ナンバー27 SF的 小話「X 博士の 謎」 | 堀切光男のエッセイ畑

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S F 的 小話 「X 博士の謎」 ネットマガジンに掲載 二千年六月



 

過疎化 激しい 小さな村に、オレのラーメン屋は ポツンとあった。

 

隣に 研究所が建ち、X 博士が独りで 越してきた。

 

無類の麺好きだという X 博士は、1日 一回は必ず顔を 見せた。

 

一年が過ぎた頃、来店が 一日二回になり、その内 朝と夜も加わって

 

一日四回に。

 

そして、とうとう、 十時と 三時にも来るようになり、

 

一日に 六回 もラーメンを食べに来るようになった。

 

こうなると さすがにオレも薄気味悪くなったのだが、博士が密かに

 

研究している事に 思い当たって、そしらぬ顔を 決め込んだ。



 

そして今、 オレは十人のX 博士がカウンター越しに、全く同じ表情で

 

ジ トーと見守る中、

 

十人 分のラーメンを 作っているのである。

 

( 了 )