東京宝塚劇場の目の前、シャンテの地下2階の奥にある「柿安 三尺三寸箸 Nouvelle 日比谷店」
ここはもう観劇するときにちょくちょく行くのよ、私達!<お馴染み~
綺麗なシャンデリアが輝いて、まさに奥様御用達のフロアが豪華よね!
いつもヘルシーでお野菜からデザートまで美味しいけど、フェアの時はまたいろいろメインが楽しめる!
で、今回の「鹿児島うまかもんフェア」の最終日を飾る華やかなイベントとしてのトークショーに行って参りました~♪
紫吹淳さんと柿安さんの美食のコラボの第二弾。
(前回のアラスカ・シーフードフェアももちろん行きましたが、これがまた圧巻のスモークサーモンの大タワーや海老のカクテルやら蟹やら絶品料理に悶絶しました!アラスカ美味しい恐るべし!)
美しくて楽しいリカさんのほんわかお喋りと美しいお姿を堪能して、さらには健康に良い柿安さんの豪華料理を食べ放題と来たらこれは絶対行かなくちゃですよ。<毎回食べ過ぎ注意ですよ
で、今回の注目の食材は…鹿児島うまかもん!ってことで黒をキーワードにした鹿児島県を代表する黒牛・黒豚・黒酢に黒砂糖に黒ごま…さらには海の幸で天然クロマグロに黒い筋の入ったキビナゴやらブリやら生海老やらもう大変!
それを柿安日比谷店料理長さんが腕をふるってくださるレシピがまたスゴイ~♪
奥様これはむしろお勉強、日頃のマンネリレシピを脱却するために食べる食べる~♪
<必要経費よね
ってことで、どんなに私が食べたかは置いといて(^_^;)
楽しいトークの模様を徒然防備録としてちょこっと。
- - - -
素敵なフロアの入り口に着くと、なんと豪華なリカさんのお衣装が3点も飾られて私達をお出迎えしてくれてる!
これは去年の年末、ホテルニューオータニで行われたカウントダウンディナーショーで着用された豪華なドレスだそう。
ああ嬉しい!まさに31日大晦日だったこともあり、いろんな事情で参加することが出来なかった私のようなファンの為に、リカさんが素敵な衣装を見せてくださったのね!<その優しい心意気に泣けるよもう
シックでセクシーなスリットの入ったチャイナドレス、貴女は永遠のチャイナドール!
真ん中に王様と私の際に着用されたピンクの夢のような輪っかのドレスをアレンジした素敵なお姫様ドレス!
で、最後はまさに男役トップ時代を彷彿とさせるキラキラ眩しいくらいにラインストーンの輝く紺の燕尾服!
ああ行きたかった、もうどんな男が歌ったの~!(>_<)
<大晦日終夜運転なかった西○線のバカバカっ、その前に田舎に住んでる自分残念っ
想像するだけで卒倒しそうな、素敵なお衣装ありがとうございました(*^_^*)
などと妄想している間に開場、入り口でお友達と合流し、ホテルのようにコートを預かって頂いて、チケットの番号のお席に座って…
(ひぇ~、並んでる料理がすでに超豪華、目が泳ぐ~)
最初お席はステージに向かって皆が見やすいように設置してあります。
(目の前に食前酒とウーロン茶がすでに用意されていて歓迎モード)
司会の女性が登場、楽しいお喋りで場を和ませてくださりつつ、鹿児島県関係者の方のお話、料理長のメニュー説明が続いてさらにお料理への期待は高まるよ!<良い匂いしてるしてる
で、満を持していよいよ紫吹淳、リカさんのご登場~~♪
トークショーで和服、お着物って珍しい、と思ったら、鹿児島県奄美地方の特産品、泥染めの渋い大島紬だった~~!
(リカさんのブログにお写真アップありますね)
深い焦茶色、と少し薄い色の二色に染め抜かれた布はシックでモダン、ちょっと現代的でもあってお洒落リカさんにピッタリ。
帯は植物のデザイン文様が入った、白とベージュの袋帯。ゆったりと着付けて結ばれていて、貫禄十分ですよ!
