私:エマは、11歳。天才:ノーマンと知恵者:レイと同じく、ここ:グレイス=フィールドハウスでは最年長。毎朝、行われるテストで、私たち三人はいつも満点。ママ:イザベラが褒めてくれるからテストは嫌いじゃなかった。フカフカのベッド、おいしいごはん、白ずくめの制服、首筋には認識番号(マイナンバー)。一緒に暮らす子どもたちは孤児で、ここは孤児院だと思ってた。そして、規則で「門」と「柵」の向こう側、施設から「外」へは出てはいけないことになっていた。しかし、12歳までには里親に貰われ、ここを出ていくと信じていた。6歳のコニーがハウスを出ていった日までは。
コニーの忘れ物:リトルバーニー(ママが6歳のお誕生日に作ってくれたウサギの人形)を届けようと、「門」まで追いかけて行ったエマとノーマンは、コニーが怪物(=鬼)に瓶詰にされるのを見てしまいます。
孤児院で保護されていると思ってたら、鬼の食料として育てられていた。
ようするに家畜だったという怖い話。
うーん、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』と『進撃の巨人』を足して割ったような感じ?
絵が可愛いから、あんまり恐怖は感じないけど、内容はブラック。
子どもたちには、発信器が取り付けられていて、誰かまでは判らないけど「門」まで出かけて行って秘密を知った者が二人いることを、ママに気づかれてしまいます。
優秀な二人は、それまでの出来事と人間の脳が6歳までに90%、12歳までに100%完成することから推理し、鬼が人間の脳を高級食材として育てているという結論に達し、自分たちの出荷が迫っていることを確信します。
出荷にやってきた鬼たちって、あんま頭良さそうじゃないから、こいつらくらいなら……と思うけど、ママ怖っ。
さすがに強敵だな。
そこで、エマとノーマンはレイを仲間に引き入れ、全員でハウスを脱出する計画を立てるのですが。。。
まずは、ママと子どもたちの対決と思いきや、なんとママの援軍となるべくシスター(補佐):クローネが新たに赴任してきます。
敵は、大人二人に。
ピーンチ。
そして、コニーの代わりにと1歳のキャロルが新たにやってきて……。
うーん、手のかかる赤ん坊が増えて、逃げられるのか?
発信器は全員に埋め込まれてるし、これも壊さなきゃね。
前途多難。
ここは、”ママの座”を狙うシスター・クローネがキーパーソンだね。
彼女を上手く使えば……ありかも。
取り敢えず、2巻以降も図書館予約しました。