初めて知った!ちょっと変わったカーテン設置案 | 失敗しない間取り相談 新築|リフォーム 間取りアドバイザー 坂口亜希子

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クローゼット折戸とカーテンレールの干渉回避にもってこいじゃん!と思った話。


ひょんな事から…

「これって…見た目スッキリ、省スペースな上に干渉回避にピッタリじゃん!」という知識を得たので、類似のお悩みのある、あなたに共有できれば…と。
 

  1. 初めて見るカーテンの設置方法に興味が湧いた
     
  2. 資料片手にカーテン屋さんに話を聞きに行った
     
  3. この手法は、「スッキリ、省スペース」以外にも「干渉回避にも有効」ということがわかった
     
  4. 「その設置方法もいいけど、ウチなら少し違う方法を提案する」と代替案を提示された…でも…


という話なんだけど、図解を入れつつ説明するので、よろしければお付き合いください。




 

 

ひょんな事って?

 

細々とやってるⅩ(旧Twitter)で交流のあるみおさんが、私が少し前にアップした「ガラス張りもいいけど壁も活躍するよ…」的なブログ記事にからめて

我が家は…リビングの窓を全部「掃き出し窓」にするのではなく、あえて「腰窓」にしたおかげで、窓前が使える!…みたいな内容を綴っておられた。



腰窓の「モノ寄せてOK感は侮れない」「壁はズボラの味方!」と。

 

確かに~(笑)と思いつつ、添えられていた写真を見た私は「カーテンの付け方」に釘付けになってしまった。



なんかちょっと変わった付け方してる!と。


※みおさんは、以前ブログ記事で「みおさんのkindle本」を紹介した…みおさんのこと

 

 

 


 

 

初めて見たぞ!こんな付け方

 

坂口は間取りに関しては「オタク並み」なんだけど、それ以外のことは知ってるようで知らないことも多い。

仕事柄、カーテンについて、そこそこ知ってるつもりだったけど、まだまだ知らないことばかりだ!と猛省したよ。

 




一般的によく見かけるカーテンは、こんな感じよね↓


カーテンレールでおなじみのTOSO

↑窓の手前に少し大きめにカーテン…


 

↓一方、みおさんちのカーテンは…



↑レースカーテンは窓枠の内側に設置されていて
厚手のドレープカーテンは枠外(カーテンの裾のあたりに注目するとわかりやすいよ)
 

こんな付け方はじめて見た!

レースだけ枠内に付けた理由は何だろう?と疑問が出たので…
みおさんに「カーテンを枠内納めにした理由は何ですか?」とお尋ねしてみた、すると…




ビルダーさんの特徴に合わせ「シンプルきれいめ」「出っ張り少ない」「いつもこのパターン」だよ!というカーテン屋さんの提案を、まるっと素直に受け入れた結果であると(笑)

なるほど…

でも…確かに、相当カーテンにこだわりのある人でなければ、深く考えることなく「カーテン屋さんのおススメでいっか!」ってなるよね。

きっと私も同じ場面に出くわしたら「じゃあそれで!」って言ってるわ(笑)

 

・・・・・・



とはいえ「この付け方に何か意味があるんじゃないか?」と興味が湧き、深堀したくなった。

みおさんに、カーテン周りの写真をいくつか送ってもらい、どんな風になっているのか?注意深く観察してみた。




 

 

不思議な付け方だけど意味がある!

 

何事も目の付け所が違う「みおさん」!
「こんなアングルの写真があったらいいな…」と私が脳内で思い描いていた場所を見事に汲み取り送ってくださった。


窓の下から上を見上げたところ。
へぇ~。レールは、こんな風についてるんだ!




レースは枠内で、ドレープは枠外
カーテン裾は枠下へ「10㎝さがり」ってとこかな。




下から真上を見上げると、ドレープのレールは、ほぼ窓枠ギリギリ(5㎜くらい)外して部屋側に設置されていることがわかる…ふむふむ。



カーテンを完全に閉めると、こんな風に見えて…



カーテンを束ねると、こんな感じに…


ほほぅ、なるほど~。

興味深いけど…
「シンプル」「出っ張り少ない」という見ため以外にも、何か他の意図があるんじゃないかな?

