考える楽しさを!
■解放のテクニックは思考の先に見えた学習の成果
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時代が変わり、子供たちの進む社会では、物事を創造する仕事が数多く誕生しています。創造するには、知識をベースに、単純な思考力ではなく、論理数学的思考であったり、空間認知も、思考的空間認知・未来創造的空間認知、視覚的空間認知など、新たな時代に向けた能力が若者に求められています。こうした新しい方向性は、まだ未知数なことも多く、若者にはやりがいのある社会空間が広がる可能性を秘めています。
世の中は「効率化」を一見求めているように見えますが、それは、人に向けられたものではなく、単純作業に関するシステム化で、人に対しては、ある意味非効率的と言える「思考」を求めています。そのため、教育指導も大きく変化します。
お気づきのように、これからの学習には、なかなか身につかない教え込まれた知識に対し、「気付き」や「発見」が求められるのですが、指導する側もこれまでの指導から抜け出せないでします。全てを揃え、お膳立てしなければ学習に参加できな、無気力な子供たちが多いからです。教える側も、教わる側も、意識を変えなければなりません。
こうした背景から、幼児教育も意識を変えていかなければならないのですが、幼児教育も、教え込みという、インプット中心の指導から、アウトプットまでの過程を重視し始めています。学習は、入り口と出口だけではないからです。その途中に「思考」という、脳内の知的情報処理があるからです。これまでの教育は、主に入り口で終わっていたように思います。そのため、言語能力を高めることが幼児教育の課題になっています。
また、「思考」の面で考えると、やはり「数指導」に目が向きます。今、幼児,そして、小学生の算数教育で成果を出しているタイル学習は、数字中心の学習から、視覚情報が加わったことで、視覚で量を捉えるという、分かり易い算数学習を実現しています。幼児に目を向けると、ある幼児教室の新年度の新たなカリキュラムでは、幼児に等号・不等号の原理を視覚的にタイルで示しています。
また、直ぐに計算へという指導ではなく、数字を指導するまでの過程に、論理性をもち、比較という学習から数字、数詞へと導いています。また、特に「合成分解」という考え方を重視し、3の合成分解から始まり、重要な5の合成分解、10の合成分解を、数を分けたり、合わせたり、その後の足し算や引き算の学習が理解しやすい工夫がされています。「数字を教える数教育」から卒業し、思考と工夫の学習が幼児教育にも定着し始めています。
ちなみに、「10を分けてください。」という質問から、皆さんはどのように分けますか。5と5ですか。それとも9と1ですか、では何通りの分け方があるでしょう。2と2と2と2と2でも正解ですよね。ある子は、2と3と5に分けました。この考え方が、基本の「2+2」という式から、「2+3+5」という式が生まれます。これを連続加法ですから「連加法」と呼びます。そして、「2+2+2+2+2」は「2×5」と変化していきます。これを数字ではなくタイルで表現するので、その量の変化をしっかり視覚的に捉えられるようになります。子供の発想はとても面白く、驚きの連続です。教え込みでは、こうした子供の自由な発想見ることはなかなかできませんね。