神戸電鉄殺人事件  西村京太郎 | 青子の本棚

青子の本棚

「すぐれた作家は、高いところに小さな窓をもつその世界をわたしたちが覗きみることができるように、物語を書いてくれる。そういう作品は読者が背伸びしつつ中を覗くことを可能にしてくれる椅子のようなものだ。」  藤本和子
  ☆椅子にのぼって世界を覗こう。

神戸電鉄殺人事件 (新潮文庫)/新潮社
¥562
Amazon.co.jp


横浜での仕事をすっぽかし行方不明になっていた美人女優:及川ひとみが、京都の美術商:永井清太郎と共に神戸の異人館のプールで死体となって発見された。彼女の死亡が報道されると、次々とやってきて、彼女の部屋を見せてほしいとマネージャー:高田恵一に申し出た男女がいた。ひとみを経済的に援助していて、彼女のマンションの半分の権利を持つ共同購入者である投資会社の経営者:永田慶介。占い師:渡辺かなえ。私立探偵:持田大輔。S大学の歴史学准教授:白石英司。宗像の漁師:荒木平吉の5人だった。高田が、殺人事件のコメントを求められTV番組に出演したその夜、強盗に遭い、警視庁捜査一課の十津川班が担当することになった。




初西村京太郎作品です。

もちろん、十津川刑事シリーズも初めて読みました。

十津川警部も亀井刑事も、二人とも特に性格的描写などなく淡々としてて、驚きました。
シリーズもので、もうキャラクターが出来上がっているからなのでしょうか。


地元の鉄道がタイトルに使われているからか神戸の書店では人気で、気になって図書館で借りてみました。

期待していたのですが、なんだかもやもや。ドクロ

これで最終稿なの?って感じです。


サクサク読めて、ちょっと軽いかなぁくらいに思っていましたが、読み終えると、ん?
なんか、中途半端。


気になる伏線の回収がなく、渡辺かなえが部屋の金庫から持ち出したものはどーなったの?とか、ひとみの部屋のだるまの中から出てきた小さな仏像は本当に国宝級なの?とか、疑問が続出でした。

それくらい自分で考えなさいってことなのでしょうか。

一応、考えはしたのですよ。
でも、模範解答欲しいじゃないですか。



だいたい、いくら事務所の社長が指示したとしても、まず、不審な訪問者たちを、ホイホイ部屋に通した上で、席を外すなんてことありえへんと思うし。。。

ぶちぶちぶち……。( ̄∩ ̄#



その後、白石英司がプノンペンで殺され、持田大輔も東京駅で殺害されます。

探偵のポケットからオークションの招待状が見つかり、十津川警部と亀井刑事が、会場である有馬温泉へ向かうことになるのですが、またしても、神戸電鉄の車両の中で、永田慶介が殺されます。

連続殺人事件。叫び


電車の中での殺人も、トリックでもあるのかなと期待していましたが、特に驚きもなく、あっさりしたものでした。



ミステリィを読むようになって、アッ目と驚くトリックを期待し過ぎなのかなぁ、私。あせる
ラフに描かれた絵コンテ見せられているようで、物足りなかったです。


そして、ラストも、犯人がそんなにあっさり騙されるなんて疑問。
というか、彼が殺人犯なの?

なら、逮捕しないといけないけど証拠が掴めない。

で、取り合えず十津川警部がとった行動で終了。
犯人逮捕まで読みたかったなぁ。



アンコールワットの仏像の海外流出と戦時中の日本軍を絡めた辺りは、日本でも、戦後アメリカへ仏像や刀剣が持ち出されたことや、大英博物館の文化財返還問題など連想されて、個人的には面白かったのですが。。。ガックリ