すっかり渋い大人の女性、女優さんになったのね~。
「宝塚を卒業して今年で10年です」と笑う優しい笑顔。
もうそんなになるのか~としみじみするわ。
そう、リカさんは原色ももちろん似合うんだけど、ベージュのような柔らかい色もすごく似合う。
退団公演の大階段、珍しいベージュの燕尾に驚いたことが懐かしいわ。
いつだって、私達を驚かせ続ける「進化し続ける紫吹淳」のポリシーは10年経っても全く変わらないのがスゴイ。
ここで話はちょっと逸れるけど…
昨今の宝塚を観ていて、私が凄く思うのは「退団公演の芝居演目の難しさ」だったりします。(^_^;)
同時退団のジェンヌさんの場造りだったり、バトンを渡してゆくストーリーを組み込んだり、と細かく伝統素晴らしい演出を入れて作る、それは素晴らしいけれど、それ故の縛りもあるのは事実で、それを短い芝居にまで入れ込むには若干ストーリーに負担が…いや、それがまたヅカだし、それでイイ。ショーでもガッツリ、って言うう欲張りが宝塚なんですけどね。
しかし、リカさんが「小池先生の一本もの」の素晴らしい作品に拘って退団公演で演じてくれたことが、どれほど贅沢でファンが幸せだったかを、今になってまた有り難く思う私です。
本人はあんなにフワフワしているようで、その実、舞台のことしか考えてない、誰よりも鮮やかなトリックスターであり続ける決意の人、そうじゃなければこんなに好きにならなかった!ありがとう!
ショースターなのに何故一本もの?などとチラッと思った過去の自分、その浅はかさに目眩する。
卒団後の舞台で変わらぬ(進化した)男でガンガン踊ってくれているし、全部男での男役の芝居こそが本当の最後、退団公演でその「男役の真骨頂」を最高の作品で見せつけてくれたこと、心から有り難く誇りに思う。
そして小池先生にも何より感謝!
これでもかのゴシックロマン、ヴァンパイアもの、中世美騎士の甲冑にゴージャスな貴族のスワローテイル、現代はお洒落なスーツで革命の闘志と、たまらない男が不老不死で姿を変えて時代を超えて現れる~~♪
美味し過ぎたよ…ありがとうイケコ!死ぬまで心のキュリオ(飾り棚)に飾っておけるイイ男達だ!
と、こんな風に10年後もさらにどんどん好きになる不思議。
心の中にいる数々の「最高の男」と、目の前の「カッコ可愛い女」どっちも大好きだ~♪
と、心の中でマイラブレターを朗読しまくってる間にトークは黒食材の素晴らしさについてどんどん進んでます。
<奥様妄想忙しいな
(ここからは記憶だけで語りますので不確か、ご注意を)
司会「黒食材で一番、何を思い浮かべられますか?」
RIKA「やはり…ビーフ、ですね。笑、おにく、大好きで沢山頂きますし、黒豚、もビタミンたっぷりで美味しいですよね」
司会「他には…」
RIKA「他には…黒トリュフ!あ、白トリュフもスキです!」
あはは、そうそう、高級わかります。<イイゾ~~鹿児島関係ない感じにファンがドキドキする~
司会「あの紫吹さん、お料理は…」
RIKA「しません!(大キッパリ)でもやればできるんです!」
はいはい。これも解ってます。<テレビで強烈な腕前披露する前から解ってます
他に、アンチエイジングの為、黒い色を選んで摂ってっていること、以前出したダイエット本で紹介しているちょっとした間に出来るエクササイズのことなど、どんどんと話は広がり、納豆が大好きで移動中に食べる?黒酢を入れるとサラサラになって匂いも控えめになり食べやすいことや、驚くお話もあって笑いが尽きない!
そして、最後には舞台への姿勢、生きる上での大事な心持ちについてのお話に。
RIKA「私、過去を振り返るのはキライなんです、どうやったって過去は変えられない。変えられるのは未来だけ!考え込んで落ち込んでる時間に新たな一歩を踏み出せる、と思うんです、振り返っている暇もない、今日だって数時間前にはピンクのこ~んな(手を広げて)ドレス着てましたし、今はもうこんな渋い着物を着てる…柔軟性が必要、そうゆう商売ですから」と。
立ち止まらなかったからこそ今がある。
宝塚卒業して10年経って、バラエティーなんかにも出るようになるとは思っても居なかった。
マネージャーさんとぶつかったり、いろいろ悩みつつも、いつも舞台のことだけ考えて来た。
どんなに苦しい時も常に、一歩前に出ることを考えていたら、自然に活動の場は広がっていった。
「私、努力って言葉、大嫌いなんですよ、だけどさりげない努力、楽しむ努力は必要」
私も心からそう思う。
<「人生短い、嫌なことはすることない」がうちの家訓、いやでも必要なら好きでやれ、ってこと
と、私達ファンをいつでも驚かせ、楽しませる「紫吹淳」という人の凄さ。
バラエティーでは(ホント半分ではあるけれどw)いろいろと求められることもあるでしょうが、それを大らかに演じるしなやかな強さをファンは楽しんでる。
こうして気軽に一般ファンの私のようなものも参加出来る、そしてリカさんのお考えやお気持ちを感じられる、トークショーは貴重です!
