ブルネッロ・ディ・モンタルチーノのパイオニア的存在として名高い、1970年創業の「テヌータ・カパルツォ」。
今回はそのフラッグシップである“ラ・カーサ”の1986年VTをいただきました。
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【テヌータ・カパルツォとは?/サイトより引用】
1859年創業で、単一畑でのブルネッロ・ディ・モンタルチーノにいち早く取り組んだ造り手としても有名。同社はトスカーナ州のマレンマ、キャンティ・クラッシコ、そしてモンタルチーノにそれぞれワイナリーを所有している。カパルツォは、シエナの南、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産エリアに位置する。敷地は200haあり、ブドウ畑が90ha、オリーヴ畑が4haでワインの他、グラッパ、オリーブオイルも生産している。
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■ヴィンテージ/1986年
■種類/赤
■タイプ/フルボディ
■生産国/イタリア
■生産地/トスカーナ州、シエナ、モンタルチーノ
■生産者/テヌータ・カパルツォ
■原産地名称/D.O.C.G.ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
■セパージュ/サンジョヴェーゼ・グロッソ(100%)
■ALC/13.5%
色調は落ち着きのあるエッジ部分がオレンジがかった濃いダークチェリーレッド。粘性は中庸。
香りはブルーベリー、ブラックベリー、カシス、干しプラムの果実香と牡丹、バラ、スミレ、シダや甘草、シナモン、カカオ、コーヒーの芳香、樽由来のヴァニラ香等がしっかりと感じられます。
味わいは滑らかで柔らかい果実味と伸びのあるしなやかな酸味が高次元でバランス良く調和した上品で優雅さが感じられるテイストから、ビロードのようなとてもスムースなタンニンが口中いっぱいに広がり、余韻に向けてもそれら複雑性のある奥深いフレーヴァーが長く持続。
漫画「神の雫」の中で1985年VTが紹介され、あの遠峰先生に『このワインはラファエロの名画「ガラテアの勝利」、その胸のすくような勝利の余韻、勝利の甘いキスだ』と表現、自らが「十二使徒」を選ぶ日が来るとしたら必ずやその中の一本とするだろうと言わしめたVINO ROSSO。
昨年いただいた2008年VTも素晴らしい出来でしたが、今回いただいた1986年VTは硬さや角も取れたどこまでも優しく、どこまでも柔らかい究極とも思える舌触りと喉越し、喉元過ぎれば五臓六腑の細部まで染み込むような緻密な味わい。まさに至高の一本と言って間違いない逸品でした。
☆ HP 90pt ☆