カリフォルニアが誇るナパ・ヴァレー産カベルネ・ソーヴィニヨンの中でも、際立つ産地特性を有する山岳地帯の中で、4大マウンテンと総称される内のひとつ、マウント・ヴィーダー地区。今回は、俗に「山カベ」と呼ばれ、親しまれている区画で収穫された葡萄を使用して造り上げられた、その産地の象徴的な造り手である“ザ・ヘス・コレクション”のワインをいただきました。
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【ザ・ヘス・コレクションとは?/サイトより引用】
起源は1876年。ドイツ出身の3家族による開墾に遡る。やがて所有権はクリスチャン・ブラザーズ社を経てスイス出身のドナルド・へス氏のもとへ。元来のヘス・ファミリーは、スイスでビール醸造やホテル経営に携わる一家であったが、ドナルドがナパ・ヴァレーを訪れた際にそのワインに感銘を受け、新天地に夢を求め当地へと移住する。現ヘス・コレクションのワイナリーはまるで美術館のような趣き。氏が蒐集した数々のモダン・アートが展示される。
標高240~300m程に広がるマウント・ヴィーダーの自社畑はおよそ26ha。そこからの産出のみならず、より求め易いワインの生産にも余念がない。ナパから200km以上離れたモントレー群サリナス・ヴァレーにも自社畑を構え、そこからのワインは、ヘス・セレクトとしてリリースされる。
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■ヴィンテージ/2012年
■種類/赤
■タイプ/フルボディ
■生産国/アメリカ
■生産地/カリフォルニア州、ナパ・ヴァレー、マウント・ヴィーダー
■生産者/ザ・ヘス・コレクション
■原産地名称/A.V.A.マウント・ヴィーダー
■セパージュ/カベルネ・ソーヴィニヨン(80%)、マルベック(20%)
■ALC/14.6%
色調は光沢のある落ち着いた色合いの黒みを帯びた濃いガーネット。粘性は豊かで、成熟度の高さがうかがえます。
香りは芳醇で、ブラックベリー、ブラックチェリー、カシスの今ポートされた果実香と牡丹、スミレ、メントール、針葉樹、杉や黒胡椒、甘草、カカオ、樽由来のロースト、ヴァニラ香等、複雑な芳香が感じられます。
味わいは丸みのある柔らかで濃厚な果実味としなやかでエレガントな酸味に、しっかりとした力強さを持ちながらも口当たりはどこまでもシルキーなタンニンが溶け込み、余韻に向けても奥行きと幅の広がりを感じるリッチなフレーヴァーが長く持続。
まさに「柔と剛の奥深く壮大なハーモーニー」。アタックからフィニッシュまで、舌触り滑らかで凝縮した果実の旨み満載の、屈強ながらも優雅な味わいを堪能できる至高の一本。
ちなみに、あるサイトに「オーパス・ワンを買うつもりならへス・コレを探しな」といった文言を見つけた時がありまして、その時は「ふ~ん」って感じだったんですが…つい最近、幸運にもオーパスとこのヘス(違うVT)のブラインドテイスティングをする機会に恵まれ、比較してみて衝撃!「どっちがどっちかわからん(汗)…はっきり言って、全く遜色なし」でしたよ(笑)。(@_@。
☆ 90 pt ☆