
男からのズンズン責められ追い詰められる私がいる。
奈落の底に、あるいは深海に引き込まれアップアップして息が苦しい。
深まる苦痛。
それがある瞬間。
すべてが一瞬に解き放たれて天上に舞う。
まさにその直前。
責められる極限の痛苦に、私の眉間の縦皺が長く深く刻まれる。
男は自信と満足感にそそられる。
ターボがかかる、臨界点への膨張。
私は全身が男のあれで充満したかと思う。
奥へ、溢れかえるその刹那。
すべての逆転。
私は眼をいっぱいに見開いて男を凝視する。
突然襲ってきた快楽をまだ統御できずに翻弄されている、私。
半開きの口からは妙なる音色のあえぎがもれ、蘭麝の香りが立ちのぼる。
快感は男を何十倍も凌駕する深みと広さの翼を広げる。
男はそのやさしさに包まれ抱かれる。
攻めの快から受けの楽の奈落に落ちつつ、男は安息していく。