和やかなお話はあっという間にお時間が来て、いよいよ5人づつのグループでの恒例のお写真タイム。
順番に案内されて、ステージのリカさんのところへ上がってハイチーズ!
で、この時に、さりげなく一言、リカさんにお声掛け出来るのも良い雰囲気。ヅカファンの穏やかさがすごくイイ。
リカさんも嬉しそうにニコニコ、ありがとうございます、とお応えになったり、会釈されたり。
柿安のスタッフさんの手際の良さも素晴らしく、フォトタイムの終わった人からバイキングに誘導しつつ、テーブルと椅子を素早く会食用に移動してセッティング、鮮やかで気持ちがいいよね!<そして美味し過ぎるよね
盛りつけの鮮やかさ、滋味溢れるお料理。
ぶ厚い黒牛ローストビーフは当然最高ですが、特に黒豚と黒酢、はちみつを使った酢豚が珍しく美味しかった!
見た目は黒ごまがびっしりと塗されていて一瞬驚いたけど、三枚肉の甘さと美味さ、香ばしさに虜になる味。
輝くお寿司コーナーには錦江湾から飛行機で直送の珍しい「キビナゴ」が生で寿司ネタに!
これは貴重、思わず握ってくれてる板さんと話し込んでしまったわ!
他にも寒ブリやかんぱち、海老、そしてクロマグロの赤身の食べ比べ、小振りのしゃりでいくらでも食べられちゃうよ。
黒豚は一枚一枚、目の前で調理してくれて、優しいお出汁で頂く趣向、これも肉の甘さがスゴ~♪
野菜は紅色の甘い大根のマリネを始め、菜の花の煮浸し、煮物も染み染みで柔らか。<これ帰ってすぐ作りたい!
サービスしてくれているスタッフさんに声を掛けると気軽にレシピを詳しく教えて貰えるのも嬉しいサービスよね。
デパ地下でいつも輝く海老マヨやら、炒め物やらもちゃんと並んでるし、もう一つの目玉、スィーツコーナーでは桜餅、(名物くず餅も)和スィーツから、苺のマカロン、シュークリーム、ムースケーキに極め付けは「苺」フレッシュそのもの!何個も食べちゃった。
これに、黒霧島の焼酎や日本酒、カリフォルニアワインの赤白、ビールなどドリンクも飲み放題。
イベントの主催者さんたちの食材提供の太っ腹を思うと目眩がするわ。<絶対この値段じゃ出来ないわ
お土産にどら焼き、財宝のお水までついて、鹿児島のパンフ観て旅したくなった~!
奥様、大満足。<そりゃそんだけ食べて飲みゃ
このあと、リカさんの愛用品や海外お土産の抽選会も和やか盛り上がった、誰に当たっても笑いと大拍手!余裕のあるお客様って素晴らしい。
美と健康。の基本は心の満足から。
<ああもう、これ以上お腹に入らない
また開催してくれるといいな~。(*^_^*)
地元のホールでの国府弘子さんのトリオがいろんなアーチストをゲストで招いてコラボする。
超豪華な(ご本人もそう言ってるw)素晴らしい時間です。
さてさて今年のゲストアーチストは…
ポップスバイオリンの金髪の王子様(と言ってもそろそろ中堅?)バイオリニストのNAOTOさん。
バンドネオン奏者のこっちは本物24歳の若い王子様 三浦一馬さん。
懐かしくもまったく変わらぬ若さの大御所、歌手の庄野真代さん。
セットリストは完全ではないけどどこかに上がるかな?
ってことで防備録のみですが楽しかったことを書いておこう!
