バレエと言えば…誰もが一番に思い浮かべる「白鳥の湖」。どのバレエ団もレパートリーにしていて、1〜2年に一度は全幕上演しているのでは?
私はこれまで、松山、牧阿佐美、小牧、K-BALLET、谷桃子、東京バレエ団…で観ていましたが、今回は初の新国立劇場バレエ団バージョン。バレエ団ごとに微妙に演出が違い、興味深いです。
プロローグ…紗幕の向こう、国王(王子の父)の葬儀から始まります。王子に父がいないのはどこのバージョンでも共通だけれど、これまでは普通に母の女王が治める国だったような?最初に国王葬儀を見せるこのバージョンは、父王が亡くなったから、王子が急いで結婚し、戴冠しなければいけない…という理由づけなのかな?ちなみに東バ版などのプロローグは、オデット姫がロットバルトに呪いをかけられて白鳥になる場面だったような?
一幕…舞台装置は室内(広間)設定?東バとKは野外パーティ風だったはず🤔
これまで観た多くでは、幕が上がった途端、道化かベンノ(王子の友人)が跳びまくる、派手なダンスから始まっていたと思うのだけど、新国立版には道化がいない?ベンノはいるけれど、まずは、客が次々と入場するところから始まる?落ち着いたドラマ性を感じます。
で、ベンノがパ・ド・トロワの男性パートなんだ?Kはベンノとパ・ド・トロワは別のダンサーだったし、東バはなぜか4人(パ・ド・カトル)になっていた。で、ここで新国ベンノ役の中島瑞生さんに目を惹かれ、そう言えば「アリス…」の白うさぎも良かったなーと思い出していました。
二幕の森の中は、どのバレエ団もほぼ同じ印象(ただしKは白鳥たちの衣装スカートが長い)。誰もが知る四羽の白鳥の踊りなどはもう決定版で変わりませんね?二羽の白鳥の踊りは微妙に違いがあるような?この日のオデットは木村優里さん。私が今まで観た中で、一番、幼く見える少女っぽいオデットで、その分、若くして呪いにかけられた哀しさと、白鳥になっても失わない姫の矜持…を感じました。
三幕はバレエ団ごとの違い、個性があって楽しい。
新国は花嫁候補が3人で、それぞれのお付きがチャルダッシュ、マズルカ、ナポリってこと(ここは谷版に似てる)?新国の花嫁候補たちのソロ(ヴァリエーション)は、本当〜に足捌きが大変そうな踊りで、あのスピードで動き続けることに感嘆しました。そして、ソリストもコールドも、もれなくスタイル抜群で上品な美男美女。容姿が揃っている…という点では新国立が一番かも?
オディールを踊る木村優里さんは、大きな目が見開かれると目力強く、小悪魔的魅力。ジークフリード王子の速水渉吾さんは、ザ・王子…と言いたくなる、育ちの良さ、品の良さを感じさせる踊り。ヴァリエーションの時、本当〜に幸せそうな笑顔で、その後の絶望がかわいそうだった😢
四幕…このバージョンもやはり2人は死んでしまうんですね(完全なハッピーエンドバージョンは東バだけ?)。2人が身を投げ、白鳥たち(群舞)がロットバルトを倒す。この群舞がカッコよくて、大好きなんですよねー。あの強さがあれば、もっと早くロットバルトを倒せたのでは?と疑問だったのだけど、「呪術者が死ぬと魔法が解けない」とオデットが二幕のマイムで言っているらしいので、あえて魔法が解けるまでは戦わなかったのか?オデットとジークフリードが死んだことで、他の白鳥たちは怒りに燃え、自分たちの魔法が解けなくても、ロットバルトを倒す!となったのか?と想像すると熱い❗️
ラストは紗幕の向こうに、死後の世界で結ばれたと思われるオデットとジークフリード王子の姿。さらに、そこにベンノがやって来て湖から王子の遺体を抱いて出てくる。この時の静寂と王子を抱えたベンノ中島瑞生さんの美しさに、忘れられない印象を刻まれました。一幕のパ・ド・トロワも良かったし、中島さん、これから推してみようかな?と思ったのでした。










