№0 622  夢の話 | 堀切光男のエッセイ畑

堀切光男のエッセイ畑

主にエッセイ。

6月23日 今日の明方、夢をみました。

 

下のレーザーデイスクは 黒澤明監督の「夢」です。

 

 

この夢が 結構面白い夢で 自分の性格 願望がよく出て居る夢だったので

恥ずかしながら ここにぶっちゃけます。

 

「深夜 何か 広ーい野ッパラをバイクで 一人走っています。

未舗装の道は だんだん 細くぬかるんできて もう、引っ返そうかと

思い始めた時、道路工事をしている二人に出会います。

道を聞くと このまま真っ直ぐ行くと町に出られると言うので

そのまま 真っ直ぐ行く事にします。

すると 道路はますます荒れてきて とうとう石がゴロゴロの

河原のようになってしまいます。

とうとう進めなくなってバイクを降りてみると タイヤが 2本とも

パンクしています。

河原の様な道を バイクを押して行くも引き返す事も出来なくなってしまいます。

諦めて 野宿する事に決めて 手頃な石4っつで囲いを作って 沢山転がっている

流木の様な丸太を組んで火をつけます。 当たりがほんのりと明るくなって

やっと 一息つきます。

すると 4っつの石に火がついて 石自体が燃えている事に気が付きます。

不思議に思ってその 白っぽい石をよく 調べてみると 石の中まで真っ赤で

全体に火が回っている事に気が付きます。

まるで石炭のようですが 火力は 石炭の倍ほどもあるようです。

しかも 石炭の様に匂いも出なければ 煙も出ません。

 

此処で 眼が覚めてしまいますが 続きを観たいと 念じて再び 眠りに落ちると

運よく続きが観られました。

(こんな事はよくある事で 以前にもずっと前の夢の続きだなと気が付いた

事が 何回も有りました)

 

これはきっと金になると ピンときた俺は 朝になるのを待って、いつまで経っても

消えない石は 土をかけて そのままにすると

手頃な石をひとつ 抱えると苦労して持ち帰った。

持ち帰った石を中古の暖炉に入れて 火をつけると猛烈な熱を発して鉄製の暖炉も

溶けだしてしまいそうだ。

水をかけても 水蒸気が出るだけで消えない火も 酸素を遮断すると

難なく消せる事もわかった。

こうしてみると扱いやすくなった 原子力のようなものだが、放射能も発生しないので

安全かつ「取り扱い注意」も要らない正に夢の「火力燃料」だ。

石炭、石油 いや、ウラン燃料にも勝るとも劣らない金の卵だ!

こう確信した俺は あの土地の所有者を探すと国の持ち物だと分かった。

それからの俺はすばやかった、先ず国からあの広大な土地の発掘権を買い取った。

砂利を採取すると言う事で許可は簡単にかつ安く手に入れられた。

この石の売り込み先は沢山ある 先ず水蒸気で動かすタービンを使用した「火力発電所」

タービンでプロペラの「飛行機」スクリューの「船」「エレベータ」「車」「蒸気機関車」

もちろん軍事用の「戦車」「ヘリコプター」「軍艦」「潜水艦」数えればキリがない。

只、空気が無い宇宙では使えない それも石を砕いて酸素を練り込む「固形燃料」にすれば

酸素を必要としない 海の中でも宇宙でも使えそうだ。

こうして売り込みに成功した俺は 本格的に発掘してどんどん世界に輸出していった。

それまで 石炭を使用して暖房に使い 冬にはスモッグで苦しんでいた中国などからも感謝され

採掘も 地下から掘り出すのではなく、「露天堀り」で簡単に掘り出せるので

大量に安く迅速に掘り出せた。

埋蔵量も調べてみると地下何千万キロメートルも埋まっている事が分かり

数千年間世界中で使っても使い切れない事が分かった。

こうして今や 石炭や、石油、ウラン燃料にとってかわった「石」は

俺に巨万の富を与え、目出度し 目出度しで 終わり、ここで長い夢から眼が覚めた。

 

こうして至極の 幸福感と満足感をもって目覚めた 俺は三度び夢の続きを観ようと

眼を閉じた。

ただ 今度は 破産した俺になっていない事を ねがいつつ・・・。