始まりは弘子さんのクリスマスソングのピアノソロメドレーから始まり始まり~♪
弘子さん、衣装はホワイトのニットミニのワンピースです。<お膝が!足細!
ブーツがスパンコールでオシャレだよね
ベースの八代さんと、ドラムスの岩瀬さんが入って、息のあった粋なクリスマス、サンタ帽子がソロってる。
ここでご挨拶と、来年1月に出る弘子さんのピアノソロCD「ピアノ一丁!」についてのMC。
面白いタイトルだわ~!ソロで改めて表現する世界が相当楽しかった模様です。<発売楽しみだ
ってことで、CDの最初のイントロダクション、テーマソング?の短い一曲をサラッと弾いてくれたよ!
そこで、最初のゲスト、NAOTOさん登場。
いきなりその金髪、とさかヘアについて突っ込む突っ込む!
<そこが弘子さんの不思議な何を聞いても憎めないお人柄、楽しいんだよね~♪
どうやら芸大時代、すでにスタジオミュージシャンの仕事もしていたので、明るい茶色に染めようと美容室に行ったところ、美容師さんが時間を間違えてブリーチ、真っ白金髪になってたそうな。
無料で染め直してくれることになってたけど、仕事の時間なのでそのまま現場に行ったらすぐに先輩ミュージシャンに覚えて貰えたのでそれ以来そのまんまなんだって。(^_^;)
で、曲はチャルダッシュで超技巧噛ましてのスタート超カッコイイわ。
弘子さんのリクエストだったみたいですが。
「この曲は普通はアンコールで、僕こんなにまだまだ指が廻りますよ~って自慢するための曲なんですけど、登場ど頭でコレ弾くのはたぶん初めて」だって!
さすがに「のだめ」のお話は出なかったけど、今やってるNHKスタジオパークからこんにちわのテーマソングのお話、そしてファンの人は知ってるカレー食べ歩き王、カレーマイスターである一面のお話。<今年はすでに174杯目だそうな
23日に練馬文化会館でのコンサートの告知とオリジナルソング「Prismで弘子さんとデュオ。
それからトリオが入って、豪華なコラボ「a beat spring」これもNAOTOアレンジがスゴイ。
何と、ベートーベンのバイオリンソナタ5番のアレンジをジャズで激しく弾きまくる~~♪
<ここで休憩15分>
後半は満を持しての庄野真代さんの登場。真っ赤なロングドレスが華やか。
テレビでの印象とは全然違う、美しいし派手だし、ステージっていいなぁ。
(弘子さんも衣装変えて襟元にファー付きのブラックのやはりミニワンピ、ブーツのキラキラ度もさらにアップ)
二人のガチンコデュオは、じっくり大人のムードだよ。
弘子さんの念願で(国音時代にずっと聞いてた曲だとか)真代さんの代表曲「アデュー」を。
真代さん24歳の頃の作詞作曲だそうだけど、随分大人でスゴイなと改めて感動。
<昔の24歳って大人だ
アレンジに力が入りまくってるのがわかる、特にラストはピアノがバンバン出張って来て、迫力があった。<スキなのねこの曲
原曲には入っていないパーカスですが、岩瀬さんがカホンを熱演してこれもすっごく感動した。
本当に多彩な音色、カホンってこういう楽器だったんだと発見するような演奏だよ。
真代さんのアルバムで若いラテン奏者と共演した一枚から「マスカレード」を。
24歳の(小松亮太さんのお弟子さん)三浦一馬くんを迎えて豪華に。
これも出会いの妙というか、世代を超えたコラボ。←楽しいよ
真代さんが下北沢でやっているライブハウスの話になって、そこに弘子さんを招いたことからのご縁だそうで、小さな箱での演奏、贅沢だわ~♪
<私もそのお店行ったことあるよ、音倉ってライブハウスお食事も美味しくて素敵なお店です
三浦さんをフューチャーした曲は弘子さんのオリジで「シャングリラ」
バンドネオンの切ない響きに胸熱だ。
ここで、NAOTOさんを呼び戻し、バイオリンとバンドネオンとピアノ…とくればピアソラでしょ、ってことで、待望の「リベルタンゴ」をたっぷりと。
<コレこれよ、これが聞きたかったのよ!
