では経済力と軍事力を完全に分けて考え、
軍事力がなくても国家は存立できるという平和ボケを象徴するような妄想があるが、
古今東西、国力の評価においても軍事力は欠かせない必須の基準だ。

軍事力については、
かつて第二次世界大戦前は、
軍人の人数(特に陸軍の動員力)、軍艦の数・重さなどが重視された。

戦後は核ミサイルや戦闘機の数による抑止力、
諜報活動がより重視されつようになり、
現代の軍事力は、
さらに複雑に広範囲になってきている。

先進諸国が行っている現代の戦争では、
騎士道・サムライ精神を発揮できるような一騎打ちも、
大規模な合戦的な戦場は存在しない。

現代の戦争は、まさしく「戦わずに勝つ」という戦略が重視され、
人命を尊重して最小限の人的損失で「戦争」に勝つことが重視されている。

そもそも、
何をもって「勝つ」といえるのか?
その基準も大きく変わってきている。

かつて、
軍事力は、
主に領土・領海の拡張のために必要だったため、
陸軍・海軍・空軍が軍事力の主体だった。

しかし、現代は、
大陸間弾道ミサイル(intercontinental ballistic missile:ICBM)や
巡航ミサイルのターゲットにする=抑止力に加えて、
国益に資する様々な経済・文化活動、
企業の収益、企業の収益を支える市場の獲得や資源の獲得などが重視されている。

この目的達成のために、
できるだけお互い無傷に「戦わずして勝つこと」で、
最大限の収益を得ることを目指すことになる。

この見えない・見えにくい戦争が行われている今、
攻撃国は、攻撃しているという意思表示=宣戦布告はせず、
攻撃されている国も、攻撃されているという認識がない。

昨今、経済活動等では「見える化」が話題になっているが、
個人情報保護や企業秘密保護と同様に、
国際的な国家間の闘争も「見ない化」がさらに推進されている。

見えない戦争では、
攻撃国は経済力、技術力、情報力を一体的に運用して侵略対象国を非公式・秘密裏に侵略し、
旧来の軍事力は抑止力的な張り子の虎になっている。

比較的わかりやすく従来の軍事力を行使するかのように見えるロシアにあっても、
分析的で高度な軍事戦略が実際模索されているようだ。

ロシア軍の参謀総長ヴァレリー・ゲラシモフは論文の中で、
「完璧に繁栄している国家が、数カ月のうちに、時には数日で、激しい武装対立の場に変わり、外国の干渉の犠牲となって、無秩序と人道的な壊滅状態と内戦が絡み合う混乱に陥る可能性」について書いている。
これは中東の春、ウクライナ問題を想起させる発言だ。

さらに氏は続けて、
「この事態は住民が抗議する可能性に応じて、政治、経済、情報、人道、その他の非軍事的手段を幅広く用いることによってもたらされる。そしてその目標は敵対する国の全領土のあらゆる拠点に、永続的に機能する戦線を作り出すことである」と述べている。

これらの”非軍事手段”も軍事的手段と同じ効果をもたらすことができ、
自国の人命を失わずに「戦わずして勝つ」ための戦略だといえるだろう。

日本がこうした”非軍事手段”を使うことに躊躇しているとしても、
有力な外国諸国は躊躇なく、”非軍事手段”を行使しているのが現実だろう。

こうした”非軍事手段”は、
程度の差はあるだろうが、日本に対しても行使されていると考えるのが、
常識的なリスク管理の考えだろう。


【蛇足】
映画「キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジ」で、1945年から冬眠して現代で目覚めたキャプテン・アメリカが、”戦争は軍服で戦うものだ”と言って博物館に飾ってあった当時の軍服を盗む話がある。現代の戦争において軍服で戦うことは稀で、古風は考えだ。

ダイヤモンド構想から五芒星に〜安倍政権の国際戦略

安倍首相は海洋安全保障強化のために、
日本とハワイ(米国)、オーストラリア、インドの4カ所をひし形(ダイヤモンド)に結ぶ「安全保障ダイヤモンド構想」を提唱している。

ダイヤモンド構想は、
安倍首相が第2次政権を発足させた直後に英文で発表した論文「アジアの民主主義 セキュリティーダイヤモンド」で披露した戦略だが、日本のメディアや政治評論家などは、この日本の戦略をほとんど報道していないように思われる。


ダイヤモンドの形には、
「五芒星」を彷彿させる国家守護の願いがある。

平安時代、朝廷の陰陽師だった安倍晴明は魔除けとして「五芒星」の紋を用いた。
五芒星は万物をつくる五行=木・火・土・金・水の5種類の元素をあらわしている。
日本の旧陸軍も五芒星を用いていた。



個人的には、
ASEAN=東南アジア諸国、中国と対峙しているロシア、北朝鮮をダイヤモンド構想に巻き込むことで五芒星が完成するのではないかとイメージしている。

とはいえ、
中国の国旗にも星が5つ描かれており、
五芒星が5つあるのだからかなり強力な魔除けだ。

中国は、
バングラデシュやスリランカなどインド周辺国への支援を通じてインドを包囲するという、
「真珠の首飾り戦略」を進めている。

「真珠」が朝貢する外国の国々をあらわし、
真珠を身につけるのが主人たる中国だとしたら、
何とも中国的な戦略だ。

【蛇足】
真珠の首飾りは、パキスタン、バングラデシュ、スリランカで、真珠がかけられている首はインドなのだろう。真珠とは綺麗事で実際はインドの首を締め上げる縛り首の首輪だ。


無数の五芒星で魔除けをして札束で頬を叩くように開発資金をいくらばらまいても、
傲慢な戦略はいつか破綻するだろう。

日本には日本の国旗にあるような「円」や「和」のイメージが常にあり、
ダイヤモンドや五芒星は有事に備えるための一時的なものにすぎない。


安倍政権は内閣改造を終え、
インド首相の訪日を迎えてインドとの関係強化を図り、
9/6~9/8まで安部首相はバングラデシュとスリランカを来訪している。

スリランカは中国の支援のもとで港湾施設を拡充中だが、
日本は巡視艇をスリランカに供与し、経済支援も強化して、
中国の影響力を削ごうと考えている。

日本とバングラデシュ、スリランカとの関係強化は、
中国の「真珠の首飾り戦略」の一角を崩すことでインドを支援し、
インド洋での日本の国益をさらに高めることになる。