”ミネルヴァさんの扉”を開けたエマとルーカスは、ミネルヴァの正体を知る。と同時に、もはや彼からの援助は望めないものの、逃げてきた農場G・Fをはじめ、4つの高級農園に人間の世界へ通じる”道”があることを知る。そして、全員で生き残る決意を固め、次の狩りですべてを終わらせるべく準備を進めるが……。
エマは、ウィリアム・ミネルヴァが偽名で、1000年前、鬼と”約束”を結んだ一族の末裔であるジェイムズ・ラートリーであることを、彼の残した録音メッセージから知ります。
敵か味方かと、ミネルヴァの正体に疑いを懐いていましたが、うーん、そうきたかという感じです。
侮れない展開に、わくわくが止まりません。
この巻では8巻での疑問が、次々と明かされ、とりあえず満足は得られたのも束の間、またしても新たな謎と、新たな人物:ピーター・ラートリー(ラートリー家第36代当主=ミネルヴァの弟)まで登場して、バイヨン卿の猟場が作られた経緯が明かされます。
ミネルヴァさん絡みだったとはねぇ。
作りこんでますねぇ。
まずは、「七つの壁」。
確か第6巻で、その先に未来があるとか言ってたよな。
エマはムジカの言葉を思い出し、そういうことだったのかと納得してるけど、読者には、まだその理由は明かされません。
一体全体、どーゆーこと
うー、早く教えてくれ~。
そして、西の果てに建設予定の試験農園。
限りなくアヤシイ実験が行われているようです。
実は、ここに「22194」が……。
やっぱりねー。
良し良しですわ。
そして、そして、またまた出ました、Gで始まる農園、G・R(グッドウィル・リッジ)。
ここにも、”道”があるらしい。
進むときには、一気に進むのね。
ルーカスの予測していた日より早く音楽が鳴り響き、鬼たちの狩りが始まります。
鬼たちは、バイヨン卿から、上級貴族でも食べられない特上の人間:エマと”成人”:ルーカスがいることを知らされ、気合入りまくりです。
どうやら”成人(オトナ)”も貴重らしいです。
それに、ルーカスも高級農園:G・B出身だしね。
そりゃあ、いやがうえにも、戦意も高まろうというものです。
”レウウィス大公”、”バイヨン卿”、”ノウス&ノウマ”、”ルーチェ”との生死を賭けた闘いの始まりです。
対する子どもたちはというと、<自由になるのが一日早まった!>と、これまたポジティブに勝つ気満々。
かねてより準備した計画を、着実に実行していきます。
そして、エマとレウウィスの遭遇場面で、to be continued です。