日比谷界隈で、「レイディ・ベス」、「ブラッド・ブラザーズ」、「ジキル&ハイド」…と定評ある再演ものが上演されていた3月、(日本ミュージカルの中心地的な)日比谷からは少し離れた外苑前・日本青年館ホールで上演されていた初めて聞く舞台に、なぜだかミュージカル主役・プリンシパル級の役者が集結していました。
小池徹平くん、屋比久知奈ちゃん、木内健人くん、相葉裕樹くん、吉野圭吾さん、真琴つばささん…何でこのメンバーがこんな場所に?何なら日比谷方面は人材不足なのに?と、頭の中クエスチョンマークでいっぱいになり、その答を求めて行ってきました、「どろんぱ」。
こちら「日本発のオリジナルミュージカルを世界へ」をテーマに、ワタナベエンターテインメントと劇作家・末満健一さんがタッグを組んで立ち上げたMOJOプロジェクト(Musicals of Japan Origin project)の舞台だったんですね。これが本当に海外に行き、長く上演されるようになった暁には、今回の出演者が"オリジナル・キャスト"として名前を残すことになるわけか。海外への日本アピールとして、日本の妖怪を題材と言うのは、なかなか目のつけどころが面白い。
妖怪たちの年に一度の祈願祭…という設定、さまざまな妖怪たちの紹介ソングとか、「キャッツ」(のジェリクル・ボール)っぽいし、次々現れる妖怪たちと戦う場面(アンサンブルの方たちは二役以上?)はお祭り感&殺陣の迫力あり、いろいろな妖怪がでてきて楽しい。 😆
その世界観だけでも興味深いところに、主筋は母の愛と異種間恋愛とシンプルながら王道。音楽は和洋ミックスでバラエティに富んでいます。
出演者に関しては…
吉野圭吾さん(滑瓢)は、少し前(?)まで若手だと思っていたのに、もう長老役をやるほどになったか。貫禄あり、怪しさ&妖しさはさすが元吸血鬼(@TDV)?
相葉裕樹くん(天邪鬼)は、敵か味方かわからないトリッキーな役どころで、良い感じに物語を引っ掻き回してくれました。
木内健人くん(猫又)は、猫耳扮装がかわいく、ソロナンバーも良かった。加治将樹くん(犬神)とのコンビが楽しい。余談ですが加治くん、大河ドラマに爪痕残したようだけど、いつの間にイケメン枠からデブ個性派枠に?
真琴つばささん(人形神)は、元タカラジェンヌさんならではの存在感で、ちょっと和風トート(@エリザ)味のカッコよさ&怖さでした。
土井ケイトさん(九尾の狐)は衣装が重そうだけど雰囲気ピッタリでお似合い。土井さんをミュージカルで観るのも「NINE」、「天保十二年のシェークスピア」、「ラグタイム」、「梨泰院クラス」に次いで5作目で、すっかりミュージカルに馴染んでいますねー。
ヒロインの屋比久友奈ちゃん(遠野爽子)は唯一の人間役。とにかく娘を想う母の愛に泣けるし、彼女が歌い始めると曲調の違いも相まって劇場の空気が変わります。
主役の小池徹平くんは最初、人間(遠野薫)として出てくるので、二役なのかな?と思っていたら、人間に恋して人間に化けていた妖怪・烟々羅。正体を見破られた瞬間、気配が一変して、ゾッとする不気味さを漂わせました。この烟々羅は創作された妖怪だから、伝承の妖怪の仲間には入れないという、妖怪の世界の人種差別的なものも描かれていたのは捻った設定。創作したのは絵師の鳥山石燕と聞いて、あの「べらぼう」の片岡鶴太郎さんか!とすぐわかったのは、「べらぼう」見ていて良かった。
それから徹平くんは、主役の声を持っている人だなぁと改めて思いました。絶対、アンサンブルのコーラスと混ざらない個性があって、長く聞き続けて耳に快いと思える美しい響きは、ミュージカルで主役をはるのに必須だと思っています。
あと、私のお気に入りキャラは↓2人。
まず生駒里奈ちゃん(座敷童)が可愛くて可愛くて、出てくるたびに笑顔になってしまいました。でも生駒ちゃんってミュージカル出演初めてなんですね?あの、うざいほど現or元メンバーを送り込んでくる乃木坂出身なのに意外😳でも、初めて観たのが好感度マックスのこの役で良かったです。
そして、最大のダークホースだったのは東島京くん(河童)。これまで「春のめざめ」、「ソング・ライターズ」、「ワイルド・グレイ」、「四月は君の嘘」で観て、歌上手(音域広く高音美しい)でルックスも良いのに、まだあまり注目されていない?と思っていました。それが今回の河童役は凄かった〜。河童はロックンロールっぽい自己紹介歌で登場し、座敷童子と一緒に主役カップルの味方になるので、ずーっと出ているし、キャラも面白い。髪型リーゼントのヤンキーで個性的。過去に彼を観た作品は基本、根クラなキャラだったのだけど、今回は明るく弾けたキャラで、演技もこんなに振り幅あって上手かったんだ😳さらに驚いたのがカーテンコールのダンス。え?すごく上手い😵下に(撮影okだった)写真はってるけど、この切り取った瞬間でも、腕の高さ変えて、頭に角度つけて立体的な見せ方してるし、アチチュードの角度完璧だし、近くにいるダンスの名手・圭吾さんにも見劣りしない。本当にすごい子出てきたなー。日比谷で流れ者とか王子とか双子とかやってたら今頃一大センセーションを巻き起こしてるのでは?
でも、これで、ついに見つかっちゃいましたね。今年はこの後、「シークレットステージ」、「イザボー」にキャスティングされているから、大勢に知られて話題の的になるのも、そう遠くないことでしょう😊