ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーの四人は、一年前に、ナルニアからイギリスへ戻ってきていた。しかし、寄宿学校へ帰るため駅のベンチで列車を待っていると、突然、なにかに引っ張られたように、ナルニア国に戻ってきた。そこは、かつて彼らが暮らしたケア・パラヴェル城だった。しかし、イギリスとナルニアでは時間の進み方が違い、千三百年後のそこに当時の面影はなく、廃墟と化していた。偶然、ドワーフのトランプキンを助けたことから、正当な王位継承者であるカスピアン王子が、叔父・ミラーズに王位を奪われたことを知り……。
いつも思うのですが、ファンタジー系の物語には、ネズミキャラが登場するのって多くないですか?
『ミス・ビアンカ』をはじめ、『ペリー・ローダン』のグッキーに、『十二国記』の楽俊、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男。
そして、この『ナルニア国物語』の小さき者:リーピチープ。
おっと、大御所、ネズミーランドの主もいたね。
ミッキー&ミニー。
『トムとジェリー』ってのもいたよ~。
身近なだけに、擬人化しやすいんでしょうね。
大活躍ってわけではないけど、そこそこ目立つ役回りのリーピチープ。
特に好きでもないけど、なんか憎めないヤツなんだな。
でも、やっぱり本命は、ライオン。
アスランだ~。
一巻目では、元裏切り者のエドマンド推しでしたが、この巻では、長女:スーザン女王が好き。
道中、ルーシーが見たというアスランの存在をやんわり、でも有無を言わさず否定するスーザン。
そこにあるのは、「自己中」です。
それは、ついつい自分ファーストになってしまう「人間の弱さ」。
楽したいのは、誰だってそう。
しゃあないよ。
うんうん、解るよスーザン。
私も弱いから。
でも、彼女は、それを認め、きちんとルーシーに謝ります。
そして、そんなスーザンに、アスランがかける言葉に、彼女と一緒に勇気をもらえます。
エドマンドもですが、自分の中の弱さを認めて、それを克服するという彼らの成長に心惹かれます。
ベタやけどね。
もちろん、ルーシーだって完璧ではありません。
もしあの時、そうしていればと、起きたかもしれないことを思い悩み、後悔するのですが、アスランに諫められます。
「起きたかもしれないこと」は、誰にも知ることはできない。
でも、「なにが起きるのか」は、これからの自分次第なのだと。
大切なのは、過去ではなく未来なのだと。
アスランは、やっぱり偉大なメンターだわ。
【独り言】
◆大人になるということは
ラストにピーターが、アスランから、ピーターとスーザンは大きくなりすぎたので、もうナルニアには戻れないと言われたというのですが……。
確かに次の第三巻目でナルニアに行ったのは、エドマンドとルーシーの二人だったけど、スーザンはともかく、ピーターは「さいごの戦い」のとき、いなかった?
いたような気がするんだけど。。。
私の記憶違いかなぁ。
まぁ、最後まで読めばいいんだけど。
しっかり大人の私は思うのです。
大人になるということは、忘れっぽくもなるってことね。