人を育てる! | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

「衣食住育学」石川幸夫のブログ

教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
リーダーシップ

■甘やかしと無視

 今日もご訪問頂き有難うございます。

 

 教育でも、子育てでも、そしてプロスポーツでも、共通する命題は「人を育てる」ことだと思います。結果が全てだと言われるプロスポーツから「人を育てる」ことの難しさを学ぶべきことが沢山見えてきます。

 

 プロの世界は、誰もが一流選手だということです。選ばれた人がプロ選手としてそれぞれのフィールドで活躍します。一方、私たちも、また、選ばれた人だと言えます。まず、「受験」がその一つでしょう。そして、社会に出る際も同様です。どの世界も選ばれていくのですが、そこに必要なのが「努力」という文字と、「学ぶ」という文字なのだと思います。学校という場所は、「努力」や「学ぶ」ことの大切さを子どもに伝えていくことが使命だと思います。

 

 子どもたちが学ぶ場所には、それぞれに「指導者」がいます。それは、親であったり、身近で接する大人であったり、そして先生を指しています。会社では上司がいます。最近、あるプロ野球チームが新監督になり、今までの監督とその采配が大きく変わったように見えました。これは、私の教育者目線で捉えた主観ですが、前監督は選手を潰すタイプで、新監督は選手を育てるタイプと大きな違いがあります。それは、選手起用で大きな違いがあり、プロの世界の厳しさはありますが、もう一度立ち上がるための指摘や助言、そして、何よりチャンスを与えるのです。

 

 昨年、監督から徹底的に無視され続けてきた選手がいます。私の目から、大人社会の「いじめ」とも映る光景が数年続きました。しかし、彼はめげずに人一倍練習に励んでいました。やはりというか、この指揮官は、任期を残し球団を去ることになります。選手が育たず、それどころか、何人もの選手を潰したり、他チームへトレードに出すなど、短絡的な感情的支配がチームを低迷させたからです。そして、新監督はその彼を起用します。守備についたその安定感はチームを勝利に結びつけます。

 

 新指揮官は、努力を続け、自分自身を鍛えていた姿から、彼らに学べと、前監督に甘やかされてきた選手に、プロとしての生き方を学ばせています。その新監督の選手時代のポジションはキャッチャーでした。キャッチャーだけは、守りについていいる他の選手とは反対の視点で全体を見渡します。全体を俯瞰してみる立場だからこそできる適切な指示、ポジショニング、配球(ボールの高低・コース・球種)などを考え、試合をリードしていきます。

 

 こうして、優れたリーダーは、人を育て、チーム全体を育てていきます。子どもの成長も、親の子育てと、他人である指導者の存在は無視できません。子どもにとって、良い先生は、一人の信頼できるリーダーなのかもしれません。今、BSで「熱中先生」が再放送されています。水谷豊さんが演じる新米先生、子どもたちの中に入り込み、一緒の汗を汗を流す、どこか頼りないリーダーですが、子どもたちに対する想いは人一倍強く、まさに熱中先生です。子どもたちを無視するようなことは決してなく、子どもたちに寄り添い甘えさせるけれども甘やかさない。

 

 子どもは、様々なリーダーと巡り合い、成長していきます。そんな中、真のリーダと巡り合えると良いですね。そこには、よき友の姿もあるはずです。私もそんなリーダーを目指してきた一人でした。