ナンバー 300 蛍 来い | 堀切光男のエッセイ畑

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主にエッセイ。

六月二十四日 和歌山の故郷から「そろそろ  蛍が舞い始めた」

との 便りがあった。

一時期 農薬のせいで 餌のカワニナがいなくなり蛍も

見られなくなっていたが、休耕田が増えた結果、

最近は少しづつ蛍 も増えてきたそうだ。

 

虫かごにつゆ草を入れて置くと三、四日は生きている

三日で百匹程 捕ると 本当に本が読めた。 六十年も前の話です。

 

「ちょうちんの灯りほのかな 蛍かな」  (小生九十九作目)

 

下 提灯花。 子供が蛍を入れて遊んだことから ホタルブクロともいう。

下 近所にあるホタル販売店。 

 最近は田舎に蛍を見に行くのではなく買って楽しめるようだ。

 

 

田舎の夏は 蚊帳を吊って縁側の戸を開け放って寝る

すると真っ暗な部屋にホタルが飛んで来る事がある。

この様なホタルは「戦死した 長兄が 帰って来た」と聞かされていたので、

けっして捕まえる事はなかった。

 

 

「蛍の 光  窓の 雪  文読む 月日・・・・」

かすかな 明かりで 文を読んだらしい。

春と秋は 月の光で 読んだのだろうか?

 

「ホタル 火」という 言葉が有りますが元々は

囲炉裏などの 炭火が 燃え尽きそうに成り、かすかに赤くなったり

消えそうになったりするさまだそうです。

ガスコンロに「ホタル火」とあったら 「トロ火」より弱いという事らしい。

 

炭といえば和歌山は 備長炭の産地。 紀伊田辺の備中屋長左衛門が売り出した。

炭は ウバメガシが最高とされ、油やガス、煙等も少ないのでウナギ等に雑味が付かないと

重宝されている。

 

一方 椿の木の炭は一番火力が強く 刀鍛冶用に取引されるとか。

7 ~80年前に炭を焼いていた田舎の隣の親父は月に4万円(当時)も売ったのが忘れられないらしい。

 

下 ウバメガシ の垣根

下 椿の木は 20年以上育ったものを炭に焼いていた。