子供時代は成長過程です!
■子供の成長を時間軸で見る
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私は、子供の成長を「衣食住育学」にお5つの視点で捉えています。以前、高層化するマンションに住む親と子の、子育て、学習、遊び、親子関係などについて調査したことがありますが、最近では、都心のマンションはさらに高層化しています。いくつか指摘された子育てに関する親の心理、子の心理について機会があればお話をしたいと思います。
子供の能力差は、単純に決めつけることはできません。特に子供の年齢が15歳くらいまでは。それには、男女の性差、住環境、食環境、家庭環境、教育環境、人的環境など、様々な要因があります。
子供の能力発達については、以前、「臨界期」という成長の目安の年齢についてお話をしました。適切な時期に、適切な五感を通した刺激、運動、学習、経験などに加え、身体に必要な栄養素の摂取などが必要になります。
子供が幼稚園や保育園など集団の中で生活するようになると、様々な変化が出てきます。同時に、親からすると他の園児との能力面、運動面の違いや差が気になりだし始めます。こうした比較はけしてダメなことではありません。我が子を客観的に見ること、また、親として自分自身の子育てを見直す良い機会になるからです。ただ、自分でできることの範囲でというのが良いでしょう。それは、他の人も、同じように思うからです。
また、「なんで、うちの子は他の子と違ってのろくて、反応も鈍いんだろう?」と感じる人もいるでしょう。また、その反対に、「うちの子は、なんでも早く、抜きんでている!」と感じる人もいます。子供を見る場合は、時系列でみていく必要があります。能力の開花は突然起こるのではなく、そこまでの過程に、幾つもの刺激や学習をする時間が流れているのです。
つまり、4月に入園、入学しても、中には1年間の時間的差異がある子供もいます。生まれたとき、一方の子は既に歩き始めている。この差は大きく、とても幼児時代では追い付かないほどの差です。小学校入学時でも、学力差、能力差の多くは、学ぶことの準備期間の違いで起きる場合が多く、この差を埋めるまではやはり15歳くらいまではかかってしまいます。
上の図は、子供に対して投げかけられた「刺激」という、知性を高めるための量を示しています。同じ量と質の刺激を与えても、子供自身の持つ特性で変化します。一方は、その結果が直ぐに水面下に見えてきます。ところが、もう一方の子は、その成果がなかなか見えてきません。ところが、刺激の量は変わりません。大切なことは、子供の脳に届く愛情を込めた刺激を、疑うことなく投げ込むことです。
この図は、川の断面になぞられています。この川の流れをせき止めるほどの刺激が投げ込まれれば、その形は違っていても、いずれ川をせき止め、情報のダムと化していきます。途中で諦め、投げ込むのを止めると、川の流れで、せっかく投げ込んだ知的財産となる情報が流されていしまいます。
「大器晩成」という言葉があります。年齢が上がってから、その人の持つ本来の力を発揮し、他を圧倒するほどの能力をみせてくれる人がいます。時系列で追っていくと、人の能力は、15歳を過ぎたあたりから大きく変化してきます。ところが、多くの場合、その途中で「刺激という石ころ」を投げ込むことをしなくなります。なんともったいないことか。
中には、途中から思い直し、石ころを投げ込み始めることもあります。時間はかかります。また、既に投げ込んだ石が流されています。でも諦めずに投げ込むと、同じ時間をかけ川をせき止めることができます。
お子さんの中に、早生まれの子をお持ちの場合、当初は月例差が重くのしかかるかも知れません。でも、愛情を込めて、刺激という石ころを川に投げ込んでください。最も効果的な石ころは、「本の読み聞かせ」「会話」であり、一緒に沢山遊んであげることです。こうして投げ込んだ石ころが、その先で「宝石」に変わるのです。お子さんの頭の中で!!