横軽協調運転の証、“9”のナンバー。
あたしが子供の頃、特急と言えば「あさま」号だったし、
「あさま」号と言えば189系でした。
時は流れ、時代は移り変わり、気が付けば長ナノと八トタに
4編成が残るだけとなった189系。
第一線を退いてから幾星霜。
それでも繁忙期には特急運用にも就いて、
往時と変わらぬ姿で颯爽と駆け抜けて往きました。
それぞれがそれぞれのカラーに身を包み、
何色が来ても画になる千両役者。
臨時特急や団臨で中央東線を走るとなれば、
夜討ち朝駆けで撮影地へ向かったあたし。
どんなに新しい車両がデビューしようと、
あたし的に1番カッコ良いのは何時だって189系でした。
そんな4編成しか残っていない189系で最後の“あずさ色”を纏った
八トタのM50編成が本日、長野への還らぬ旅に・・・
189系 M50 団臨「ありがとう189系M50編成 中央線ラストラン」号
9189M すずらんの里 - 青柳
本日は平日でしたけれど、どうしてもお見送りしたくって
お仕事はしっかりちゃっかりお休みでごめんあそばせ。
爆裂寒波来襲の中、天気予報を睨みつつ向かった先はすずらんの里。
やっぱり「中央線ラストラン」て言うんですもの、中央線で撮ってナンボでしょ?
冬枯れの山里を往く189系M50編成。
褐色の世界にフォギーグレイとアルパインブルーが映えますね。
千マリの183系ラストランの時みたく「あずさ」幕期待してたのですけれど、
先日の「富士急線ラストラン」と同じく「団体」幕でちょっち残念。
189系 M50 団臨「ありがとう189系M50編成 中央線ラストラン」号
9189M 川中島 - 安茂里
すずらんの里でお見送りした“はず”のあたしでしたけれど、
いてもたってもいられなくって、犀川鉄橋にワープ。
列車通過の20分前に到着したのですけれど、
天気予報には見事に裏切られて嬉しい誤算。
冬晴れの空の下、犀川を渡る189系M50編成をぱしゃり。
どこに行ってもお顔は影になるのは分かりきってましたので、
側面には陽が当たる場所ってコトでチョイスしましたけれど、
同業者さんは誰もいなくって、あたしだけのカットが作れました。
1番撮りたかった189系M50編成。
でも・・・
1番撮れなかった189系M50編成。
“あの場所でこのアングルで・・・”
“この場所であのアングルで・・・”
そんな思いの総ては眩しいほどに碧い冬空に吸い込まれていきました。
189系M50編成、45年間本当にお疲れ様でした。
そして、
ありがとう・・・