あ~~、チケ代もととった、圧巻の演奏。もっとやって!ブエノスもやって!ああ~~~(T_T)
<あっという間に終わっちゃったがな
と、ここからはトークコーナー。
世代間のジェネレーションギャップのお話から…
飛んでイスタンブール、ザ・ベストテンをリアルで知っているとか、生まれてなかった、とか
真代さんはジュリーの追っかけだったとか、もう大爆笑。
<歌手になりたいと思うきっかけだったらしい
あ、弘子さんの初恋アイドルは「草刈正雄」さんだそうです。
<日本女性の55歳のほとんどみんながそうです
で、これも待ってました!の「飛んでイスタンブール」をラテンバージョンで。
ラストは弘子オリジの「スターランド」を、これも贅沢に全員で。
曲の世界観を理解した上で、真代さんがソングライターらしく、即興で作詞して来てくれて。
何と歌詞付きのスターランドでした。
地球、命、いろんなものを見つめる壮大な歌詞が良かった~。
アンコールは何と、真代さんにカーペンターズを歌って欲しかったという弘子さんの企みで「カーペンターズメドレー」
Top Of The Worldと、Yesterday Once Moreで嬉しい嬉しい。
<会場大合唱
で、恒例のカテコのご挨拶と写真オッケーな記念写真大会。
これは後日、弘子さんのブログに上がるんだよね。
今年も楽しかった~。 来年も行くぞ!
久しぶりに新派公演を観て来ました。
若くして世を去った十八世中村勘三郎の三回忌。
そしてその先代、じじんちゃま十七世勘三郎の二七回忌。
歌舞伎座では先月、追善公演が行われていましたが、こちらの新派は先代の長女、波野久里子さんがいらっしゃることから、真の一族集合の追善となるわけで、勘九郎七之助にとっては初めての新派、伯母との共演となる記念すべき公演ですよ!
ロビーではこの二人の大きな写真に手形ブロンズ像にお花が備えられた祭壇があり、お客も手を合わせることが出来て嬉しい。
二人の新派への過去出演作、(今回の演目です!)のポスターが貼られ、食堂では「勘三郎好み」が詰め込まれた(カツサンドお蕎麦にわらび餅など若干脈絡無いのがイイ)お弁当が供されて、追善のムードが温かいわ。
十七世勘三郎の娘・久里子さんの可愛がりようは有名な語り草になっているほどの超溺愛だったわけで。
その久里子さんを思う心が、新派を愛する、応援する形になって中村屋に流れているのね。
演目、1つ目は先代水谷八重子の名作花柳十選の中の「鶴八鶴次郎」を、フレッシュコンビの勘九郎と七之助で。
いかにも新派らしい、しっとりとしていて切なくて…な大正時代の男と女の人情劇に体当たりで挑戦する兄弟がとっても良かった。
特に、最初の初々しい三味線と謡い(新内)で共演する若い二人の恋の鞘当て、と言うかもどかしいLOVEがいいよね~♪
<七之助の気の強さが出る、おきゃんな女の子だ最高!
その鶴八(七之助)は、今の世で言うダメンズ?の鶴次郎(勘九郎)を愛したり愛想尽かしたりで、女として芸人として、成長というか熟してゆく様を魅せる…とまではまだ行かないにしろ、揺れる女心の儚さを、きちんと出しててすごく良かった。
特に声、すごく安定してる!
<玉三郎が最近、七之助仕込んでくれてるのがありがたいよ!正月共演も控えて、これは先が楽しみっ!
勘九郎は江戸っ子気の短けぇべらんめぇ!な、芸人、そして「男」の意地の張り通しを熱演していて小気味よい。
どんな役でも嫌味にならない、なんとも言えない包容力?のようなものが底にあるのは持って生まれた財産だよねぇ。
まさにお坊ちゃんを武器にして、まっつぐw看板役者に育っておくれ。
と、ここで余談。
休憩時間にロビーの椅子で、隣に、あまり歌舞伎などをご覧になったことがなさそうなご夫婦(ちょい若40代ってとこか)の後になり、会話が漏れ聞こえたわけですがw
「あんまりにパパそっくりで驚いちゃう、あれじゃモノ○○だよねぇ…自分が無いよ」って。
ちょっと!何言ってんの!<とその奥様に言いたいのを我慢爆
まさに型を作って、からの型破り。
追善公演の何たるかを解って言ってんですかアンタ!
