未曾有のチケット難になっている2025-2026の「エリザベート」。私は推しの山崎育三郎くんが地方公演しか出ないので、博多座を本命としてチケットとり、東京での観劇は、このおけぴ観劇会のみになりました。


博多ではトート=育三郎くん、ゾフィ=香寿さんで、他はダブルキャスト両方観られる予定。感想もその時に書こうと思っています。


なのでこの記事は感想と言うほどのものではなく、初めて観た明日海りおさんエリザベートと、これで今シーズン見納めとなる古川雄大くんトート、涼風真世さんゾフィーの印象をメモ程度に。


明日海さんエリザベート…元宝塚男役だった方のシシィを観るのは2012年以来、13年ぶり?

個人的に大好きだった涼風さんシシィに似てるかな?線は細いけれど、力強く逞しい(宮殿がプライドロックに見えた🤭)。最後まで諦めることなく、生きる意欲に溢れているように見えました。トートとの口づけさえも、死後の世界でさらに強く生きる(?)ための通過儀礼のようにサバサバしていて、少しトートが気の毒になったくらい😅

近年の(主に元娘役)シシィは怒り(あなたは私を見殺しにするのね…など)を低い声で抑えて表現していると思っていたけれど、明日海さんは逆に声を高くはっているようで、強く表に出す感情表現が新鮮でした。


古川雄大くんトート…同役3シーズン目の落ち着きがあると同時に、強いエリザベートに振り回されている感がかわいくも見え🤭

ドクトル・メスマーからトートへの変身…これまでは「それが良い…」で本性を現したと思っていたけど、今回はそこ控えめ(まだドクトル感?)で、「待っていた〜!」で、歓喜と共に正体表すのが、そう来たか〜!と楽しかったです。


涼風真世さんゾフィーは、2016年から演じ続けていらっしゃる大ベテラン。怖さにさらに磨きがかかり、「冷静に〜冷酷に〜」の低い響きは恐怖😱

あと、この日のルドルフは伊藤あさひくんだったんだけど、ルドルフはおばあさま似?と、思ってしまった😊





初演は昨年だったのかな?元四季でソフィー(@マンマ・ミーア)を演じた2人?樋口さんと吉沢さんダブル主演の素敵なオリジナル・ミュージカルが誕生したという評判は聞いていました。

いつかは観に行こうと思っていたところに、今年は土居裕子さん、飯野めぐみさん、戸井勝海さんも参加されると聞き、好きな方ばかり!行かなきゃ!と思ったところ、全員の共演ではなくダブルキャストだった😅

初演キャストも見たかったのだけど、やはり昔から応援している土居さんと戸井さん出演のBキャストで観劇しました。


Bキャスト(敬称略)

(菜々子)                                       土居裕子

(百合絵)                                       飯野めぐみ

(百合絵の娘、ほか)                     敷村珠夕

(菜々子の娘、ほか)                         小多桜子

(百合絵の夫、ほか)                         広田勇ニ

(菜々子の夫、ほか)                          戸井勝海

土居裕子さん演じる菜々子と飯野めぐみさん演じる百合絵の高校時代から晩年(百合絵の死)までの友情物語、それぞれの夫、娘との関係が数十年に渡って描かれます。

出演者は実力者揃いの少数精鋭、美しい歌声をコンパクトな劇場、至近距離で聴かせていただく贅沢な時間でした。


土居さんと飯めぐちゃんは実年齢かなり(20歳近く?)離れてるんだけれど、相変わらず若々しい土居さんと(良い意味で)貫禄ある飯めぐちゃんのコンビは全く違和感なく同級生を演じていました(女優さんってすごい😮)。


時代を描く舞台でもあり、職場ではお茶くみだったり、跡継ぎを産むことを求められたり、まだ女性に自由がなかった時代にたくましく生きた2人(と言うか、主に百合絵)の話でしたが、おそらく2人の年齢は私の母と同じ(1962年に高校生?)で、観劇しつつ、亡き母のことを思い出していました。


ただ、自分がよく知っている時代だけに、若干の違和感もあり、ダメ出ししたい気分にもなりました。そこの価値観は(描いている時代より)古すぎるとか、そこ(高校生の百合絵の夢が通訳かツアコンだったなど)は母の時代より後の、私の時代じゃないかと思ったり…。ヒロイン像も、株価を正確に読み利益を上げるほど優秀な百合絵なら、世界旅行よりもっと社会に貢献する仕事を選んでほしかったとか、娘が18歳になるまでくらい旅行は待てないのか?とか、私自身の願望や意見も頭の中グルグル回っていて、いろいろとモヤモヤもあったのだけど…


終演後のトークショーで、めぐちゃんがお母様の末次美沙緒さんをモデルに演じたと言った時、腑に落ちた感じがしました。あ〜、ミサさんだと考えると、あの生き方納得だなぁ…と。今年、ミサさんの訃報に接して、また1人、素敵な女優さんが旅立たれたと悲しんでいましたが、この舞台の百合絵のように最後までバイタリティ溢れる方だったと聞いて、少し(心の中で)ミサさんを偲ぶ時間をいただけたことにも感謝です。




