永冬生活…露見 | 腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

光と闇は表裏一体。
2017年末に 脳梗塞で倒れ 糖尿病も併発、軽い右側麻痺、言葉がたどたどしい。
LDH系、特に三代目JSB、特に登坂広臣(臣ちゃ)好き♡♡♡
斎藤工(工ちゃん)好き♡♡♡
《いいね》は生存確認、内容に関わらずしてます。
(記事に無関係、無神経な※ 無言削除)

この弁護士さんなら信用出来ると思った。

「解りました。僕これから、少し出掛けなければなりませんが、それが終わってからなら。僕の事務所をお教えしますので、そちらまで来ていただけますか?」

という訳で、なんとかその弁護士さんにお願いすることになった。

(※前回の弁護士との区別の為、この弁護士さんは若弁護士と呼ばせていただきます)

約束の時間。

若弁護士の事務所に行くと、そこはとても立派で清潔感のある事務所だった。
まるでドラマで出てくる、少し高級感のある、あれと同じだった。

この若弁護士も個人でやっているのではなく、何人かが共同でやっているようだった。

話しをするのはダーリン一人で行った。
(若弁護士の指示)

ダーリンの借金は全部で12社だった。

本当はもう1社あった。
そこは義姉に頼まれてダーリン名義で借りたのだが、審査が厳しい所で、ダーリンの叔父(義母の弟)に保証人になって貰っていた。

本人が自己破産なり、債務整理なりをすると、その借金は保証人が支払わねばならない。
だからその分は、ダーリンのものとはカウントされないのだ。

そのことについては、義姉から叔父さんに説明してもらうことにした。
元々は義姉の借金だったのだから。

叔父さんに確かめたわけではないので、実際、チャンとした事実を説明したかどうかは解らないが。

12社のうち、ダーリンが直接借りた覚えがない消費者金融が2社あった。


彼は多額の借金をなんとかしたい、と思っていた。
それでつい【おまとめローン】なるものに飛びついた。

それはもちろん、銀行などの、まともな筋のものではなかった。

しかしダーリンは焦っていた。
冷静な判断力に欠けていた。

アチコチに散らばっている借金を一本化すると、月々の返済額はグッと楽になる…
そんな歌い文句を、そして、実際に連絡して直接受けた説明を、いとも簡単に信じてしまった。

その先に待ち受ける黒い闇に気付きもせずに…。

その業者が言うには、まず手数料として、いくらだかを振り込んで欲しいと。
その時点で怪しいと思うのだが、ここでも何の疑問も持たずに突き進んでしまった。

手数料を振り込む、と言っても、そんなお金はありゃしない。
いったいどうしたか。

相手の業者が、その分を上乗せしておまとめにしてくれる、と言ったのだ。
先に振り込め、と言ったのに上乗せしてくれると。

そんな嬉しいことを言われたら、飛び付かないわけがなく。

業者の言いなりに行動した結果、おまとめどころか、身に覚えのない【ショッピング】(約50万円)の新たな借金が増えただけだった。
しかも本人は、全くそのことに気付いていなかった。

そう、全く。

借金の明細表の中に、【ショッピング】という項目のものがあるのに気付いたのは、私だった。

《チョッとッ!!このショッピングって何っ!?何買ったのっ!?》

私にはこんな高額の物を買って貰った覚えは全くなかった。

((まさかあの女にっ!?))

「きゃーッ♪ダーちゃんありがとッ♪あたしぃ、これ欲しかったのぉーッ♪」

私の頭の中には、キャピキャピと喜ぶあの女の姿がよぎる。

つい詰問口調になる。

『何言ってんだっ!!なぁーんも買ってないってっ!!』

《うそ言うなやっ!!じゃあこれは何なのさっ!!》

『はぁっ!?んなもん知るかっ!!』

しばし押し問答の末、私はハッとした。

《チョッとっ。そぉいえば…なんか、おまとめかなんかのやつで騙されたとかなんとか言ってたよねっ!?》

『ぁんっ!?あっ、あぁ…。だけどあれは、そのあと結局何も連絡なかったし…。お金も振り込まれなかったし…。取られたわけでもないし…。別に何も…。』

そうだ、これだっ。
本人は全く自覚がなかったが、その【そ話し】は進んでいたのだ。

そしてチャンと彼の元へ戻って来ていたのだ。
借金として。

それにしても。
いくら業者の言いなりとはいえ、ショッピングという項目で借金が増えたということは、なんらかの書類にサインなりなんなりをしたはず。

ところがいくら問いただしても、知らぬ存ぜぬの一点張りだった。

ダーリン身に覚えがあった筈だ。
ただそれを認めるということは、自分が間抜けにも【騙された】という事実を認めなければならない。

彼にとってそれは【死】にも等しい屈辱だったのかもしれない。

いや、待てよ。
もしかしたら本当に何もしていないのか?
本人の承諾なしに借金を増やすことなど、奴ら業界の人間にとっちゃ朝飯前なのか?
本人が覚えていない?のだから、真相は解らないのだが。

ともかく。
そんないきさつで知らぬ間に増えていた2つの借金。

そのうちの1社は金額も少なく、比較的早く返済が終わった。
なので今回、その終わった分は含まれていない。

金額、借りた期間によっては、完済後もさかのぼって過払い金の請求が出来るらしいが、その分は金額も少なく期間も短かったので、恐らく過払い金としては取り戻せないだろう、という結論に達したのだ。

若弁護士と色々相談した結果、最近新たに出来た【個人再生】という方法を選択することになった。

個人再生。

ダーリンの場合、合計100万円を自分の借りているすべての業者へ割り振り、3年で返済するというものだった。

つまり。

借金の残高が多い業者へは、多くの金額を返済。
残高が少ない業者は、返済額も少ないのだ。

月々に換算すると1ヶ月約3万円。

それを3ヶ月に1回、まとめてそれぞれの業者に振り込むのだ。