算数の学習は「明日に架ける橋」 | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
算数学習と国語学習

■それぞれを持続可能な学習に!

 今日もご訪問頂き有難うございます。

 

 今朝は、気持ちのいい小鳥のさえずりで目覚めました。我が街は、都心に一番近い森の町、今年も春告げ鳥と呼ばれるウグイスが来てくれたのです。かわいい声が朝からこだまし、とても爽やかな朝でした。新年度、新学期も始まり、ランドセルがやたらと目立つ小学1年生も元気に登校しています。

 

 小学1年生をお持ちのお母さんから、「1年生の内は遊ばせておいても大丈夫ですか?」という、実におおらかな質問を受けました。「そうですね、好きなだけ遊ばせてください!」など、無責任なことは言えません。「学べる時期に学ぶ!このことが大切だと思います。」とお伝えし、「特に算数は、明日に架ける橋」とも伝えさせて頂きました。

 

 小学3年生になると割り算を学びます。この割り算は、足し算、引き算、掛け算すべてをまとめた計算です。ここで、どれか一つの計算でも未習熟であると割り算の学習は先に進めません。その先に行きたくても、渡れる橋がない。そんな状態になるのが算数学習なのです。

 

 特に、引き算が学習が始まるころから、この先にわたる橋が無くなってきます。わたるべき川は、初めの頃は歩いてでも渡れますが、次第に、流れも速く、川幅も増していきます。どうにか渡っても大事な荷物(様々な理解)までは持っていけません。例えるならば、算数学習はこうした状態になります。

 

 初めの頃は、子どもたちは算数のテストで良い点を取ってきます。まだ、問題も簡単で、指を使って出来る内容が多いからです。しかし、本来の計算ではなく、指を使って数えることをしていると、数の概念がその一つになってしまい、引き算や掛け算では数えることが通用しなくなってくるのです。

 

 国語は、日常、読み書きや会話などで、国語力の応用範囲が広いのですが、算数は、どうしても計算ドリルなどで補わないと定着しません。勿論、国語も漢字ドリルなどを行うのですが、多くの家庭では、配当漢字が80字と少ないため(これが、気のゆるみを生みます。)後からでも大丈夫だろう、となります。

 

 ところが、漢字には、音読み、訓読み、筆順、画数、部首、送り仮名、熟語、意味などなど、学習の範囲がとても広いことに後から気付くことになります。こうして、「簡単」「少ない」「やさしい」「始まったばかり」などのキーワードが重なり合い、小学1年生の頃は遊ばせておいても大丈夫となってしまうのです。

 

 今からでも遅くはありません。学習計画を立てること、今のうちに全学年の弱点の対策をしておくこと、低学年の内こそ、しっかりした学習計画を立てておくと、無理なく、大河を渡ることができます。

 

 小さい子が学んで生きると書いて「小学生」です。これ間の遊びに加え、学ぶことが子どもに課せられてきます。学習習慣をつけることが、子どもたちの未来を明るくする「明日に架ける橋」になります。

 

 質問されたお母さんも大きく頷かれ、ご自身の学生時代を思い出されたようです。「今ですね!」と、確認されていきました。