 

「Eleganza」と題された、いっくん(山崎育三郎くん)のPremium Tour 2025

 

・全国5都市でオーケストラ・コンサートbillboard classicsを5公演

・全国のホテルでディナーショー20公演

・沖縄のファンクラブツアー2泊3日

日本全国を駆け抜けたツアーが11月の沖縄で、見事ゴールを迎えました。

 

私自身は

・ビルボードライブ1回(浜松)

・ディナーショー3回(品川・長野・幕張)

・沖縄ツアー

に参加し、いっくんと一緒に南の果てでゴールを迎えました。

 

ネタバレ気にして、あまりレポかけていなかったので、1回分くらいは残そうかと思い、以下、11月9日の幕張ディナーショーのセットリストとMC…思い出せる範囲で。

(  )内は作品名またはオリジナルシンガー、文字色青は私の独り言(感想)

 

 

 

↑幕張のディナーはとっても美味しかったです。

 

開演時間になると…

You Raise Me Up…を歌いながらいっくん客席から登場。しっとりと歌い上げ、コンサートとは一味ちがう高級感ある始まり

前の舞台に到着すると、決めポーズや投げキスでアピール(会場:拍手&「キャ~!」)

 

夢やぶれて(レ・ミゼラブル)

キッチュ(エリザベート)

 

MC

このディナーショーツアー、幕張の一つ前は岡山だったけれど、初めて、岡山のおばあちゃんが客席にいない岡山公演だったそうです。

いっくんのトークにいつも出てくる岡山のおばあちゃんも98歳で、今は施設に入っていて、娘(いっくんのお母さん)の顔もわからないとのこと。でも、いっくんが施設に訪ねておばあちゃんの耳元で歌っていたら、おばあちゃんも途中から一緒に歌い出して、「いっくん?」と名前を呼んでくれた…。そんなおばあちゃんへの想いを込めて次の曲を歌ってくれました。

 

愛のカタチ(海蔵亮太)

おばあさまの話を聞いた後のこの歌は泣けます。

"幾年老いて あたしの記憶を
病が徒に食らえども
愛子の名を忘れ 我が名を忘れ
それでもあなたを 忘れません"

…の歌詞が、本当に実感を持って心に響きました。

 

リクエストコーナー

Congratulations(山崎育三郎)←いっくんがきっかけで結婚したご夫婦のリクエスト

男の子女の子(郷ひろみ)←NHKの公開収録に参加された方のリクエスト

メロディー(玉置浩二)←亡くなられたご主人が好きな曲だったと言う方のリクエスト

虹(菅田将暉)

吉原へ(昭和元禄落語心中)

愛と死の輪舞(エリザベート)

私だけにリプライズ(1幕ラストの「私に〜」はエリザベートのソプラノで)

星から降る金(モーツァルト!)

翼をください(赤い鳥)

優雅な月よ←ドラマ「エール」でのピアノ弾き語り

美女と野獣(美女と野獣)←7歳の娘さんを亡くされた方のリクエスト

 

リクエストする方にはさまざまな想いと人生があり、いっくんは時に客席に降りて、リクエストされた方の心に寄り添っていました。

 

ディズニーメドレー

 Compass of Your Heart

 美女と野獣

 輝く未来

 A Whole New World

 君は友だち

 Under the Sea

 

ずっと好きだった(斉藤和義)

君は薔薇より美しい(布施明)

 

My Way

 

その他、どこで話したトークかタイミングや順番は忘れたけど、

 

MC

「エリザベート」開幕前まで稽古に参加していたけれど、開幕して自分だけ離れ、皆は毎日、本番をやっている。2カ月も間を空けて、いきなり出演するのは初めてで緊張する。しかも、トートは客席がシーンと静まって注目している中に降りていくのでドキドキ。

以前はルキーニをやっていて、前回からトート。プロデューサーから2役やったら?と言われたけど、無理💦でも、鹿賀丈史さんは昔、バルジャンとジャベールやってたんだよね。(吉原)光夫さんも。すごいねー。

(ここで私、今、現役で二役やってる加藤和樹の名前は出さないのか?と思ったけど、やってること知らないのかな?)

 

11月末にVRシアターで赤坂サントリーホールのBillboard Classicsを(最前列の角度から)見れるので、ぜひ行ってほしい。

 

YouTube 公式チャンネルを始めた(毎週、月曜日更新)ので見てほしい。自分の毎日(ドラマでアクションをやった翌日、ディナーショーで歌ったり)、仕事の裏側を皆に見てもらいたいと思って始めた。

 

3回参加したディナーショーで、一番(自分の座った)席が良かったのは2回目の長野で、ファンサもあり、幸運でした。

幕張は終盤で、いっくんも回を重ねてかなり慣れた感じ。ホテル広間での開催にふさわしい高級感と、1人1人の気持ちに寄り添う親しみやすさ、いっくんのつくる温かい空気がとても心地良かったです。

 

 