全国津津浦々からバス仕立てて団体でやってくる、中村屋ファンのおじいちゃまおばあちゃま方に、パパそっくりに見せて安心して貰うのが1番の今の仕事。
「ああ、勘三郎そっくり!」そう言わせて、泣かせて、それで良し、じゃないのもう。
良くやった勘九郎、私も唸ったわ、あまりに瓜二つ「勘三郎ならこう演じたはず」ってぇとこを魅せてくれたんだね。
ある意味、その歌舞伎をあまりご存じないであろう方達も知っている(似てる似てないと言わせる事が出来る)「十八世中村勘三郎」の偉業に頭が下がる思いがしました。
<それそのことが凄いこと
私自身は小学生の頃に、先々代の勘三郎の本当に最後の数年の円熟期を、祖母に連れられて見ていたし、同時期に三越劇場(これは父の仕事関連でチケットがいつもあった)を母や祖母に連れられて良く新派で観ていたわけです。
<ま、日本橋三越のお食事とアイスクリームが楽しみで、で(^_^;)
だから(遠い遠い記憶で申し訳ないけれど)先代と先々代の勘三郎が似ているとは全然思わないんですよ。
世代があまりに違い過ぎて比べられないし、それくらい先々代の最後は子供心にも大迫力凄かったってことで。
だからこそ、十八世の早世が惜しくて切ない。本当に勿体ない。七十代後半の円熟が観たかった(T_T)
故人縁の役者ってことで、なんとあの柄本明さんもご出演。
二人の間に挟まれて、右往左往の面白さ!ラストのしっとりとした余韻を残す居酒屋のシーンは圧巻の演技力で泣かせるよヲイ。
<ああ日本人で良かった、日本人の「情」ってもんを見せつける新派恐るべし
ここで余談2
大向こうさんから、もちろん声が掛かるんだけど…
なんと、柄本さんには「えもとっ…」とちょっとだけ「とっ…」を優しく…いいわコレ。(^_^;)
あ、屋号で言えば「乾電池っ」でもイイんじゃないかと思う私は下北アングラ世代だ爆!
あの30年前、まさか柄本さんが新派に出るようになるなんて想像も出来なかった!
<長く生きてると良いもん観られる
休憩挟んで二演目目は、これは先々代が女形、で出演された「京舞」
ノンフィクションもの?実際の井上流の舞の世界を築き上げた井上八千代の物語り。
これを現世水谷八重子さんが、まさしく大熱演!百寿の祝い舞のシーンは圧巻の一言です。
厳しい厳しい舞いのお師匠さんである八十代から百歳の大往生まで、憎まれ役だけじゃなく、人としてのチャーミングもしみじみ演じていて凄いわ。
それに尽くす弟子、後の井上流を継ぐ娘に波野久里子さん。
<甥の勘九郎と夫婦役ってもの舞台の楽しみ
十五歳の幼い娘から、壮年の舞までこれも女の一生を巧みに演じて、そりゃもう凄い。
ああ勘三郎の娘だ、似ているといえば勘九郎よりこっちが似てるんですよ!
<顔も居住まいも、世話物の時の何とも言えない間も本当に似てる
新派の団員さんたちの美しい京舞の世界を体現する演技も本物だよねぇ。
鮮やかで、本当に歌舞伎と劇の間をゆく新派ならではのお楽しみ。
拍子木を鳴らす「手打ち花づくし」祝い事のシーンも見事だった。
こちらには、先々代と縁の近藤正臣さんがご出演、いぶし銀の演技で水谷先生とイイ味だしてる~♪
この演目の途中で、追善口上。
日替わりで豪華なトークゲストが来るのもこの公演の大きな目玉。
この日はラサール石井さんが登場で、勘三郎さんのどんな人とも(上下なにもない)平等に、の付き合いをするお人柄を中心にお喋り。
「(誰もが)自分だけが親友だと思っていた」と話して笑いを誘う。
そして、その後では、長い付き合いだと思われる柄本明が、(長いよ早く終われ…)の目配せでまた笑わせて…w
一言づつの出演者全員の追悼の辞もとってもしみじみ。良いご供養になるわ。
中村屋のもう一つの流れ、とも言える、深いご縁の新派。
また観る機会が楽しみです。
皆様もどうぞ、25日まで。
(三階席でもよく見える&超リーズナブルに観られるのも演舞場の良さだ!)