カーポートを横向きにして2台で使う作戦 | 失敗しない間取り相談 新築|リフォーム 間取りアドバイザー 坂口亜希子

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「車全体がカーポートの下に置けること」よりも、「乗り降り時」「玄関ポーチまでの動線」は濡れるのを回避する事こそ優先したい!というケースに向いてるカーポートのレイアウト話。

場合によるけど1台用のカーポートに2台駐車もアリ…となれば、コストダウンにつながるかも?


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前回の記事がらみで、久しぶりに間取り相談OBのR子さんとやりとりをしたので…
R子さんちで実践したカーポート作戦について掘り下げてみようと思う。(←以前にも記事にしてるけど今回は違う切り口で…)

また、最近R子さんちと同様の作戦を提案したOBのF妻さんちの事例も合わせてご紹介。



 

 

R子さんちのカーポート

 

R子さんちの間取り相談時、細かい外構計画はまだ検討中だった。
…が、「希望のカーポートが敷地に入らない」という大きな問題があり、ひとまずこの部分の作戦を練ることにした。



↑原案では、カーポート(赤色部分)が道路に飛び出るので、長さのカットもやむ無しか…と、R子さんは思っておられた。※水色が駐車車両

…が、カットするにも追加費用がかかるし、せっかくのカーポートを小さくするのはもったいない!

↓そこで坂口が提案したのは、カーポートを横向きにする作戦だった。



↑当初計画していたのとまったく同じサイズのカーポートを、単に90°回転させただけ


当初の計画では、カットして敷地に納まったとしても1台しか入らなかったが、これをすることで車2台が雨天時でも濡れずに乗り降り可能となった。(車の鼻先は少し濡れるけどR子さんちは、そこの優先度は低かった)

さらに少し工夫すれば、カーポートに自転車も置ける。

 


 




R子さんちは敷地の関係で、この提案をしたワケなんだけど…
1台用の金額で2台(一部濡れるけど)+自転車数台が置ける!
これって結構お得よね。

R子さんも、この提案をとても気に入ってくださり、実際に採用され、使い心地もよい!とおっしゃってくださった。



実は先日、間取り相談をしたF妻さんちに、このR子さんちの作戦を応用したカーポート計画をご提案した。


 

 

 

F妻さんちのカーポート

 

F妻さんちの立地条件は…

 

  • F夫さんのご実家隣地に子世帯を新築
  • 建物は、前面道路から1mほど高い土地に建てる


…で、さらに当初の希望として

 

  • 夫婦の車2台(カーポート2台用)+来客1台
  • 自転車4台(屋根の下に置きたい)
  • なるべく濡れずに玄関に行きたい


というものがあったが…

当初外構提案には、まだカーポートの提案がされておらず、こんな感じだった↓(坂口図面で再現)

 

  • 実家入口の階段や駐車場は再利用
  • 駐車場からポーチまで外構階段6段が必要
  • 外構階段の横に自転車置場



カーポート2台用が希望なので、普通に①②の所に2台用のカーポートでいいじゃん!って思うよね。


私も初めはそう思ったので一般的な提案をした。



 

 

運転に自信がないので…

 

当初、Fご夫妻に提案したのは、こんな感じだった↓




来客駐車場は、親世帯と共用なので、親世帯寄りに設ける必要があり③に。

…となると、自動的に子世帯駐車場は①②に。

…となると、2台用カーポートも①②の所よね。

さらに奥行きのあるカーポートにすれば、自転車も車の後ろに置けるし、F夫さんが気にしていたミニバン①のハッチバックの開け閉め空間も確保できそう…(赤マル部分)←F邸は車の後ろは擁壁で壁になる


さらに②寄りの柱から屋根を少し片持ちできるタイプにすれば、駐輪台数ももう少し増やせそう…

ってことで、こんなのどう?と、ご提案…
したんだけど…


うーん、実は私、運転があまり得意じゃなくて。「この柱」の存在が気になるかも…
 

と、F妻さん

 




なるほど…
確かに、この柱が無ければもっと気軽に駐車できますよね。

カーポートの柱が後ろの方にある↓こういうタイプもあるんだけど…


【YKKAP カーポート エフルージュツインEX 】

↑コレだと一般的なカーポートに比べ、かなりのコストアップになっちゃうし…
できればコストは抑えたいですもんね…

じゃあ…横向きにしちゃう?
R子さんちみたいに…

 


 

 

F妻さんちもR子さんち作戦で…

 

Fご夫妻さまに、カーポートに対する優先順位を確認すると、「車の一部がカーポートから出る」ことは特に問題ないとのこと。

それよりも、できるだけ濡れずに家まで行きたい!
なるべくコストは抑えたい!

…ということだったので、Fご夫妻さまに↓コチラを提案した。

カーポート横向き作戦!



 

 

カーポートには、長辺が1.5台用…みたいなタイプが存在する。



↑こんな感じで、車の後ろに自転車とかバイクが置けるタイプ。



F妻さんちには、↑コレをヨコ向きに使ってはどうか?と提案した↓


 

  • 雨天時、ギリギリまで後ろに下げれば3台共、屋根下で乗り降りできそう。
     
  • 1.5台用のカーポートに、車3台(一部出るけど)+自転車4台が置けそう。
     
  • 外構階段は「屋根なし←やむ無し」だが、ギリギリまで屋根ができる。
     
  • 一般的なカーポート1.5台用とすればコストが抑えやすい


メリットとしては、こんな感じ。


また、当初、自転車置き場だった場所は、建物と同じ高さにある物置の方が使いやすい!ということだったので、子世帯だけでなく親世帯からも使える、共用物置の提案をした。



Fご夫妻さまは、この提案を気に入ってくださり、本採用に向け検討されることになった。

 





あなたの外構計画でも、カーポートで類似のお悩みがあるなら、思い切って「カーポート横向き作戦」も検討してみてはどうでしょうか?


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