ナンバー 177 我が家の猫 その3 | 堀切光男のエッセイ畑

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主にエッセイ。

 

平成二十八年十二月七日   愛 猫 「スミ」の火葬が無事に済みました。

 

 

その夜 在りし日の 愛 猫を忍んで。

 

谷村新司さんのラジオ番組にシナリオを応募して採用されました。

その賞品がこのソーサとスプーン。

送られてきた箱を開けるとスミが「 これは俺のもの」と、ガバッと覆いかぶさって確保した。

仕方ないので谷村さんのサイン入りお皿はスミさんのエサ皿になりました。

谷村さんすみません。

 

そんな思い出をたどりながら 熱燗を チビリ りビリ。

 

 

毎晩 私の 晩酌のつまみをねだっていたスミのために一番好きだった

真鯛の鍋をおごって、スミのお葬式としました。

 

 

十二月七日火葬の当日

 

午後四時に予約を済ませていた斎場は静かな環境の中に有りました。

かといって寂しい所では無く、公園が隣接していました。

 

実は今回とても不思議な体験をしました。

スミが食欲を失くして、見る見る痩せて行っていた頃の話ですが、倒れたのが十一月三十日。

その 二日前まではまだ歩いたり椅子に飛び上る事も出来ました。

その様子は「その2」に載せて有ります。

三日前の 十一月二十七日は日曜日だったので、家族三人で近くの紅葉を見に

車で出かけました.。

二十分も走った頃、川沿いにイチョウが色づいていたので、土手の道に乗り入れました。

左折して直ぐにお稲荷さんの祠が有り、その下に黒猫が佇んでじっとこちらを見ていました・

「あっ、家の猫にそっくり」皆、声をそろえた程 スミに似ていました。

まあ、黒猫は皆同じで、それはよくある事、気にもしないで 進むと綺麗なイチョウの木が有り

道端に駐車しました。 その横は何か大きな施設でしたが、

気にも留めず紅葉した写真を撮りました。 それが次の写真です。

土手の下の木を撮りました。撮影日時を入れておけば良かったかも知れませんが

今は写真の日時など 誤魔化せるせるので、余り意味は無い。

信じてもらう他はないのですが、次の体験談は本当の話です。

 

土手の写真を撮ってから、三日後にスミが倒れ その二日後に亡くなりました。

その夜に火葬して貰える施設をネットで探したら何と 五日前に車を止めたその場所が

市営のペット火葬の施設の真ん前。 本当に入口の門から三メートルも離れていなかった。

ネットに掲載された地図を見て唖然としました。

「虫が知らせる」とか、あまり信じないのですが、この偶然の一致には正直、驚きました。

 

翌日その施設に

 予約を入れると五日後しか取れないと解り正直迷いました。

私営の葬儀社は火葬車を派遣して翌日にも火葬して貰えるようです。

ただ、費用は三倍程になりますが。

 

偶然かも知れませんが五日前の事が有りましたので スミの意志かも知れないと思い

その 越谷市営の斎場にお世話になる事にしました。

ただ、秋口とはいえど五日後です。

ドライアイスや保冷剤を沢山用意しました。

 

五日後の当日です。

当日 火葬される 五分前です。首輪や プラスチックやビニール製のものは

外されます。 生花と生前の好物だったペットフードを納棺します。

 

上に 並ぶ紙製のお棺も有りますが、六千円以上。

直ぐに燃やしてしまうには 余りにも高価。スミには悪いが段ボール箱で

我慢して貰いました。

火葬代は越谷市民である事を証明して(免許証等で)八千円で済みました。

この後の骨壺代を含め総額一万四千八百円かかりました。

 

待合室はこじんまりの六畳程、でも祭壇も用意されておりお線香を焚きます。

 

 

骨壺も沢山あり 一番小さく 安いものは二千二百円のハムスター用でした。

 

火葬室内は撮影禁止なので撮れませんでした。

窯はやはり小さめですが六十キロまでの大型犬にも対応出来るそうです。

ストレッチャーというのかどうかは解りませんが、人間用よりずっと低い位置に在ります。

お棺の段ボール箱がその上を移動して窯の中に入ると直ぐに扉が閉じて

ボッと火がついたのが、解りました。

火葬室には我々三人の他は係りの男性だけ、仏様が人間ならお坊さんが読経している

はず、全員が合掌して、直ぐに隣の待合室で待機。

四十分程と伺っていたのですが三十分で再び火葬室に呼ばれました。

 

(話が それますがお坊さんの出張を三万円程で頼める会社があるそうです。

もちろん本物のお坊さんで、人間であれペットであれ、お布施が三万円です。

「ドライブスルーお葬式」というのも本当に有り、喪主は車から降りる事も無く、

テープのお経を聞いて 十分で終わるそうです。

まあ、人それどれ事情は有り、葬儀をやらないよりはドライブスルーでも

やったほうが良しと言う事でしょうか?

お葬式すらあげないで火葬だけを済ませ、お骨を宅配便で散骨の葬儀社に

送るだけと言う事例も多いそうです、.これはペットの話ではなく人間様の話です)

 

話を 戻して、   呼ばれて 再び火葬室に入ると

ステンレス製の台の上にはもう綺麗に焼かれた遺骨が,頭の部分,その他と

分けられていました。

その 総量を見て骨壺を決めます。 隣の売店に移動。

猫の平均的な大きさなので、ピンクの四寸の壷と箱のセット、六千八百円を

選びました。

再び火葬室に戻ると後は人間の仏様と同じで、喉仏の説明、二人が箸で

一つの遺骨を挟み、骨壺に入れる等 変わりは有りませんでした。

その際、足のお骨を説明しながら「この猫は足長でスタイルは抜群です」と

嘘かホントか遺族の喜びそうな事を言うのは、葬儀屋さんのプロだなと感じました。

 

 

 

ペット火葬場のモニュメント「天 へ」と書かれています。

火葬が終わりホッとしたと言うのが正直な所ですが、喪失感というか、

虚脱感というか、ふとした時に思い出しちゃうんですよね。

これが、ペットレス病症群なのでしょうか。

 

スミちゃんへ

十九年という長い間 私たち家族の一員でいてくれて ありがう。

 

永遠にあなたの事は忘れません。

どうか 安らかにお眠り下さい。

 

 

合掌。