自分だけでは答えが出ないので、プロの見解を聞きに、仕事柄つきあいのあるカーテン屋さんに根掘り葉掘り質問しに行ってきたところ…



「何か他の意図があるか?」の結論としては…冒頭に書いた通りで

「クローゼット折戸とカーテンレールの干渉回避」に大いに役立つ!という「見ため以外の効果」もあることがわかった。


 

 

 

 

クローゼット折戸とカーテンレールの干渉

 

「クローゼット折戸とカーテンレールの干渉」は、間取り相談で拝見する間取りでもちょくちょく見かけるんだけど

主寝室や子供部屋などの個室でそれは起きやすい。



↑つまり、こういうコト。

図面にカーテンレールまで表記してあることはほとんどないので気づきにくいけど、「カーテンレール」窓の手前10㎝にある!と、イメージすれば簡単に「あっ、干渉しそう!」と気づくことができる。


こういった配置のとき「通常のカーテンの付け方」→「みおさんタイプ」にすると干渉しなくなる。




ただ折戸とレールは干渉しないけど、カーテン生地は当たる(触る)可能性があるかも…

でも、カーテンは布なので、レールとの干渉に比べると害は少ないと思う。



 

 

もう少しだけ踏み込んで解説

 

平面じゃなくて、断面的に見ると、もう少しわかりやすい。

…でも、そのまえに




ごく一般的なカーテンレールを採用するとして…

通常、「レース」と「ドレープ」をつけるので、カーテンレールは2本必要

レール2本を1つの金具で固定するのが一般的



固定方法は、「壁固定」「天井固定」がある。




これを窓の所に取り付けるんだけど…




 

 

一般的なカーテン

 

カーテンレールのカタログに載っている、基本の設置方法は、窓上10㎝以上離すとなっている↓


タチカワブラインド カタログ


断面図に「最小限の設置高10㎝」落とし込むと↓こんな感じかな



↑これが基本なんだけど…
でも、よく見かける設置場所は、窓枠のすぐ上が多い↓



↑理由は、その付近なら、たぶん間違いなく下地が入っているから
(もっと上に設置したいなら、建築段階でその付近に下地を入れておく必要があろうかと。)

ってことで、一般的なカーテンの付け方は、↑コレが多いんじゃないか?と思う。




さて一方、今回の主役、みおさんちのカーテンを断面で表現すると、こんな感じかと↓



天井付けのWレールの片方を窓枠よりも部屋側に飛び出すように設置している。


↑写真でみると、こうね。

横方向へは、ドレープ用のレールが枠外まで伸ばしてあって、こちらは窓巾より広くなる。




 

 

ウチならこうする!…けど

 

みおさんちのカーテンの付け方を見ていたカーテン屋さんが…

これでもいいけど、ウチは違う方法を提案してます。
似てるんだけど、でも違う方法。

へぇ、それはどんなもの?

レール2本を1カ所固定じゃなくて、1本ずつを別の位置に固定する方法。



ほほう…。でもそれはなんで?



窓枠を隠せるから


↑みおさんタイプは窓枠が見えるけど、カーテン屋さんタイプは窓枠が見えない。

あ~、なるほどね、確かに。


こういうことだと思う↓


↑確かに丁寧な付け方ではあるよね。


まあでも…窓の上枠なんて、視線より上にあって下から見上げる感じになるし、手前にカーテンがあるから、ほぼ見えない…とも言えるかも汗

 



↑見上げるかぁ…確かに窓枠、見えてませんね…汗


ついでに言うと…ウチはレールの固定費用をいただいてて、
Wレールで2本をまとめて1か所固定なら2,000円なんですけど、

1本ずつをそれぞれ固定すると、2カ所固定とカウントされて4,000円に…

これを家全体、全部同じ付け方したら…そこそこのコストアップになっちゃいそうですね。

まあ、みおさんちの付け方もアリですね…

( ̄∇ ̄;)ハッハッハ…

 

みたいな空気が流れた。

カーテンの付け方なんて、正解があってないようなモノ。
最終的には住まい手さんが、どうしたいか?で変わりますから…
都度、お好みに合わせて提案してますよ。

と締めくくられ、カーテンレール講座は終了した。(カーテン屋さん、売り上げに1円も貢献しない根ほり葉ほり坂口にお付き合いくださいまして、ありがとうございましたお願い


・・・・・・・・・・



ちょっと長くなっちゃったけど、意味伝わったかな?

「シンプルきれいめ」「出っ張り少ない」に加えて「折戸との干渉回避」になるなら、このカーテンの設置方法もありかも!

より丁寧に…と思えば、ドレープ用のレールだけ、手前の窓上に単独設置という手もあるけど、上から見下ろす場所に付けるわけじゃないなら、みおさんタイプで十分じゃん!と私は思った。

よろしければ、あなたも「みおさんちタイプ」にしてみます?

 

 

 

実は最近、細々とX(旧Twitter)をしてます。(←かなりの初心者状態、お手柔らかに汗
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