私が学生時代から観劇のバイブルにしていた小藤田千栄子さんの著書「ミュージカル・コレクション」。繰り返し読んで、いつかはこれに載っているミュージカルを全部観たいと思っていましたが、その中にありながら、なかなか観られなかった舞台が「ガイズ&ドールズ」でした↓


日本では宝塚のレパートリーで、たまに外部で男女版上演されてもジャニーズ主演(としちゃんとか、内くんとか)しかない(どちらも私の守備範囲外)まま○十年が過ぎて…やっと、2022年に井上芳雄くん、浦井健治くん…で上演。この千載一遇の機会に勇んでチケットを取ったのに、コロナ禍で上演中止回に当たってしまった😢


もうこのまま一生、観られないかな?と思ったところに今年は宝塚版上演。でもチケット入手は難しいだろうと思っていたところ、お友だちからお誘いあり、無事、初「ガイズ&ドールズ」観劇となりました。



実は私、生の宝塚観劇の経験も少なく、記憶が確かなら、これが人生7回目の生・宝塚だと思います。BSの舞台中継は好きで、よく観ていたのだけれど、やはり生は違いますねー。


横に広い舞台、銀橋、大勢の出演者、豪華な衣装、階段、煌びやかな照明…生でなければわからない贅沢さを堪能できます。


出演者の魅力もダイレクトに実感。主演の鳳月杏さんはじめ、皆さんカッコ良い。ギャンブラーが大勢出てくるこの作品、特に男役のカッコ良さが際立ちますね。(見たことないけど)男女版ではここまで魅力的に演じられたのだろうか?と思ったほど。

ただ、出演者を全く知らない状態で、宝塚メイクの方たちを見ていると、誰が誰?という状態になってしまうことも多々💦自分の(観る力の)未熟さゆえ…ですが、少し残念でした。


ストーリーは昔懐かしい恋愛コメディ。美しいカップル(複数)が祝福され、大人数で盛り上がるハッピーエンドに目の保養をさせていただきました。





一昨年3月の初演が本当に素晴らしくて感動した「マリー・キュリー」。早くも再演で、やはり高い評価だったのでしょうね。

ただ、初演でマリーを演じて、これはエリザベート以上の代表作…と思った愛希れいかちゃんが(マタ・ハリに出演中のため)出演しないのは本当に残念…と思ったのですが、ヒロインのみならず、全主要キャスト総入れ替えで、初演とはまた印象が変わりつつ、やはり心に訴える舞台です。


昆ちゃん(昆夏美ちゃん)マリー…オープニングは死を目前にした場面。昆ちゃんの老け役なんて初めて😳でも、上手い。ハスキーな声のトーン、少し口を尖らせた表情が頑固な老女と思わせる。

そこから一転、若い時に戻って大学に向かう場面は溌剌、昆ちゃんの真骨頂でした。列車の中で、周期表について早口で語る場面(好きなものについて捲し立てるオタク感)…好奇心、探究心に溢れたマリーを端的に表しています。

ただ、後半は辛い。2度のノーベル賞をとった成功者であるけれど、その研究成果が人に害を及ぼす諸刃の剣でもあり、夫の死の遠因でもあり…。昆ちゃんのひたむきさ、熱さがヒリヒリするくらい辛くて、初演よりずっと観ていて苦しくなりました。本当は別キャストでもう一度見ようと思っていたけれど、辛すぎて(間をおかずに)もう一度は観れないと思ってしまったくらい。繰り返し何度も観たくなる舞台も名作だけど、一度だけで十分すぎるほど刺さって消えない記憶を刻まれる舞台もまた名作だと思います(「ブラックメリーポピンズ」や「ダーウィン・ヤング」など韓国ミュージカルにはこのタイプ多い)。


鈴木瑛美子ちゃんアンヌ…は、ハスキーな声に、朝ドラ「虎に翼」主演の伊藤沙莉ちゃんを思い出すサバサバ系で、背も高く、初演のくるみちゃん(妹タイプ)と全く違いましたが、力強く、こういうアンヌもありだと思います。彼女主演でホリプロがYouTube公開しているリーディングワークショップ「Party」好きなので、彼女ももっと活躍してほしい。


松下優也くんピエールはマリーの夫。最近はジョジョ、アベル、ローラ…とグイグイくる主役ばかり見てきたので、一歩引いてヒロインを支える優しい夫役が新鮮だし、むしろこういう役も優也くんの魅力が引き立つのではないかと思いました。2人が出会った時の会話を終盤、入れ替わって再現する場面(「独身主義なんだ…」とか真似して言う昆ちゃんかわいい)好きでした。


水田航生くんルーベン…投資家で工場経営者…という役柄はわかるけど、それ以外の役割も果たしているように見え、ラジウムの擬人化(化身)説が有力ですね。笑顔が印象的な(たしかブログタイトルは笑顔同封)航生くんだけに、その笑顔が得体の知れないものになると不気味。

ラジウムの最後(ゴール?果て?)まで見届けたいという彼のセリフが耳に残ります。ラスト、アメリカにラジウムを売り込むところからの、爆発音とキノコ雲?もしかして、ゴールはまだ来ていないのでは?真に人類を破壊する未来があるのでは?と震えるような場面でした。